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小説-短編–

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主にフィクションを書いています。
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夢と現実

夢と現実

夢と現実

数日前、奇妙な夢を見た。
大きな建物の前で私は、膝を組んで座っていた。
 何故か私の周に、数匹の羊がたむろしている。
すると見えない何者かがその羊の1匹の耳を捕まえドライバーで無残にも穴を開けようとしているところだった。
羊の目は、恐怖に怯えている。誰かが声を上げた。
「誰がこんな酷いことをしたのですか?」建物の中には私以外誰もいなかった。
私は答えた「誰がこんなことを…」
私は、自分

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行き着く所

行き着く所

行き着く所

ここはどこだ。
私は一体何をしていたんだろう。この見たこともない殺風景な場所、風当たりがきつく、谷間からのそこ知れぬ音、夢でも見ているのだろうか。
 立ち上がり、辺りを見渡すと、生い茂った木々が天まで届かんばかりに根を張り巡らされている。
 自然だ、ここだけ太古より文明さえ入ることの出来なかった地球上で唯一の秘境ではないのか。
 時がゆっくりと時間をかけて作り上げた芸術、時が許せる限

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ある年の瀬

ある年の瀬

ある年の瀬

仕事の後の帰り道、周りには都電の音、車のクラクション、急ぎ足の人々が右へ左へ前へ後へ、人の渦ができている。
Y氏は、寒さのためコートの襟をただした。
年の瀬も迫る夕暮れ時、人々は、なぜか急ぎ足になる。
新しい時代を前にして、皆それぞれに心の準備をしているようだ。
 捨てるべきものは捨て、(自分)に言うべき事は言い聞かせるかのように。
Y氏は、交差点に差し掛かり、5分間待たなければなら

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様々な考え方

様々な考え方

様々な生き方

生き方にはいろいろある。
社会奉仕に勤める人。
神仏に仕える人。我が道を行く人。
 私利私欲にはしる人……etc。
いずれも現在の世の中「日本」では、可能なことである。
 ただ、すべからく彼等「彼女等」の生き方の前提が、問題になるであろう。
 ここに大きく、二つの部類に分けてみたいと思う。
 一つは、人の魂は永遠であり、死後も生き続ける。
 その根底には、[神]の存在を信じている。

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病院の夜

病院の夜

病院の夜

夜の病院のロビー程、気味の悪いところは無い。
ましてや、昼間の賑やかさのことを考えると、知る人ぞ知ると言わんばかりに、その本性むき出しにする。
 しかし、凡人にはそのことを
微塵にも思わすことなく、無機質な受け入れ態勢の芝居の名人なのかもしれない。
 大いなる闇が、口を開けて待っている。
 私は、事故によって今は車いすのお世話になっている。おぼつかない手で、車いすをこいでいるのは私だけ

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古本屋

古本屋

古本屋

親指と人差し指に力がこもる。
男は有り余る力を左手の拳を握りしめることによって、今の自分を支えているようだ。
 ここは、とある下町の古本屋。
 住み慣れた人でさえ、よく探してみないと、見過ごしてしまうほどの文字通りの古ぼけた本屋である。
中に入ってみると、すぐ目に入ってくるものは、狭いスペースに入りきれないはどの本棚が所狭しと並べられている。
まるで迷路のようだ。
ここでは、隣の人と目の

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最終列車

最終列車

最終列車

時は冬、最終列車を乗り継いで 異郷の地へ辿り着く。
気づくとそこは山のふもとであった。
右側の山と左側の山が重なり合って、僕はそのかすかな隙間から下界を眺めていたようだ。
街の夜景と夜空の星々。
ともに光輝きながら、乱反射しているようだ。
様々な思いをのせて……
ふとその光がかすかな隙間を通り抜け僕の方へやってきた。
どうやら見つかったらしい……
カゲロウが僕を包んだ。
そこには屋台が

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