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自分の話を少しとオリジナル小説を。

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死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード7▶

「わ、私は自分から死を選んだ。皆と違って。」 誰も責めることは無かった。 「私ね、妹がいるの。頭も良くて、スポーツも得意で1年生で生徒会にも所属して。いつも周りは私と妹を比較してたよ。姉は出来が悪いみたいに見られて。まあ、間違ってはいないんだけどね…。お父さんもお母さんもそんな妹を誇りに思っていた。家での会話は勉強とか生徒会の活動とか学校のことばかりで。私なんか小・中学校の時からいじめられてたから周りの目が気になって仕方がなかった。誰も私の事なんか見ていなかった。深唯奈の

    • 死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード6▶

      「……俺、殺されたんだ。」 聡の言葉に皆が目を見開いた。 「だ、誰に?」 あやめは恐る恐る聞いた。 「……実は、母さんにも湊にも言ってなかったけど俺…いじめられてた。クラスの奴に。今日も朝、学校の屋上に呼び出されて金取られて、暴力も振るわれてさ。今日は一段と酷かったからって逃げ出したんだよ。で、階段降りようとした時に後ろから押されて。打ちどころが悪かったのかそのまま…。」 聡が話終えると湊が血相を変えた。 「なんだよ、それ!なんで黙ってたんだよ!このままでいいのか

      • 死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード5▶

        「皆はいいの?最後に家族に会わなくて。」 宛も無くただひたすらに歩いている私たちにあやめは言った。 「俺はもう会ったよ。言いたいこと言ってきた。」 悲しそうな顔で聡は笑って見せた。 「弥与唯と湊は?行ってないの?」 そう言われ私は黙った。 会いたいとは正直思わないし、会っても伝えたいことなんか無いし。 何より……怖いんだ。 なんとも思ってなかったらどうしようって。 誰も私なんかに涙ひとつ流しやしないんじゃないかと。 そもそも発見されてないんじゃないかって。 今

        • Happy birthday to me……。

          "誕生日" 誰もが楽しみの日のひとつですよね でも自分は正直誕生日は楽しみじゃなかった SNSの友達や知り合いに祝ってもらうのはとっても 嬉しい けど私が苦手だと感じるのは家族だった いつもの日常とは違くてどこかよそよそしい雰囲気。 それが苦手の原因の一つだった 祝いの言葉をかけられてもどんな表情をすればいいのか分からない なんて返せばいいのか分からない プレゼントを開けた時もなんて言っていいのか どう喜べばいいのかが分からない そして常に、今自分は正しい

        死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード7▶

        • 死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード6▶

        • 死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード5▶

        • Happy birthday to me……。

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          空の記憶。

          空の記憶。

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          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード4▶

          「私ね、病気だったの。心臓の。 もう小さい頃からこの病院に入院しててさ。何回も手術して。 でも一向によくなんなくて。 今日起きたら、久々に皆揃っててさ。お父さん、お母さん、お兄ちゃんの怜に妹の真夜華まで。 めちゃくちゃ嬉しくてさ!抱きしめようとしたら、…出来なかった。触れれなかった。…それに皆泣いてた。 お兄ちゃんは泣きながら横たわってる私の頭を何度も何度も優しく撫でてくれて、真夜華はお姉ちゃん、お姉ちゃん!起きて!って。揺すってた。 普段泣かないお父さんも泣いてたな。悲しい

          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード4▶

          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード3▶

          校舎を出た私達は近くの公園へと移動した。 「ごめんね、いきなり。俺は、北嶋 聡。」 「大丈夫だよ。私、桐島 弥与唯。弥与唯でいいよ!」 「じゃあ俺も聡で。」 「ヤバ、なんかデジャブった。」 そう言いながら湊は一人で笑っていた。 なんかこの2人が親友って不思議な感じだ。 湊はクラスでも目立つタイプだとしたら、聡はバリバリの委員長の気質っぽい見た目だからだ。 「二人はいつからの仲なの?」 「小学校から!」 「ただの腐れ縁。」 二人が同時に口を開いた。 「聡

          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード3▶

          人間不信の私がSNSで人と関わった結果。

          中学二年の頃。私はいじめられていた 理由は分からない クラスの女子は私から距離を取り 教室の後ろで囁き合い笑い声をあげた 正直、痛くも痒くもなかった 体育の時間二人組ペアで余っても 係決めでペアになってくれる人がいなくても 「日本語読めないからテストで悪い点とるんだ」 と言われても 「○○先輩があんたのこと好きなんだって」 とわかりやすい嘘をつかれても 掃除の時私だけの机を運んでくれなくても 私は平気だった 単純な理由として私は他の人よりメンタルが強かったか

          人間不信の私がSNSで人と関わった結果。

          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード2▶

          「んっ、あ…。え?どこ…ここ。」 周りを見渡すと、緑色のフェンス。 フェンスに近寄り周りを見渡すとそこには登校中の学生たち。 あの制服…うちの学校の? 「ん?あれ、もしかして自殺失敗!?死んだら普通、三途の川とかじゃないの?渡れてないじゃん三途の川!」 一人でブツブツ文句を言いながらフェンスの網に触れようとした。 「あれ?何で。触れない…。」 網を掴んだはずの手は空気のようにすり抜けていった。 「死ねたって、ことだよね…。」 一呼吸し屋上に寝転がる。 綺麗な

          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード2▶

          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード1▶

          私には、妹がいる。 頭も良く、運動も得意でクラスでも人気者で生徒会にも所属していて…。 それに比べ姉である私は、なんの取り柄があるのだと言うのだろう。 小・中学校の頃は虐められ勉強もできない、運動神経もとびきりいい訳でもない。 いつも褒められるのは、妹の深唯奈。 名前まで可愛い。 私の名前は弥与唯。 三月生まれで弥与唯。 安直な考え。 いつも比べられていた。 近所の人にも同級生にも学校の先生にも。 「妹さん偉いわね」って。 その言葉が私の全てを否定して

          死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード1▶

          家族愛が崩れた瞬間。

          私は赤ちゃんの頃から2歳上の兄にとても愛されていた。 お昼寝中の私の横を母が通る度、兄は 「○○(私の名前)踏んじゃう!もっと離れて!!」 といつも私を守ってくれた。 そんな兄が私も大好きだった けど私が生まれて6年後妹が生まれた 兄の私への愛情は徐々に妹へと偏っていくようになった 私はどうにか兄がこっちを見てくれるように 子供ながらに頑張った けれど無理だった 兄は妹だけを構うようになり私との会話も減っていった そして私は妹が嫌いになった 『末っ子

          家族愛が崩れた瞬間。

          はじめまして

          初めまして。 Yhです。 ここでは過去の自分に起こった話や オリジナル小説等を投稿する予定です。 読みづらかったり語彙力がなかったりするかもしれません けど過去の辛さ、幸せ、自分だけの小説を 誰かに見て欲しいです これからよろしくお願いします。

          はじめまして