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産後1ヶ月で大学院に進学した妻(と私)の状況

昨日、このようなnoteを書き、妻が産後1ヶ月で大学院に進学したことを伝えたところ、SNSで「では、実際にどうやっているのか?」と言う質問を多数受けました。出来る限り開示してみたいと思います。

現状、全ての人の全てのリスキリングに、これが出来るとは思わないですし、『そうしないのは努力不足』というようなつもりも毛頭ありません。

そもそも育児自体がなによりのリスキリングです。

MBAよりPTAをやる方が余程ビジネスのスキルに繋がる

という言葉があります。

そのくらい、育児というのはそもそもが高難度のプロジェクトです。突発事態への対処、言葉が通じない相手とのコミュニケーションの試行錯誤、ロジックでは全く理解できない状況、瞬時の判断の連続、そしてなにより、小さな子どもの命を預かっているという責任、、、

『育児休業』という名称が悪いと常々思っています。

『育児休業』ではなく『育児出向』とし、地域や社会のために『出向』し、育児を通じて新たな知見を得る期間にしている、そのぐらいの感覚を、事業者としては持ちたいものです。

私と妻が、どんな仕事をしているかは、それぞれのプロフィールから、ご覧いただければと思います。

まず、私の妻が大学院に進学した理由を、妻自身のnoteに書いているのでご覧ください。

私は、本質的には、子どもに褒めてほしいのだと思います。
私の最大のお客様は私の子どもたちです。3人の子供たちに、「お母さんが頑張ってきたから、世界はその前よりもよくなったね」と言われたい。そして、そのよくなってきた世界を子どもたちに渡したい。
私は、私の子どもたちが生まれてきてくれて本当にうれしかったから、子どもに感謝を返したい。

だからこそ、私は子どもに例えば労ってもらえるような、あるいは褒めてもらえるような、最低でも生まれてきたことを後悔させない世界を作り、渡していきたいと思っています。

これはとても欲張りなことなんだろうと思います。そしてきっと烏滸がましいことでもあります。

でも、こう思うことで、私は私の自己肯定感を引き上げることができる。
そのためには、質のいい学びが必須です。学びの質が、きっと私がお客様を、世界をよくする力を高めてくれる。
そう思うから、私は学び続けることができるのだと思います。

私は、妻の意思を尊重したいと思っています。

通っている大学院について

そのうえで、妻は、当初は『心理学』での大学院を考えていました。ただい、いずれも物理的な通学、スクーリングの条件が厳しく、また、私たちが住む愛知県豊橋市から通えないことから、断念していました。

その時、出会ったのが、今通うBBT、ビジネスブレイクスルー大学院です。

BBTの授業は、全て、オンラインで供給されます。また、完全にというわけではありませんが、かなりの講義が録画とチャットによる非同期コミュニケーションで展開されます。

これは、世界に学生がいて、時差もあり、さらには、休日や勤務時間が一定しているわけではない、という事情もあり、様々なケースに配慮されています。

『コンサル先でものすごい負荷の高いプロジェクトを抱えている』と、同じ感覚で、『ものすごく負荷の高い育児というプロジェクトを抱えている』という状況を受け入れてくださっていると、夫ながらに感じます。

講義が動画というのはありがたいです。90分、丸っと視聴しなくても、隙間視聴を積み重ねていくことで対応できます。

妻は、授乳しているときに目が暇になるので、それを講義動画にしていました。また、洗濯物を吊したりしているときや、料理を作っているときなどに、傍らに置いて視聴していました。

家族で帰省するときなどは一気に動画視聴を消化する大チャンス。妻の実家まで、車で休憩込みで10時間ほど掛かる距離ですが、後部座席で、子どもの面倒を見ながら、動画を一気に視聴していました。

また、夜、みんなが寝てからも、そして、赤ちゃんが夜泣きで起きた時は、胸に子どもを抱えながら、布団の中で、ワイヤレスイヤホンをしてタブレットを見て動画の視聴をしていました。

妻が、夜中に、私や子ども、赤ちゃん達を起こさないように、光が漏れないようにと布団を被って、イヤホンをして聴いていたこと、寝ているふりをしてはいましたが、気づいていました。

