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肉離れの基礎を知る

みなさんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。


最近、肉離れの症例を担当したり、サッカーの支援で筋挫傷を担当したり、スポーツ外傷を多く担当しています。


そこで、今回の記事は私の知識の整理も含めて、肉離れについてまとめていきたいと思います!


1.肉離れとは?

まず、肉離れと筋挫傷について違いを整理していきましょう!

肉離れ
・肉離れは筋肉が遠心性に伸張され(介達外力)、筋の破断強度を越える事で生じます。短距離走や素早い切り返し動作などが原因となり、ハムストリング・下腿三頭筋・大腿直筋に生じることが多いです。

図1

図2


筋挫傷
・筋挫傷は打撲は直達外力により生じることが多く、コンタクトスポーツやサッカーでのクロスプレー(ももかん)に多く生じます。筋挫傷は骨に近い深部で生じることが多く、中間広筋や上腕筋が損傷されやすい。

図3


つまり、肉離れと筋挫傷の違いを大きく分けると

「介達外力」か「直達外力」

これらの大まかな違いがあることを理解しておく必要があります!


では、次に肉離れのメカニズムについて考えていきましょう!


2.肉離れが生じるメカニズム

肉離れが生じる原因の1つとして筋構造が考えられています。ハムストリングや腓腹筋、大腿直筋は羽状構造を呈しており、強い力を発揮することができます!その強い力を発揮しながら、遠心性に伸張されると、筋が破断してしまう可能性があります。


例えば...

・ハムストリングであればダッシュや急激な方向転換
・下腿三頭筋であれば速いダッシュ、長距離ダッシュ、加速・減速
・大腿直筋であればキックやダッシュのスタート時

サッカーの内田篤人選手(引退)がハムストリングを肉離れをした時の動画です。右足を大きく振り出し、方向を変えようとしたときに肉離れが生じています。


それぞれの筋肉で肉離れが生じるタイミングは異なりますが、基本は筋が遠心性に伸張された時に生じることがわかります。


また、大腿二頭筋は半膜・半腱様筋の共同腱を持ち、大腿直筋は筋内腱に向かって走行します。この筋肉から腱成分に変化する部位(性質が異なる)も肉離れが生じやすいと考えています。


昔の携帯のコンセントを思い出して下さい!つなぎ目ですぐ壊れましたよね?ここは性質が変化する部分ですよね!

画像1


3.肉離れのリスクファクター

ハムストリング、下腿三頭筋、大腿四頭筋の肉離れは研究の量は違いますがそれぞれのリスクファクターが報告されています。

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