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こころの健康

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YeKuが作成した「こころの健康」に関するエッセイ記事をまとめます。
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#メンタルケア

子どものうつは、落込みよりもイライラが出やすい

うつ病というと、どんなイメージがありますか? 落ち込んでいる、寝てばかりいる、集中力が落ちて、普段できていたことができなくなる……。 おおむね、そうしたイメージではないでしょうか。 私もそうだったのですが、最近、大人のうつと違って子どものうつ病は、落込みよりも焦燥感から来る苛立ち、キレやすいなどの症状が表に出やすいという衝撃的な情報を耳にしました。 子どもと大人でうつ病の目に見える症状が違うという発想が無かったので、今まで小児うつについてはほとんど知識がありませんでし

社会不適合者というレッテルへの反論

病気などでメンタルダウンしている時、「社会不適合者」という言葉が脳裏を過ぎることがありますよね。私も経験があります。 こんなことで働けなくなる私は社会不適合者なんじゃないか、とか。 人間関係がうまく行かない時、私は社会不適合者だ、とか。 自分を責める言葉として、社会不適合者という言葉を使いがちな気がします。 でも個人的に、社会不適合者という言葉は、どうも都合のいいレッテルでしかないような気がしています。 今回は反論してみるつもりで、ChatGPTに定義をたずねました。

自分に優しくするのがなぜ良いことなのか【セルフ・コンパッション】

セルフ・コンパッションは、近年注目されている自己メンタルコントロール技法です。 その名が示す通り、自分に対して優しくすることを主旨とします。 この技術は、「自分自身に対して、友達に接するように優しくすること」や、「苦しい時、自分だけが孤独に苦しんでいるわけではないこと」、「マインドフルネス」といった要素で成り立ちます。 自分に対して、友達に接するように優しくするなんて、少しびっくりするでしょうか。 常に自分に厳しく、人生を努力と忍耐で乗り切ってきたような方からすると、

「うつ病って逃げでしょ?」と言われたら

こんにちは。 私は過去に不登校と引きこもりを経験し、双極性障害と診断されています。今日は、うつ病に対する誤解について、私の経験を交えながらお話ししたいと思います。 「うつ病って逃げでしょ?」こんな言葉を耳にしたことはありませんか? 最近は無いかもしれませんが、こうした心無い認識を持っている人はまだまだ多いです。私も以前、そう言われたことがあります。 しかし、私たちが本当に「逃げ」たいのは、社会ではなく、自分自身の内面に蔓延る絶望や痛みからです。 うつ病はただ気持ちが

自律神経が乱れがちな春に気を付けたいうつ病予防

春の訪れは、新たな始まりの象徴でありながら、同時に私たちの身体と心に様々な変化をもたらす時期でもあります。 気温の寒暖差や気圧の変動は、自律神経のバランスを崩しやすく、これにより様々な身体的、心理的、行動的な変化が引き起こされることがあります。 今回は、そんな春特有の体調不良や心の落ち込みに対して、どのように向き合い、うつ病を始めとした精神病に至る前に予防していくかについて、ご紹介したいと思います。 身体面の変化 春になると、倦怠感が続いたり、首や肩の凝り、胃腸の不調

逃げるのは恥じゃないし役に立つ

うつ病や不安障害などになりやすい性格のことを、精神疾患の原因と捉え、「病前性格」とする説が昔から提唱されています。 例えばうつ病になりやすい方は「真面目で責任感が強い」とよく言われますが、多くの場合そうした方はネガティブな出来事に対する動揺が平均的な人に比べて大きく、ストレスの対処が苦手であると考えられます。 その一因として、真面目で責任感が強いゆえに、辛い状況でも逃げずに頑張ってしまうということが挙げられるかもしれません。 現代社会において、常に最善を尽くし、限界へ挑