赤ちゃんが起きちゃったときは、今気づいて起きたふりをして、ミルクを作りにいきました。そして、妻も、私が寝たふりをしていたことには、気づいていると思います。夫婦って、そういうものだと思います。

もちろん、そうはいっても、必ず出席しなければいけないプレゼンなどはありますが、その際は、妻と私で常にスケジュールを確認し合って、子どもの面倒を私が見る、妻が見る、というシフト表的なものをGoogleカレンダーベースで作り、相談しながら日程を決めていました。

また、クラスメイトや講師の先生方とのやりとりが、チャットベースの非同期コミュニケーションなのもよかったです。そのため、家事の合間だったり、寝かしつけをしている間などに、布団に入りながら、枕元でタブレットやPCからコメントを付けたり、読んでいたりしていました。

もちろん、捨てたものはあります。妻のnoteより

私が本を読む代わりに捨てているものは大きく分けると上の3つでした。テレビを見る時間、SNSを見る時間、ゲームをする時間。要するに前ふたつは情報に触れる時間で、残りの一つは娯楽時間を削ってます。

と、いう状況です。ただ、情報を無理に入手しなくても、妻が言うには「本当に必要な情報は自然と耳に入る」というスタンスです。

私との関わり

実は、私も、大学院に妻の入学の1年半前に入学しました。私が終了するまでの間は、2人で大学院生でした。

私が妻の大学院進学を応援するのは、私が大学院に進学させてもらい、多大なサポートを受けたからこそ、それは返さなければフェアではないというのもあります。

私の方の大学もオンラインでした。京都芸術大学学際デザイン領域の大学院でした。こちらも講義動画視聴、コミュニケーションは非同期コミュニケーションということで、非常によく似た環境でした

動画教材による学習や教員からの講評・フィードバックはいずれもオンデマンド配信のため、リアルタイムで受講する必要はありません。なお、グループディスカッションは、発言数の公平と、思考の外部化・視覚化に有効なテキストベースで実施します。基本的には週の前半を動画視聴、週末(金~日)をグループディスカッションの期間として設定します。
※研究科目と演習科目の一部のみ、リアルタイムでのプレゼンテーションと講評が行われます。

実際、妻だけでなく、私の大学院の同級生で、在学中に妊娠出産を経験しながら、2年で終了した同級生がいらっしゃいます。オンライン大学というのは、産育休中のリスキリングと非常に相性が良いようです。

ということで、オンラインの大学院通学、と言う感覚が掴めていたのは大きいと思います。

また、私自身がMBA取得者でした。また、同じBBT大学にて、学部の卒論指導のLA(Learning Assistant)をしています。

そのため、あくまでもMBAの先輩として、また、私のLAとしての経験からの助言、ペース配分など様々な悩みや相談に乗ることが出来ていたり、MBA取得の忙しさの強度を入学前からある程度は読めていたため、妻が進学することに対する心の準備も出来ていたのが大きいと思います。

リスキリングをする際は、『夫婦である程度共通点がある』というのは有利に働くと思います。どちらかが先達としてアドバイスやサポートが出来るため、スキルの習得も早いですし、大変さや忙しさのポイントも共通理解が早いです。

夫婦として、互いのキャリアに共通の核の部分があり、それがシナジーを起こすような選択をしていくのも、一つの方法だと思います。

ですが、進学するとき、それだけでなく、子どもを妊娠したとき、それぞれ仕事に大きく変化がある時、節目節目で、家事の分担、育児の分担、経済的なこと、様々なことを話し合いました。

その時、根底にあったのは、

今でこそ主体的に選択した結果、本当に好き勝手に働いている私ですが、それは「理解ある」配偶者に恵まれたから可能なのではありません。私たちはお互いのキャリアを尊重しているだけです。そして、尊重されるのはキャリアを構築するうえで互いにそのキャリアを選ぶのは「自分たちの共同体」だと思っているからです。そしてその合意が可能になるまで、延々、本当にずっと、ひたすら話をしたからです。

互いが、互いのキャリアを尊重することは、夫婦、そして家族という共同体にとって、ひいては、私たちの周囲にとって、夫婦それぞれの会社の社員、ひいては社会にとっても、必ずプラスになる。それは、夫婦で共有し合っている信念のようなものです。

