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ヤバめのうつサイン4選

 あなたは最近、仕事や学校に行くのが辛いと感じていないだろうか。

 それが五月病なのか、それともうつ病なのか。病院へ行くかどうかの判断に役立つよう、今回は、自分の経験から、特にヤバイうつサインを4つ挙げてみることにする。

 「僕が/私がうつになるなんて」と思うかも知れないが、うつというのは、欧米では生涯で15%前後の人が経験する。日本では7%前後と低い(が、精神科に対するイメージが相対的に悪く、受診しない人が多い傾向があるように思われ、正確な数字か怪しい)。
 7%前後という数字は、国内でいうと、平成29年時点で、タバコを吸っている20代女性の割合が7%。うつになるということは、タバコを吸う若い女性と同じぐらいにはありふれている

 うつを心の病気というと大げさに感じるが、脳内の神経伝達物質の分泌バランスが崩れる、単なる脳の機能不全である。薬などでバランスが整うようになれば治るものだし、何も心配しなくて良い。

 当然、ただの機能不全であるので、うつになったからといって、あなたが弱いとか、劣っているとかいうことではない

 ストレスの発散が不得意だとか、完璧主義であるということなど、あなたの持っている個性がうつの発症につながるかもしれないが、環境要因と相まって、たまたまそうなっただけだ。運の要素も大きい。

 なので悲観せず、冷静に見て、必要であれば病院に行くなどしてみると良いと思う。若い人は深刻に考えがちだが、別にうつでちょっと休んだからって人生終わるわけではない。私なんて何度も休職しているが特に問題ない。

 ということで解説していく。

かなりヤバイうつサイン4選
・眠れない
・食べられない
・わけもなく涙が出る
・希死念慮

 ※なお、当事者目線の主観的な内容なので、科学的に正確な内容が知りたい方は、医師や厚生労働省の発信なども参照してほしい。

眠れない

 仕事や学校などに対する不安、悪い想像などが頭を占めてしまって眠れない。目を閉じると後から後から悪いことが思い浮かんでくる。

 経験上、こういう症状は典型的なひどいうつの前駆症状である。

 セロトニンなどの安定物質が不足し、アドレナリンなどの緊張物質が過剰に働いていると思われる。
 これが続くと、負のスパイラルに陥り、加速度的に悪化していく。

食べられない

 食欲が無い。ごはんの味が感じられない。何を食べても美味しくない。

 こういう風になるのは、ごはんを美味しい、もっと食べたいと思うのが、ドーパミンという神経伝達物質の作用に拠るためだと思われる。うつになるとドーパミンが不足し、連鎖的に食べられなくなってくる……というか、食べたいという意欲が薄れてくる。
 また、適応障害などを併発している場合、単純にストレスで胃をやられている可能性もある。

 これも続くと、負のスパイラルに陥り、加速度的に悪化していく。

わけもなく涙が出る

 例えば通勤時、お手洗い、あるいは寝る前、朝。
 何があったわけでもないのに、ふと気が付くと泣いていたりする。

 身体の悲鳴のようなものだと思う。

 これは私の個人的な考えだが、心というのは脳だけを指さない身体と脳はいつも、密接に響き合っている。あなたが作る心のこもった作品や、言葉は、身体と脳が素晴らしいコラボレーションを見せた時にようやく表れるものだ。

 わけもなく涙が出るというのは、身体がもう限界だと言っているのではないかと思う。
 大脳新皮質辺りが、仕事なり学業なりを「続けなければならない」と命令しているが、身体はもっと動物的にあなたの状態を理解していて、悲鳴を上げる。

 そしてこういう症状があるなら、私だったらもう問答無用で休む。周りの迷惑など考えない。

 もし周りを幸せにしたい、貢献したいと思っているなら、あなた自身が幸せであることが絶対条件だ

 周りの人だって、本当はあなたの健康と幸せを望んでいると思う。

 だって人間は、自分が幸福で、かつ周りも幸福であることを良しとする社会的な優しい生き物だからだ。

希死念慮

 希死念慮はしばしば現れる。
 脳がそう望んでいなくても、身体がそう望んでしまうことがある。

 例えば、駅のホームで電車を待っているときに、気が付くと足が動いて端の方に寄ってしまったりする。脳もそれに加担する場合、「飛び込んだらどうなるだろう」などとつい考えてしまう。

 そういうことが起こる。勝手に涙が出るのと同じように、もう、自分の意思では制御できない何かがある。

 もしこれを読んでいる人がこの状態ならば、どうか今すぐ休んで、病院に行って欲しい。精神科に生きづらければ、心療内科でもいい。予約が取れないなど、何か困ったことがあれば、相談窓口もある。

こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556
○午前10時から午後10時まで

厚生労働省HP

もしうつサインがあったらどうするか?

 心療内科ないし、精神科に予約を取って、あなたが思ったことや、状況を伝えて欲しい。医師が信頼できるかは後で考えるとして、まず第一に、診断書をもらおう。そして必要であれば休職する。それがあなたがやるべき第一のことだ。

 だって、抗うつ薬による治療を始めても、効果が出るのに最低1週間程度はかかる。その1週間があなたにとって、限界ギリギリの1週間かもしれない。判断を強制はしないが、思い切って休んだ方が良いと思う。

 休んで、投薬治療を始める。

 もしかして薬を飲むことに抵抗があるかも知れないが、薬がやることは、脳内のバランスを整えることだ。別に一度飲んだからといって、何かが永久に変わってしまうわけではない。

 ただ、脳に直接作用する薬は繊細で、合う・合わないが激しく、副作用も強い傾向がある。そうした時は別の薬に変えて、合う薬を探していく。

 そういう風にとらえると、治療にも前向きになれるのではないだろうか。

 うつ状態の時にこれを言っても、あまり信じられないだろうが、うつ病はちゃんと休んで薬を飲めば治る。脳内の神経伝達物質のバランスが崩れている、ただそれだけだからだ。

 あなたの他にも何人もの人がうつになって、そして治ってきた。あなただって、そうなれる。

 もしあなたがすでに休職なり休養を取っていてこれを読んでいるなら、どうか一日、一日、積み上げるように生きて欲しい。息をするだけでいい。他に何もできなくていい。あなたはただ、生きているというだけで、意味のある存在だ。信じられなくても、どうか騙されたと思って、今日を生きていて欲しい。

 いつかきっと、今より良くなる日は来る。

 これを読んでくれた人が、一日でも早く、すこやかな状態に戻れることを祈る。


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