列車旅食い倒れ、飲み倒れ記 その1
どこでもきっぷで巡った2泊3日。たくさんの列車に乗るついでにたくさん食い倒れ、飲み倒れた。その中から今回は1日目と2日目の印象的なグルメやドリンクなどの感想を綴る。
駅弁『いいとこ鶏』
特急「やくも」乗車前に岡山駅で買った駅弁。岡山の地鶏を使ったチキンカツやからあげ、炭火焼き、だし巻きまでさながら「鶏祭り」のような弁当だ。
振り子酔いの不安があったものの、30分ぐらい乗った備中高梁駅まで来たところで慣れてきて、食すことに。炭火焼きはプルプルでからあげやカツに掛かったタレの甘味もいいアクセント。だし巻きもふわふわで美味しい。ご無沙汰の駅弁で数ある中からいいものを選んで大満足。振り子で不安定な中での食事だったとはいえ気持ち悪くならずに済んだのも満足にプラスだった。
白バラシリーズ
鳥取での乗り換え待ちで買った「白バラ牛乳」と「白バラコーヒー」。後者は関西のスーパーやコンビニでも売っていて、一応いつでも買える。ただ、今まで買い渋ってきたので今回初。しかも本場で。関西で買えない牛乳も合わせて買って、岡山行きの「スーパーいなば」車内で飲んでみた。
まずは牛乳から甘くてまったりした味わい。毎日飲んでも飽きない。過去には京丹後、三重の大内山など様々なご当地牛乳を飲むことを遠距離旅で楽しみにしているが、いずれも飽きないぐらい美味しいし、ハズレなしだ。僕の故郷滋賀北部では「伊吹牛乳」というご当地ものが給食で毎日出ていて、学年では1人を除いてみんな大好きで給食を好きだった礎だったのだと思う。そんな「白バラ牛乳」も山陰のソウルドリンク故にあんな美味しいのだろう。
お次にコーヒー。白バラ牛乳の甘みと濃さがコーヒーを包み込んでいて非常に美味しい。牛乳よりは流通範囲が大きいし、関西どこでも置いてある理由が分かる。身近で買えるのに何故買い渋ってたのだろうか。こんなおいしいミルク系コーヒーは初めてだ。山陰で愛されるわけだし、これのパッケージがスマホケースになってるぐらいだから。今後も近所で飲みたくなったら何度でも飲みたい。
「麗ちゃん」のお好み焼き
広島に行って食べたかったのが、いわゆる「広島のお好み焼き」。言わずと知れたソウルフードを食べないことにはいかないし、せっかくあんな得するきっぷで旅してるわけだから寄らないわけにもいかないということで、このために広島へと足を伸ばしてやってきた。
駅ナカの飲食街を見てみると、たくさんのお好み焼き屋が軒を連ね、どこも人でごった返していた。そんな中僕が選んだのが
昭和32年(1957年)創業、半世紀以上広島で愛される『麗ちゃん』。ここも人でごった返していたが、カウンターが空いてるのを見つけてここに決めた。
たくさんのメニューがあるが、やっぱりオススメでホンマもんを食べたいと思って「スペシャル」をセレクト。広島のお好み焼きは焼きそばが入っているのが大方のイメージだが、この店ではうどんや麺なしも選べるそう。ただ、ビギナーにはちと早いし、ガッツリいきたいからそば入りをセレクト。
作っている光景は手際が良く、たくさんのお好み焼きが次々焼かれていく。一緒に頼んだノンアルビールのつまみになるし、飽きない。そして、空腹のいいスパイスだ。そうこうしているうちに僕が頼んだお好み焼きができた。
粉の生地の下には豚バラからもやし、キャベツ、さらにはイカやエビなどの海鮮、麺に卵黄を割った薄い目玉焼きまでまさに「スペシャル」だ。大きい口で頬張ると、いろんな具材の食感が踊るように楽しくて、ソースの甘味がいい。こりゃ「ぶちうまい!!」わけだ。
傍らには味変用のソースが「甘口」「辛口」「麗ちゃん特製ソース」の3種と胡椒がある。試しにどっぷりかける。すると、また違った甘さがあっていいアクセント。「麗ちゃん特製」のもまた甘味が異なって美味しい。ちなみに「辛口」は敏感ゆえに敬遠してしまった。ところ変わって胡椒をかけるとまた良い旨味を引き出してくれる。ラーメンでは良くあるのだが、お好み焼きで胡椒も「絶対アリ」なのかもしれないぐらいいいアクセントだ。
ちゃんぽん亭の味噌ラーメン
2日目の〆となる晩御飯は駅弁にしようか、姫路で駅そばにしようか迷いに迷ったが、お好み焼きやもみじ饅頭、さらにはシャインマスカット大福を平らげた結果、まだそこまで空腹ではなかった。ただ、何か食べたさがあった。そんなときに思いついて彦根で降りることにした。向かったのが…
滋賀県民大好き「ちゃんぽん亭総本家」の1号店。せっかくの長旅でいろんなご当地ものを食す中で月1で食べてるところではある。ただ、せっかくの旅なのでここでは頼んだことのない変わり種をチョイスした。
味噌ラーメンという変わり種で2日目締めとなる食事とした。味噌ベースでチャーシューがドーンと乗って、海苔もちょこんと添えられている一見すると普通のラーメン。でも、麺をすくい上げるとさすがちゃんぽん亭。
もやしやキャベツ、コーンなどがぎっしり隠れているではないか!
見た目では分からなかった分の驚きで、ちょっと旅らしいグルメの衝撃を受けた僕。全て完食でき、非常に満足で新発見までした2日目の晩ご飯だった。
ということで、1日目と2日目に食したグルメや飲み物いかがでしたか?その土地でしか食べられないグルメやいつもの店でも普段頼まないのを食べて良い刺激を受けて「旅らしい」瞬間でした。3日目の北陸でも駅弁やパン、スナックなどいろんなものを食べ倒してきましたが、これは次回以降のお楽しみ。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。