家族と子どもの状況

妻は、遠く離れた福島から引っ越してきたので、当然ながら実家の物理的な援助は期待できません。

私の実家は、自宅から車で5分ほどと、近接しているので、私の実家、特に私の母には、妻と私のどちらも予定が塞がっているときは、子ども園の送り迎えや、一時的な預かりなど、助けをもらっています。この点は、とても有難いことです。

子どもですが、5歳長女、4歳次女、1歳長男となります。

地元が地方都市ということで、待機児童がなく、スムーズに第一希望の園に入園できたのはありがたいことでした。

一方、.詳細は差し控えますが、次女が週1回付き添いで通院が必要な状況であり、また、日常生活においても、些かのケアが必要です。預かっていただく園も条件を選ぶ状況です。(預かっていただいている園には感謝しかありません)

また、長男はお腹が弱く、入院も経験しています。結構頻繁に、登園したものの、園から熱や下痢での、早引きの引取依頼が入ってきています。

もちろん、本当に大変な人はたくさんいらっしゃると思います。

ただ、同じ園の保護者さんや、小学校、中学校の同級生などと話をしていても、豊橋市においては、人並みの環境ではないかとおもいます。

そして、同じ園の保護者さんと書きましたが、ママ友コミュニティが比較的厚く、そのご縁で様々な情報が入ってきます。

また、地元の団体の家族会や、小中高の同級生のコミュニティ、なじみの飲み屋さんなどに積極的に妻を連れて行ったことで、結果的に、遠方から引っ越してきた妻も地域のコミュニティの縁をつくることになりました。

その地域のご縁での様々な情報や物理的な援助にも、大きく助けられています。いつも白菜くれる農家の後輩のN君、子どもたちと遊んでくれるOさん、その他、友人のみんなありがとう!

それぞれの仕事の状況

まず、大きいのは、我々が二人とも経営者だということです。そのため、比較的自分の時間が自由になる、会社の制度を自分で作ることが出来る立場というのが大きいです。これは、誰にでもある条件ではなく、大変ありがたいと思っています。

産育休も、立場上、特に制度的にあるわけではないので、『自覚的に仕事に充てる時間をセーブ目にする期間』というのが実際のところです。

だからこそ、自分だけでなく自社に勤める他の社員にも、そして、広く社会にも還元しなければならないと思っています。

まず、私自身は、長男誕生後、完全な休暇を半月ほど経た後、復帰後は、自分の勤務時間を9:00~15;00の時短勤務としました。段階的に調整して、今は、出社は定時、退社は迎えのある日は16:30を目処としています。

また、大学院の経験などを元に、会社のコミュニケーションを非同期コミュニケーションを中心にしました。これは、コロナ禍で、在宅ワーク、テレワーク関係のツールがグッと普及し、導入しやすくなったことも大きいです。

この件について、インタビューに答えたものがあります

コロナ禍での在宅勤務増加に加え、村井氏は第三子の育休取得中であり、本来であればなかなかリアルタイムで情報共有ができない状況だ。そんななかでもSensesがあることで、同社はスムーズな情報共有と会社運営が実現している。

(中略)

村井氏は子どもが寝た夜の時間帯にこれらの営業データをまとめて確認し、チャットワークで指示やアドバイスを行う。そうすると出社したメンバーが村井氏のコメントを確認し、スムーズに業務を開始できるのだ。

ということで、21:00過ぎから動き出してチャットで会社の指示をしたり、書類やレポートに目を通したり、資料を作成したり、メールの返信の草稿を書いたり、残った家事を片付けたりして、24:00過ぎぐらいに寝る、という生活をしています。(21:00すぎに通知が来るとさすがによくないので、最近は社内チャットへは朝の始業時刻に投稿されるようにしています。)

実際、今、22時頃にこの記事を書いていますが、「パパ!長男君が起きちゃった!ミルク持ってきて!」と寝室からお声が掛かり、ミルク飲ませたあと、寝かしつけして、帰ってきて記事を書いています。

夜、子どもが起きた時は、妻があやす担当、私がミルク作成担当でやっています。

また、コロナということもあり、出張がほとんどしようと思っても出来なかったタイミングと重なったのはラッキーでした。自宅にいることが多くなり、様々な融通が聞くようになったのはありがたかったです。

