すくい
生きれば生きるほど
どんどん世界が
小さくなっていく気がして
それは“大人になってしまった”
ということなのか
単に“私が世界を限定してしまっている”
ということなのか
そのどちらでも哀しい気持ちは変わらない
『救い』なんて呼ばれるものは
ほんの御守りにしかならない
というのはついこの間知った真実
本当の救いはいつも自分の中に
ひっそり と ずっしり と
佇んでいる
人はそれを神だの仏だのと拝むが
それはみんなそれぞれが
自分自身に対して拝んでいる
というのはこの世界の秘密
来年も初詣といいながら
自分自身に拝む人たちで
きっと神社はお祭りになる
こんなことを猫に言ったって
分かりはしないのは知っているけれど
猫だけでもこれを掬ってほしい
というのは私の願望
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