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俳句チャンネル ~【本紹介】『夏井いつきの365日季語手帖』~

【はじめに】
この記事では、2020年12月6日にYouTube「夏井いつき俳句チャンネル」にアップされた動画『【本紹介】『365日季語手帖』についてお話しします』をご紹介します。

毎年、版を重ねている『365日季語手帖』とはどういった本でしょうか?
(先に書籍のリンクを貼っておきますので、興味を持った方はぜひ予約を)

【2021/12/24追記】何と2022年版に私の句も小さく掲載されました!

1.これまでの変遷

この企画がスタートしたのは、2017年でした。

高視聴率番組「プレバト! ! 」TBS/MBS系全国ネット
俳句コーナーで大人気の夏井いつきによる上達のポイントが満載

最初は、芭蕉、蕪村、一茶、子規、虚子といった名俳人による作品と、1日1つの季語を紹介する手帖でしたが、2年目となる2018年版からは、読者の皆さんからの投句が、「名俳人」と並んで紹介されるようになります。

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ただ、折角2017年版の公約を叶える形で、「2018年版」が発売されて、読者からの投句も掲載できたのに、思わぬ所で『つまづ』いてしまった様です。

それが、前年と『色み』が似ていたがために、(表紙の図柄などは違うのですが、帯などで隠されると気づけない、或いは、色が同じだからと良く確かめずに)自分の持っているものと同じだと誤解されてしまったんだそう!

そうした経験を踏まえて、3年目となる2019年版は、はっきりと色を変え、『花、時鳥、月、雪の歳時記』のごとく、色にも工夫を凝らしました。

ピンクから青色になれば、多くの人に『新しいのが出たんだ』と感じ取ってもらえたんだそうです。そして、動画公開時点で最新……というか、稼働中なのが、「2020年版」という訳です。

そして冒頭にもお示しした様に、2021年版は、2019年版に似た「淡い水色」を基調としたカラーになっています。発売は2020年の年末とのことなので、興味のある方はぜひ購入を検討なさって下さい。

2.本の紹介文引用

発売前の2021年版には「書籍紹介」のコメントが無いので、少し長いですが、2020年版の紹介文を全文引用させてもらいます。

季語を使って毎日俳句を作ってみましょう! !
そして、自分の句をハガキで投句しましょう! !

夏井いつき先生の季語手帖2020年版です。365日の季語とその季語を使った俳句を学ぶことができ、実作もできる一冊です。

1 毎日一つずつ、季語を知ることができます。
2 毎日その季語を使った名句を鑑賞できます。
3 その週の季語を使った俳句を、毎週一句書き込めます。
4 自分の句を、応募要項に沿って郵便ハガキとホームページの俳句フォームから投句できます。

『2019年版季語手帖』でご応募いただいた俳句の中から特に優秀なものを、暦の俳句として本編に採用しています。また、おしくも暦の俳句への掲載を逃した句の中からも、視点の良さや味がある句を秀作・佳作として巻末で発表しています。

『2020年版季語手帖』でご応募いただいた俳句についても、特に優秀なものは、今年度同様『2021年版季語手帖』の暦の俳句として本編に採用予定です。

これだと少し長いので、動画内で語られているこの本の特徴を、要約しつつお話ししていきたいと思います。

3.本の楽しみ方紹介

家藤正人「なぜこうして毎年、版を重ねているかというと、
     それぞれの使い方に特色がある本(だから)」

夏井いつき「これは読む本というよりは、使って書き込んでいく本。」

1年使ってくとヨレヨレになっているという類の本なのです。具体的には、

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「1月1日」から365日分、1日1個「季語」と、その季語の説明があり、そして古今東西の名句が1句、その解説と共に掲載されています。この名句の中には、『読者の投句した特選句』も含まれているのです。

これを読んでいくうちに、1週間ずつ7つの季語や7つの名句に触れることとなり、自然と「俳句」や「季語」の鑑賞・造詣が深まることになります。

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さらに、1週間の終わりには、必ず自作の句を含めてメモを書ける「余白」があり、そこには『一言アドバイス』が添えられているのです。例えば、

・多少の字余りは気にせず、とにかく一句読んでみよう!
・日本地図を広げてみよう!
・この硬貨の傷は誰が付けたのだろう?
・一番最近買ったものは?
・雪の名前を調べてみよう!
 (内容は敢えて若干変えてあります。)

など、俳句に関するものだけでなく、日常のひょんなことから発想を飛ばすキッカケになることが載っています。(個人的には、このコーナーがかなり好きだったりもします。)

その週に紹介された季語から1つ選んで、『一言アドバイス』も参考にしつつ、1句書くことが出来れば、それだけで、『定期的に俳句を作る』というルーティーンが出来上がることになります。

(俳句を作るのが、まだハードルが高いと感じる方でも、その『一言アドバイス』で妄想を広げるだけでも良いと思います。)

4.貴方も投句!

そしてこの句が版を重ねられる、もう1つの理由にして大きな特徴なのが、読者から投句を募り、本に掲載されるという点です。

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巻末に数ページに渡って数百の秀作・佳作の作品達が載せられていますが、最も栄えあるのが『優秀句』。「特選」と表示され、過去の名俳人の句の隣に掲載してもらえるのです。(上記画像参照)

動画内では、「正岡子規」の隣に掲載された有名リスナーさんなど、何名か紹介されていましたが、いずれも「特選」に相応しい作品ばかりです。自信のある方はぜひ、ハガキかネットから投句にチャレンジしてみて下さい!

『2022年版夏井いつきの365日季語手帖』への投句フォーム
※12月20日にフォームを公開。投句〆切2021年8月15日 必着

2021年版の帯にありますが、「12,000句」ぐらい投句が寄せられてる中で、特選として暦に載っているのは数十句、秀作・佳作として小さな字で巻末に載るのを含めても数百句ですから、倍率は数十倍と見た方が良いでしょう。

それだけ人気のある書籍で、掲載の壁は高いですが、それでも、そうした物を『グリコのおまけ』と捉えられて、作句に励める方に、オススメの1冊。

【おわりに】

夏井組長の動画は、半月後に発売される書籍の宣伝を兼ねていたとは思うのですが、私は組長や出版社から1円も貰っておりませんので、ご安心をww

単に「夏井いつきの365日季語手帖」を買って(投句はしませんでしたが)読むだけで楽しい、その感覚を多くの方と共有したいとの思いで、その勢いのまま(二十四節気では大雪に当たる)12月7日に起稿したものです。

ぜひ皆さんも、一度お手にとって見て下さい。その年、その時は買わなくても、この企画が更に年を跨いでも続いていた時に、今度は買いたくなっているかも知れません!

最後にダメ押しでもう一度、2021年版の購入リンクを貼って、この記事は終わりにしようと思います。それではまた、次の記事でお会いしましょう、Rxでした、ではまたっ!

(参考)【企画紹介】「夏井Rxの366日クイズ作問手帖」


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