また、妻は、社会保険労務士という属人性の高い仕事をしています。そのため、属人性を発揮する部分以外は、オンライン秘書やパートで来ていただいているスタッフにお願いをしています。

また、ゼロ歳児保育が見つかるまでは、妻は事務所にベビーベッドを持ち込み、ベビーベッドで子どもを寝かせている横で仕事をしていました。まあ、八百屋の奥で、大将の赤ん坊が寝ているようなものだと思います。

属人性の高い仕事だからこそ、出来る限り『現地の約束』をしない、ZOOMで出来ることはZOOMで行う。そういった、仕事の管理を行っているようです。

ただ、根底には、「大学院に進学していることで、仕事のアウトプットが低下してはいけない」というのが大前提です。

家事の分担など


まず、家事の分担ですが、

食料品の買い物は、ネットスーパーを利用しています。利用しているのは地元スーパーのサンヨネさんと生協。サンヨネさんは、24時間インターネット受付なので、隙間時間に発注できて楽です。追加料金は月間登録500円。本当に、この値段で良いのかと思います。

不在時でも、レンタルでロッカーを貸してくださっており、そこにツッコんでおいてくれます。また、近所の方や友人が、勝手に野菜を置いていってくれたりします。田舎だから出来るのだと思います。ありがたいです。

(サンヨネさんだけでなく、最近は生協も使っています)

炊事ですが、基本的には『作るのが妻』『片付けるのが私』です。朝食については、妻の負担を考え、私は、朝食は外食です。といっても、それほど食べないので、コンビニで惣菜パンやinゼリー、気が向けばすき家や吉野家の定食、といったところです。あるいは、自宅で、買い置きのパンをもそもそと食べて出勤しています。

風呂と洗濯は、ルーチンとしては一緒になっています。ルーチンとしては、私と息子が先に入り、続いて妻と娘達が入ります。そして、娘達が入る時に洗濯機のボタンを押します。

風呂上がりに子ども達に服を着せたり、歯を磨いたりしていると、洗濯機が終了する音がするので、洗濯機から洗濯物を取り出す係りは私がやり、乾燥機で乾燥するものと、天日で乾かすものを仕分けて、天日で乾かすものはハンガーや洗濯ばさみに吊します。翌日、日が出た頃合いで妻が外に出します。また、外のものを取り込むのは妻の分担です。

掃除については、正直に言って、土日にまとめてになります。平日は、生命の危険がない状態を作るのが精一杯です。

また、妻の事務所のスタッフの方が『収納アドバイザー』のアシスタントとして活動していたことがあり、収納についてアドバイスをいただいています。(スタッフの勤務条件に、自宅収納のアドバイスも含めてお願いをしています、社労士なので、その当たりはちゃんとやっています。)

そして、肝心の育児ですが、まず、私も妻も双方にMTGが入る時は、『水曜日の20:00~入れていい?』と双方確認を取り、当たり前ですが、『誰も子どもを見る人がいない状態』を避けるようにしています。

概ね、平日5日中、それぞれがMTGなどどうしてもをするのが2日ずつ、残り1日は二人とも子どもと過ごす貴重な時間、というところです。

園の送迎は、メインは妻で、迎えや習い事の送りは私も分担、二人ともダメな場合は祖母が登場というところです。次女の病院の付き添いは行ける方が行く、というような感じです。

寝かしつけは、大体のケースで、長男が私、残り二人は絵本を妻が読んで寝かしつけというところです。

その他、おむつにハンコスタンプ押したり、子どもが借りてきた絵本のタイトルを読書カードに書いたり、『名もない家事』については、発生都度、気づいた方がやっています。

睡眠時間は、基本的には、夫婦とも6時間は確保しています。6時間切るとしんどいです。私が24:00~6:00ごろ、妻は22:00~4:00ごろ。妻は4時から6時の早朝で一気にやっているようです。夜中起きたときは二人で対処しています。

