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まちに溶け込んだAirPodsとN

最近、AirPodsが欲しい。
周りにいるクリエイティビティに溢れた『Think different.』な方々が激推ししてくることはもちろん、まちなかでも電車の中でも見ない日はなくなったことが大きい。「耳からうどん」と揶揄されていたことが懐かしいくらい、市民権を獲得している。

私はシャニカマ(斜に構えるの略称)ちゃんではないので、流行の波には乗っかりたい方だ。できれば、アーリーアダプターくらいの波の上でドヤ顔したい。しかし、あまり音楽を聴く習慣がない私にとって、イヤフォンに数万円出すことは、ウォールマリアの壁くらい高い

イノベーター理論

躊躇した結果、リズムにも流行の波にも乗れず、おそらくレイトマジョリティくらいの位置で「購入ボタン」を押すことになりそうだ。このレイトマジョリティは、使っている人が多数派だという確証を得てから採用するユーザー層なので、このあたりから「うらやましい…!」という感情が芽生え、行動に移していくのかもしれない。

白いAppleのイヤフォン

DEの牧野圭太さんが書いた『広告がなくなる日』に、Appleのイヤフォンを「白」という色にこだわったクリエイティブディレクションを尊敬しているという話がありました。2001年にiPodが登場するまで、ほとんどのイヤフォンは黒系統だったらしい。確かに、当時使ってたSONYのウォークマンの付属イヤフォンも黒だったことを覚えている。

このシルエットのCMからも
“白いイヤフォンを目立たせること”を
意識したクリエイティブディレクションが伺える

その習慣を逸脱し、白いイヤフォンにした結果、「あっ、あの人はiPodで音楽を聴いてるんだ」と誰しもが分かるようになった。iPodは、ポケットの中で見えないはずなのに、

iPodはイヤフォンを通じて、ユーザーをメディアに変えてしまいました。

どうでもいいが、このタイミングで、イヤフォンなのかイヤホンなのか分からなくなってきている。イヤホンの方がしっくりくるけど、英語表記になおすと「earphone」なので、そのまま修正せずにしておきます。

牧野さんの本

そもそもこの牧野さんの本も変わっています。本は基本的に「横開き」なのに、「縦開き」という実験的な試みをしている。決して読みやすいとは言えなかったというのが本音なのですが………田舎を走る列車によくあるボックスタイプの座席に座って、本書を縦にぺらぺらめくっていた時、向かいに座った学生が「なに読んでんの?」みたいな顔でこっちを見ていた(気がする)。

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縦開きの本を読んでいる人がいたら違和感がある。気になってしまう。前項のiPodと同じようにユーザーをメディアに変えている。読みにくいとは言ったけども、「当たり前」を疑う姿勢の大事さを再認識させられた。Appleの白いイヤフォンも、疑うことで生まれたプロダクトだ。

そういえば、Amazonのようなネット販売を基本的にはしない、というのがこの本の仕掛けのひとつと仰っていたのに、普通にAmazonのリンクを貼っていたことに気付きました。いろんな人に読んで欲しいので、こちらもそのまま修正せずにしておきます。本屋さんでお買い求めください!

UberEatsもまちに溶け込んだ

ステイホームの影響もあり、爆発的に広がったフードデリバリーサービス。一歩外に出れば、たいていUberEatsの自転車とすれ違うようになりました。立方体の大きなバッグには、ロゴが記されており、走るだけで宣伝に。まさに、自転車やバイクがメディアになっており、「疲れたからUberEatsで済ませちゃおう」と、見かける度に誘惑が襲いかかります。

そういえば最近、このロゴを黒いテープで隠している人を多く見かけるようになりました。「恥ずかしいのかな…」くらいにしか思ってませんでしたが、自転車に対して煽り運転をしてくる車がいるからだと、同僚が教えてくれた。雨の日にも嫌な顔ひとつせずに運んでくれる彼らに対するその人間性に関しては、ぜひとも修正して欲しいものです…

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N、N、N、N、N...

突然ですが、クイズです。ドゥドゥン!
これが何の広告か分かりますか?

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そう、我らがニューバランス。

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これは、アートディレクターである中村至男さんと、『ピタゴラスイッチ』等の企画監修で有名な佐藤雅彦さんの共著『勝手に広告(※)』の中の作品。

※Casa BRUTUSで連載していた伝説の実験アートをまとめた一冊。デザインの自由、広告の自由を体験出来る一冊。めちゃくちゃ大好きな一冊。

ニューバランスはそもそも、1906年にボストンで誕生した矯正靴の製造メーカー。小学生の頃、扁平足の症状が出た際、整形外科の先生にオススメされて以来、私と地球の間には常にニューバランスが存在しています。

矯正靴が生み出した「抜群の履き心地」は、「【N】の分かりやすいブランドアイコン」と共に瞬く間に広がり、定番のファッションアイテムと化している。Appleのイヤフォン同様、前例を疑い、矯正靴からオサレスニーカーに生まれ変わったニューバランス。そしてUberEatsのように、まちなかに散らばる【N】のアイコンを纏ったニューバランス。

今回は、そんな「当たり前」を疑って「当たり前」を作った事例を集めてみました。AirPodsのように、真っ白なニューバランスを履いてまちに出たい。梅雨よ、早く明けてくれ。

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そういえば、はじめて、“見出し画像”を描いてみました。AirPodsを使う女性。かわいいでしょ?モデルはあの人。おつかれさまでした!

今日も拙い文章なのに、読んでいただき、ありがとうございました◎

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