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花束みたいな恋をした

恋を「花束」と呼んだのは何故。
絹ちゃんと麦くんの何があの状況にさせたのか。

映画が終わって私と友達は、帰る気になれなくてファミレスに行った。
映画で出てきた座席っぽいところを選んで座って、ドリンクバーをふたつ頼んだ。

結局、絹ちゃんも麦くんも何も悪くない、という結論に至った。
就活を前に控えた大学2年生に、麦くんを否定することも、絹ちゃんを否定することもできっこなかった。

「価値観の違い」というのは、文字だけを見れば軽そうだけど、体験すると重い。
リアルすぎるあの2時間に、私たちは完全に取り残されてしまっていた。

ひとつひとつの思い出を、綺麗な花束にまとめたとて、いつかは枯れてしまうのだ。
だけどだからこそ花束は美しく、
「飾っておこう」と大切にするのだ。
小さな違和感を対処しないままにいると、
途端にしおれて枯れてしまう花。
だからこそ写真を撮って、
「枯れない記憶」を積み重ねていくのだ。

「変わってしまったね」と私たちは
これから先社会に出たら誰かに言われてしまうのだろうか。
社会に溶け込み仕事に打ち込む麦くんみたいな姿は世間的には「理想」とされるのだろうけど
友人には「変わってしまったね」と言われて人が離れていくんだろうか。
でもそれは止められないものじゃないか。
変わってしまったなら変わってしまったなりに
「今」の自分に合う人と一緒にいる方が心地が良い。
実際映画でも、変わった2人は、自分に合う新しい恋人の隣で笑っていた。

「変化」を恐れちゃダメで、無理だと思ったら離れることも大事なのではないかな、と思った。

私たち大学2年生は、この映画を観て、
なんとも表現しがたい感情を抱いて
そして今の関係性と楽しさを
もっと大切にしようと誓って
閉店時間を迎えたファミレスを後にした。

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