「思い込み」は麻薬
スポーツ選手や競技レベルが高い人って根拠がなくても「やれる!自分だったらできる!」「勝てる!」といってる時多いんですよ。それは、自己でやる気を高めるための「セルフトークかなぁ」って思いますが、実際話を聞くとそういうわけではなかったんです。
今回はスポーツ選手の「思い込みの力」って計り知れないし、儚いものだというお話をします。
私の周りにいる全国レベルで活躍する選手のほとんどが自信家です。大学レベルになるとあらゆる知識(理論)を蓄積し、練習で万全な準備をし、試合で自信を持って挑むという人が多いです。ですが、例外として知識(理論)を蓄積せず、「本番になったら良いプレーができるから」、「試合では速く走ることができるから」といって準備(練習)はほどほどに本番で力を発揮する選手がいるんですね。一般的には、これを天才とかいってますよね。(漫画やアニメでも登場してきます)
中学高校時代を思い出してみてください。こいつバカだけど速いんだよなぁとか練習こないけど良いプレーするんだよなぁって人いませんでしたか?
私はどちらかといえば、そっち側の人間でした。別にその分野の知識(理論)を知らなくても速く走ることができたし、遠くに投げることができました。知識(理論)には基づかず、自分の中の「正しいもの」を追求して持っていました。自分の競技でも結果はそこそこよかったので俺が考えることはやっぱり100%正しいと考えていました。また、コンディションが悪くても「絶対俺ならやれる」と自信を持って挑むとなんだかんだで高いパフォーマンスを発揮していました。
大学でも競技を続けていく中で自分が今まで取り組んできたスポーツの知識や運動の理論を学び「あれはこうだったんだ」とか「そういうことか」など気づきが多くなりました。(頭の中が整理されていった感じです)
しかし、大学では高校の時以上のパフォーマンスが出せなくなりました。高校の時代よりも専門スポーツ(自分の競技)の正解が明確にわかるようになったのにどうしてパフォーマンスが上がらないのか。そんなことを思い悩んでいました。その原因は、おそらく、「こうしなければ良くならない」、「こうしないとだめだ」といった思考が増えてしまったからだと思います。その影響で本番でも自分の動きや思考を制限してしまっているからだと考えます。
かといってずっとバカでいても成長は頭打ちです。様々な知識や理論を学ばなければ長期的な成長は見込まれないでしょう。これは社会でも同じです。自分だけが正しいと思って動いても論理性や計画性がなければ他人から支持されません。相手に説明したり、行動を紐解いたりしないと信憑性は生まれません。
であれば、この2つの側面を使い分ければよいと思います。
これらの現象を理解し、私は「思い込み」は麻薬と同じだと考えます。自分の中でこれが正しいとバカになってやってみる方が成功したり、思わぬ結果が出たりします。時にはこのような思考が必要ですが、過去の結果から全て自分の考えや行動が正しいと思うのは危険です。常に自分を疑う姿勢を持たなければ他人に迷惑をかけたり、結果が出なかったりした時に自分を責めることになります。この様に負のスパイラルに陥り、立ち上がれなくなります。多角的な視点で物を見る、知識を蓄える、自分の思考を疑うことは日常で習慣的に行い、いざという場面ではバカになり、やってみるってのが一番良いと思います。そんなメリハリができる人が成功すると私は思いますね。
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