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ベンチャー企業の社長に圧倒された話
転職を考えている今、企業のホームページを見たり周りのビジネスマンに話を聞いたりすることが多くなった。
公務員しか経験したことのない私は、ビジネスのビの字も知ることがないのはもちろん、就職活動のための自己分析など1ミリもやったことがない。
そんな人間が企業に勤めるサラリーマンになれるのかは甚だ疑問だが、とりあえず私の頭には今「正社員に転職したい」という考えが一番強い。
そんな最中、先日とあるベンチャー企業の社長にお会いして面談をさせてもらう機会があった。(気軽におしゃべり感覚でおじゃましたのはいいが、後から振り返ると実はこれが採用面接だった)
後輩の紹介で会うことになったのだが、私は「なんか若い人多いし楽しく働けそうだし、採用してもらえたらラッキーだな〜」程度の軽い気持ちで面談に臨んだのだが、その気持ちが大間違いであった。
社長の口から飛び出す様々なビジネス用語、信念、目標、自信、野望、、、、
それらは今まで生きてきた中で中々経験することのなかった強い思いや熱量の塊で、
死ぬほど圧倒されてしまったのだ。
とりあえずその日は話が大きく進むことはなく、また後日ということになったのだが、帰りの道ではぐさぐさと胸に刺さった何かを取り除くのに必死だった。
「将来はどうなりたいの?」と聞かれ、はっきりと答えられない自分。
「この会社に入って何をしたいの?なぜこの会社なの?」と聞かれ、戸惑う自分。
全部が情けなくて、今のままの自分じゃダメなのか?と悔しくてたまらなかった。
教員を休んでから、生きることにこだわりが少なくなった。美味しいものがそこそこ食べられればいい。ほどほどに働いて、休みをもらえて、旅行に行ける人生。そんな未来を思い描いていちゃダメなのか?
自宅に帰ってから夫に話をした途端ぽろぽろと涙がこぼれ、我慢していた何かがぶわあっと流れ出た。
ああ、生きるのって難しい。
みんながみんなあんなに熱く生きないといけないのか。そうじゃないと、働いてはいけないのか?
ほどほどじゃ、だめなのか?
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