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書評シリーズ

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自作の書評記事のみ集めました。ビジネス、思想。
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#現代思想

サンプリングの『中世哲学入門』で現代思想入門を

サンプリングの『中世哲学入門』で現代思想入門を

けっこう難しい入門書。山内志朗氏のこの作品は、『現代思想入門』と関連して読めば解るのかもしれない。

そう思いました。索引によると、ドゥルーズが11回(フーコーはおまけとして4回)登場しているが、それだけではない。

テーマの存在論が、やはりハイデッガー以降の哲学と、それに先行するフッサールを思弁的実在論(ここではハーマン)で考える現代人の思考パターンが前提だと感じるからです。

哲学史として、私

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悪の『スピノザ』國分功一郎

悪の『スピノザ』國分功一郎

岩波新書とは、荘厳な文体とカテゴリーとして一般教養を、入門・発展の2タイプで表現する。

なぜ、あまりにも難しい「発展」なのか。このスピノザは。

ここでは悪を語ります。

これって、この本に無い部分に注目することです。

・書かれていること

・書かれていないこと

ここに注目すると、スピノザはアーレント論になります。

2500文字。長め。

アーレント研究会

國分功一郎のアーレントは、スピ

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