死んでから始まる物語。◀オリジナル小説 エピソード4▶
「私ね、病気だったの。心臓の。
もう小さい頃からこの病院に入院しててさ。何回も手術して。
でも一向によくなんなくて。
今日起きたら、久々に皆揃っててさ。お父さん、お母さん、お兄ちゃんの怜に妹の真夜華まで。
めちゃくちゃ嬉しくてさ!抱きしめようとしたら、…出来なかった。触れれなかった。…それに皆泣いてた。
お兄ちゃんは泣きながら横たわってる私の頭を何度も何度も優しく撫でてくれて、真夜華はお姉ちゃん、お姉ちゃん!起きて!って。揺すってた。
普段泣かないお父さんも泣いてたな。悲しい