新卒採用します-『有体物』を作ることに価値を-
久しぶりの投稿が、自社コンテンツで申し訳ありません。株式会社ビオックでは2021新卒を募集しています。製造部門で1名となります。製造部門の技術職と言うことで、農学ないし生物学、家政学、あるいは工場管理的な工学など、ジャンルは問いません、発酵そのものズバリや微生物ということでなくても構いませんが、なんらか関連分野での最低限学部レベルでの研究に取り組んだ経験は求めたいと思います。
そこで、せっかくなので、私たちがどういう人材を求めているか、ご紹介したいと思います。
選考に興味のある方はWantedlyもありますので、ご覧ください。
さて、求めている人材ですが、まず第一には「有体物」を造ることが好きな人です。
無形物である「情報」「企画」「データ」といったものを、考案したり、加工したり、普及させたりする方向ではなくて、
有形物である「商品」「作品」「製品」と呼ばれるものを、造り、自分の手で加工し、「モノ」を通じて人や社会とコミュニケーションしていきたい人、そんな人を募集したいと思います。
その上で、求める人物像としては
【頭の持久力】
→地道な仕事を着実に取り組み、粘り強く結果の出せる方
【論理思考力】
→数値に強く、科学的根拠とロジックに基づいた深い思考が出来る方
【社会使命感】
→日本の醸造文化に関心を持ち、情熱を燃やせる方
【自己向上心】
→プロとしての自主的な知識の習得、技術研鑽に意欲のある方
【チームワーク】
→製造チームのメンバーとして、チームとして結果を出す意欲のある方
を求めていきたいと思っています。
なかでも、特に、『頭の持久力』についてお話しします。
私たちの仕事は、今日行った施策の成果が明日には出る、発酵はそういうスピード感の仕事ではありません。八丁味噌などは、仕込んでから商品が出るまで3年ほどかかります。そういう時間軸の中で生きています。
その間、ただ休んでいるわけではありません。発酵の状態を見ながら、理論と仮説に基づいて観察と微調整を続けていく。複数の問題をスピード感を持ってとりくむより、長期間一つの問題にじっくり取組み、問題の中の微小な変化を見逃さない、持久力型の思考力が求められます。
私が好きなレストランでは、フルコースの中で、どの季節でも必ず同じ料理が出ます。春でも、夏でも、秋でも、冬でも。それは、同じ材料、同じ作り方でも、同じ料理に見えて、その中の微細な変化を感じて、日々の変化を感じて欲しいという意味合いが込められています。
毎日同じことをやり続ける継続力、その中で生まれる微細な変化を見逃さない観察力や感受性、その様な力が、発酵食品の製造には必要です。
そう、いわゆるアジャイルとは対極の世界です。食品にはベータ版でリリースして、不具合が出たらパッチを当てると言う発想は存在しません。ABテストも出来ません。例えば、全国のスーパーに納めた商品に必要な原料が入っていなくても、一個一個追加して回るわけにはいきません。だからこそ、成果物に責任を持って、丁寧に仕上げていく。一旦失敗をすると、トン単位での廃棄物が生まれます。まずは研究室の実験器具レベルのスモールな試作を重ねたものを、工場の実機を使って後戻りの出来ない商品を作ることが怖さでもあり、面白さでもあります。
ここについては、現在、所属研究室で進めている研究計画を、是非拝見させていただきまして、そこで、この力を思う存分表現していただければと思っています。
その上で、選考に参加いただく皆様には、エントリーシートとして、以下の課題に取り組んでいただいています。
▼大学/大学院での研究内容と、現時点で課題に感じること、
それをどのように乗り越えようとしているかを書いてください。
※大学でコロナウイルスの影響で研究室配属や実質の始動が遅れている場合、学部4年生は3年生までの演習などの取組みで代替して構いません。
▼これまでに何か『有形の物体』を 自分の手で工夫して作り上げたときの経験と、そのときに感じたご自身の気持ちについて書いてください。
※プラモデルなどの趣味でも、絵画彫刻などの芸術作品でも、身の回りの品や家具などのDIY、味噌や漬物などの食品でも、制作物の内容は問いませんが、『有形の物体』を条件とします。また、個人作品、共同作品のいずれでも構いません。制作日数が数日~1週間以上あるようなものが望ましいです。
当社を受ける学生さんは、おそらく他にもメーカーを受験していると思います。メーカーはその名の通り、ものづくりが仕事です。
【アウトプットが必ず有形の物体である】というのがメーカーの特色です。
あとは、原料が製品となり、お客さんの手元に届くまでの流れの中で、営業職、企画職、研究職、製造職、購買職、設備職、経理職、それぞれが役割分担をしているだけです。
これは当社も他社も変わりません。鉄鉱石が車になっても、石油が洋服になっても、メーカーであれば、ほぼ同じだと思います。
「モノを作る」という行為が、自分にとってどのような意味を持つのか、そこに正解はありません。ただ、自分にとっての正解はあり、それは仕事をしていく上でのモチベーションや自分が働く意味に繋がります。
採用1名の当社では、残念ながら応募者のかた全てと一緒に働くわけにはいきません。多くの方は、最終的には当社以外の企業で社会人を迎えることと思います。
そんな方にも、当社の選考参加を切っ掛けに、なにか自身の社会人生活に繋がることをしっかり掘り下げて欲しいと思い、こういうエントリー課題を出しています。
もし、21新卒の方でご興味のある方、是非選考に参加していただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。 私のプロフィールについては、詳しくはこちらをご覧ください。 https://note.com/ymurai_koji/n/nc5a926632683