2023年のメンタルケア系人気記事【#こころの健康】

最近頻繁に2023年の振り返り記事を書いている今日この頃です。 金曜日は「こころの健康」に関する記事をお届けしていますが、今日は2023年最後の金曜日ということで、今年好評だった「こころの健康」に関する記事をいくつかご紹介します。 精神科の世間的なイメージがまだ悪いようなので、なるべく読んだ方の精神科に対するイメージが向上して、必要な時、気楽に受診できるようになることを目的として書いた記事でした。うつ病などの精神疾患は、辛くても我慢してしまう方が多いと思いますが、それは本

人生が楽しくないとき

日々の生活を送る中で、なんだか毎日がつまらないと感じる時もある。 人間は、単調で変化のない日々によって刺激に飢えたり、あまりにも物事がうまく進まないと、「人生が楽しくない」と感じる。 その原因は多岐に渡る。単調で変化のない毎日、夢や目標を見失っていること、体調の問題や乱れた生活バランス、人間関係の乏しさなどだ。すべてに対する特効薬はないが、この記事では、どう乗り越えていくべきかのヒントをご紹介しようと思う。 まず、自分自身に向き合うことが重要である。瞑想や自問自答を行うこ

「悩みを相談する友達」はいなくてもいい

 皆さんは何か困ったことや悩みがある時、友人などに相談するタイプだろうか。私自身はあまり他人を頼らないが、何事においても友人や家族に相談してから決めるというタイプの方が存在することも知っている。  一方で、友人が少なく、悩みがあっても相談相手がいないということで、さらに追い詰められ、思い悩む方もいるだろう。  しかし、「悩み事を相談する」ということが、問題解決において必ずしも有効かというと、そんなことはない。  実際的な問題解決の一手法として「相談」を用いることもできる

幸せを感じるための5つの方法

私たちは日々の生活に追われるうちに、私たちは時々「何が幸せか」を忘れてしまうことがあります。 最近「幸せだ」と実感できないと感じているなら、幸せを感じるための新たな行動を試してみるのはいかがでしょうか? 今日は、日常生活における幸せの感覚を引き出すための方法を5つ提案します。 1.好きな食べ物を味わう 私たちは、食事をおろそかにしたり、自分の好きな食べ物よりも家族の好きな食べ物を優先することがあります。しかし、たまには自分の大好きなレストランに行ったり、自分のためだけ

うつで休職した時に役立つお金の話

働けなくなったら、生きていけなくなるのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。 金曜日はメンタルヘルスに関する記事を書くと決めています。 今日は「うつなどの精神疾患で働けなくなったら、金銭的にどうすればいいのか」について書きます。 日本は福祉制度の手厚い国です。様々な救済措置が用意されています。 傷病手当 自営業やフリーランスではない場合(国民健康保険ではない保険に加入している場合)は、手続きすることで、1年6か月の間、今までの収入の2/3を受給することができます

うつ病からの回復期に感じること

 今まで、何回かうつ病について書いてきた。  うつ病の辛さについては結構書いたと思うが、逆にうつ病から回復する時、どういう変化があるかについてはあまり書いていない。  例によって個人的な経験にはなるが、当事者や周りの方が希望を持てるかもしれないので、この機会に書いてみる。  うつ病の急性期というか、いわゆる激うつとか言われる状態では、何をやってもつまらないとか、何を食べても感じないとか、そもそも食欲もなければ身動きもできない状態になっている。  だからそれが回復してく

うつ病になりやすい性格の私

 うつ病になるリスクは誰もが抱えている。  一方で、同じ環境でもうまくストレスをいなし、うつ病にならない方もいる。  結論から言うと、うつ病になりやすい性格というのは、真面目で責任感の強い頑張り屋だ。  それは素晴らしい美点だ。でもそういう人は仕事でも人から信頼され、重要なポジションにいて、どんどん負担が増えると思う。私がそうだった。  この性格特性について、自分のうつ病経験から述懐してみようと思う。  振り返ると私は、客観的には完璧主義でおせっかいな上に真面目で責任