というものの、私が帰宅してからの状況を言語化します

今、16:30には会社を上がって、子ども迎えて、17時に帰宅して
・長女と次女に手を洗わせて
・おやつを希望したらおやつを与えて
・なんなら、「これ開けて」と駄菓子の袋を開けてあげて
・そしたら、渡したそばからこぼして床にばらまいたのを回収して、お皿に入れ直して
・その間にこぼした床を拭いて
・そしたら、お皿を回収して
・その間に長男が泣き始めるので、おしめかえて
・それでも泣き止まないから抱っこしてあげて
・そしたら、抱っこしてる間にさっき飲んだ母乳を吐き戻して
・吐き戻した母乳を拭くためにハンカチ持ってきて
・服にも染みちゃってるから服の替えを持ってきて着替えさせて
・こんどは長女と次女が「YouTubeみたい」といいだして
・そしたらリモコンがないし!
・リモコンがなぜかソファーの下から発見されて、
・箒で突っ込んでソファーの下からリモコンを出して
・そしたら、ソファーの下から、いつのものか不明な固く茶ばんだ食べかけの海苔巻きが発見されて生ゴミ袋に捨てて
・そうしている間に長男が泣き出し×2回目
・こんどはうんちだったようでおしめを替えて
・ノートにうんちの時間を記録して
・やっていたら、なぜか意味不明に長女と次女がつかみあいの喧嘩をして
・次女が思いっきり長女の腕を掴んだものだから、ちょっと赤く腫れてて、長女が「ばんそうこうはって」といいだして
・気休めのばんそうこうをはってあげて
・その間に長男が泣き出す×3回目
・長男を抱っこしてあるいてたら、長女が「YouTubeみえなくなった」とお怒りで
・どうもルーターの調子が悪いようで、棚の上にあるルーター再起動して
・次女が見えなくなったと思ったら、勝手に冷蔵庫の中から出していて
・次女を冷蔵庫から離して、お姉ちゃんと一緒にテレビ見させて
・その間に次女の幼稚園バッグから洗濯物を取り出して洗濯かごに入れ
・長女のバッグから幼稚園で使った食器類をとりだし、食洗機の中に入れ
・なんかピーピー鳴ってると思ったら、さっき次女が開けた冷蔵庫が半開きのままで
・そしたら、冷蔵庫に再び注意が向いたことで、長女次女が揃ってゼリー食べたいと言い出し
・もうすぐご飯だからとなだめ
・しかし納得せず
・『ご飯残したらおしりぺんぺんだよ』と与え
・案の定、一口だけ食べて、ゼリーをその辺のソファーの上に放り出し
・そして、ソファーに次女が勢いよく座った反動で、放り出したゼリーが逆さまになって床に着地し
・床を掃除していたら、長女が『トイレいく、着いてきて』といい、、
・手を繋いだら、手のひらにチョコがベッタリで
・どうやら、その辺に落ちてたチョコを握りしめたらしく
・(そもそも、なんでその辺にチョコが落ちてんだ)
・そして、その手で壁紙に手をつき
・壁を拭いてる間に『うんちでた』と呼ばれ
 ・
 ・
 ・

と言う状況です。

また、土日など保育園のないときは、豊橋市のココニコと言う施設を使っています

こちらでは、保育士さんが200円/h、上限3時間で子どもを預かってくれるため、末っ子は預けて、他の二人は私と一緒に遊んで、その間に妻がココニコ内の学習室などで勉強を進める、というのも、我が家の良くある光景になっています

また、豊橋市のファミリーサポートセンターにも助けられています

こちらは1人当たり700円/h。私のご近所のとても良い方をセッティングしていただき、おばあちゃんちにいく感覚で子ども達もサポーターの方のご自宅に遊びに行きます。

市の制度ではありますが、保育士の方、サポーターの方、多くの皆さんが、やさしく「子どもは大切なものだ」という思いで関わっていただいています。

多くの大人と関わり、「子どもは大切なものだ」というメッセージを受け止めながら育っていくことは、親だけの子育てでは得られない社交性を、子ども達が身につけてくれていると信じています。

そんな豊橋市は、日経WOMANの調査で、『共働き夫婦が子育てしやすい街』で全国3位になりました。自分の地元が、こういう自治体であったことに、深い感謝しかありません。

豊橋では首都圏からの移住を狙っているのもあり、共働き、パワーカップル向けの施策を打ち出しています。それに乗っからせていただいています。

全員が同じ環境ではない

正直、さまざまな環境を含めた運には恵まれていたと思います。

もっといえば、サンデル先生の『実力も運のうち』の理論に則れば、夫婦共々、比較的得意なことが、2023年の日本の社会においては収入に直結しやすいことだったこと自体が、運が良かったです。

