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「ケトン体代謝こそが、人の本来の代謝であった」⑤

これまでの記事はマガジンにまとめてあります。
一つづつ読んで理解を深めてください!

今回は妊娠糖尿病とケトン体についてご紹介します!


妊娠糖尿病とは一体何か。

妊娠糖尿病は妊娠中に危険とされる病態のことです。
妊娠期の糖代謝異常は

  1. 妊娠糖尿病

  2. 妊娠時に診断された明らかな糖尿病

  3. 糖尿病合併妊娠

の3つに分けることができます。

①妊娠糖尿病

妊娠中に初めて発見・または発症した糖尿病には至っていない
糖代謝異常のことを「妊娠糖尿病」と言います。
自覚症状がなく、負荷試験をしなければ分からない病気です。

妊娠糖尿病の見つけ方

・随時血糖値(食事の時間に関係なく測定した血糖値)で決める場合
50g糖負荷試験でふるい分けをしその値が140を超えた場合は
次に75gの糖負荷試験を行う。

・空腹時血糖で決める場合

  1. 空腹時血糖 92mg/dl以上

  2. 1時間値 180mg/dl以上

  3. 2時間値 153mg/dl以上

この基準で1ポイント以上陽性の場合、妊娠糖尿病と診断します。
2010年に改訂されるまでは2ポイント以上が妊娠糖尿病とされていたが
現在は1ポイントとなり、妊娠糖尿病の発見頻度が増えた。

さらに2017年7月に、妊娠糖尿病のスクリーニング法(検出方)が変わり、
従来よりも基準が広くなっています。

それまでは全妊婦の2.9%に検出されていた妊娠糖尿病ですが、
検出方変更後から約4倍の12%の妊婦に検出されてしまっています。

妊娠期は生理的に軽度の糖代謝異常を起こします。
その為「糖尿病予備軍」的なこの病気が発見されやすい
と言えます。

妊娠糖尿病を検出する理由として
軽度の耐糖能の異常が、将来の糖尿病になっていく可能性があるため
その後の本格的な糖尿病の発症予防や健康管理に役立つと考えられ
管理上大切な事なのです。

妊娠糖尿病には「妊娠中の明らかな糖尿病は」含まれません。
妊娠期には初期と中期に、妊娠糖尿病のスクリーニング検査をします。
→初期には正常だった方が、中期では明らかに
 耐糖能が落ちているケースもあります。

②妊娠中に診断された明らかな糖尿病

検査結果が妊娠糖尿病の基準値よりも高く、
明らかな糖尿病と診断された場合、妊娠糖尿病よりも
厳格な管理が必要となります。

  1. 空腹時血糖値 126mg/dl以上

  2. HbA1c 6.5%以上

  3. 随時血糖値(食事の時間に関係なく測定した血糖値) 200mg/dl以上
    あるいは、7.5g糖負荷試験で、2時間後血糖値 200mg/dl以上
    3.の場合は空腹時血糖orHbA1cを確認し、1.、2.の基準を満たした場合。

糖負荷試験:
前夜から10時間以上絶食し、空腹のまま朝血糖値を測定する。
その後、ブドウ糖(50gや75g)を溶かした水を飲む。
30分後、1時間後、2時間後に採血し、血糖値を測定する検査のこと。
この際インスリンの値も一緒に測定することにより
糖尿病の原因がインスリン不足によるものか、もしくは
インスリンの効きが悪いものなのかを知ることが可能になる。

③糖尿病合併妊娠

  1. 妊娠前にすでに診断されている糖尿病

  2. 健診で尿糖陽性を指摘された事があり、
    確実な糖尿病網膜症が存在する場合

のどちらかを指します。

HbA1c
=赤血球のタンパクであるヘモグロビン(Hb)とブドウ糖が結合したもの

高血糖状態が続くと、血管内の余っているブドウ糖は、体内のタンパク質と
結合するため、余っている糖が多い状態の時ほど高くなります。

赤血球の寿命はおよそ4ヶ月(120日程)
HbA1cの値はその寿命の半分程に当たる2ヶ月程の血糖値の平均を示しています。

厳重管理をした場合はこのHbA1cを使用する場合もありますが
妊娠中は鉄欠乏状態があるとHbA1cは正確な値を示さないため
短期間の血糖値の指標になるグルコアルブミン(GA)を使用する場合が多い。
GA=グルコース+アルブミン:2〜1週間の血糖レベルが反映される。

Hba1cは 5.8%未満、GAは15.8%未満の場合
新生児に合併症の頻度が少ないと言われており、1つの目標になっています。

妊娠糖尿病はなぜ起こるのか

なぜ妊娠中は耐糖能が落ちるのか
推論)
哺乳類以外の動物の多くは卵生で子孫を残します。
卵の中には炭水化物(ましてや糖質)をほとんど含まず、タンパク質と脂肪で
構成されており、それ以外の栄誉素を摂ることなく成長します。

ヒトの胎児はどうでしょうか。

これまではブドウ糖が栄養源だと言われてきましたが
調査の結果
胎盤にも臍帯血にも、さほどブドウ糖は含まれていない事が分かっています

それどころかケトン体(βヒドロキシ酪酸)は成人の20〜30倍存在しています
これは胎児がエネルギー源を脂肪にている証拠です。

胎児はそもそもタンパク質を基盤に、脂肪をエネルギー源にしています。
ヒトが過剰に糖質をとるようになった数十年の出来事は
妊婦や胎児にとって想定外の出来事なのだとしたら、、、

不要な糖質を拒否する術を持ち合わせていないが故、
妊娠中は見掛け上耐糖能が下がるのではないでしょうか。

妊娠糖尿病は、
妊娠母体が「糖質を拒否」している状態
と同時に
「タンパク質と脂質を要求」している状態。

なのにも関わらず、糖質過多の食生活を送ってしまうと
糖尿病は進行してしまいます。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます☺️
今回は「妊娠糖尿病」の診断方法についてご紹介しました。
今回の記事は楽しんでいただけましたでしょうか?

次回は「妊娠糖尿病の管理方法」について
ご紹介します!お楽しみに!

私もまだまだ勉強中の身です!一緒に健幸になりましょう♪

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参考著書
ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書)
宗田哲男

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