もし、狩猟の能力や、刀剣の能力が重要視される時代だったら、今の生活は出来なかったでしょう。

そして、価値観の合う配偶者に恵まれ、仕事や地域の環境も良かった、たまたま、たまたま、運が良かっただけです。そこを勘違いしてはいけません。努力や実力ではありません、運です。

努力したといっていただけるかも知れない。でも、それは努力したという実力、能力ではなく、努力できる環境、周囲の協力があったという運が良かったという話に、結局回収されます。

だから、決して、おごってはいけない。人様より、優れた努力や能力など、何もありません。

それぞれの状況で、それぞれの状況の一生懸命さがあり、そこに、優劣や、高低や、正誤などはないと思います。

だからこそ、今の自分たちの環境に感謝し、せっかくの環境や条件を、自分たちだけのためでなく、社会のために使わなければいけない、それは、二人の間にある共通認識です。

政策としてなら

以上、可能な限り、実情をお伝えしてきました。

総論としては、リスキリングの支援は行うべきだと思います。リスキリングすることで、職場への復帰が容易にスムーズになれば、それだけ、企業側としても、戦力として計算が立ちやすくなり、結果として出産や育児を抱える人たちの雇用の促進や、産育休の取得率向上、なにより、本人のキャリア形成に繋がること自体が、生きていく上でも大切なことだと思うからです。

また、「育児は大変だから、リスキリングなんてできるはずがない!」という声があがりすぎて、「リスキリングなんて出来ないのが育児」という「常識」が固定化してしまってよいのでしょうか。

「子育て中は子育てに専念しなきゃ、子育てなんて出来るわけがない!」という強い言葉は、現状で既にいっぱいいっぱいの親、特に母親に子育てを押し付け、それを当たり前とする今の社会システムを、却って、ますます強固にしてしまうリスクを懸念します。

もし、私たちの体験から、政策のヒントになるようなことがあるなら

・職場、教育機関ともに非同期コミュニケーションツールの導入の促進
・教育機関サイドで、録画動画など、非リアルタイムの学び方を充実

あたりは、支援策として有効になってくるかなと思います。

あとは、子どもを預かるサービスの拡大など、従来の子育て支援策の更なるバージョンアップは、もちろん重要でしょう。

また、夫婦の対策としては、

・共同体として、それぞれのキャリアを尊重し、夫婦のキャリアでシナジーが出来ることで、互いの学びをサポート、アドバイスがより容易になる

ということが、大きいように思います。

なにも、大学院のような高等教育だけがリスキリングではないと思います。

自分の業界の最新のニュースをチェックしておく、自分の持っているスキルが錆びないように昔の教科書を読んでみる、最新のウェブサービスのトライアルやデモ版で個人で申し込めるのがあれば触ってみる、私のような食品業界であれば、日頃利用するスーパーの自社業界の棚割を眺めてみる、あるいは、体力仕事であれば、子ども抱きながらスクワットしているのだって、立派なリスキリングだと思います。

また、夫婦でのキャリアのポートフォリオという視点も、保育士さんと保育士さんと言うぴったんこのケースや、タクシードライバーさんと長距離ドライバーさんのような夫婦なら、それぞれの経験や情報交換が互いにシナジーを生むでしょう。保険の営業さんと、地域のフランチャイズのカーディーラー勤務であれば、(もちろん守秘義務の範囲で)地域の経済動向など、共通の話題もあるでしょう。

ITエンジニア同士でも、夫婦でインフラ系エンジニアだけど、夫はデーターベース系、妻はネットワーク系としてシナジーを出しつつ、リスクを分散したり、二人ともWebのフロントエンドのエンジニアとしてガッツリ一点勝負というのもあるでしょう。

それは、自分たちが、夫婦として、どういう共同体でありたいか、と言う話を何度も重ね、積み重ねてきたキャリアと相談しながら、

したいこと、やれること、できることを重ねていく、その作業を、夫婦間で何度も何度もしていくことに尽きると思います。

現場からは、以上です。

最後までご覧いただきありがとうございました。 私のプロフィールについては、詳しくはこちらをご覧ください。 https://note.com/ymurai_koji/n/nc5a926632683