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うるさいよ!人間!

周りはもう「過去のことは忘れていいんだよ」「次に進んでいいんだよ」と言う。

もう充分悲しんで、充分苦しんだでしょう。もういいよ、次に行ってもいいんだよって。

諦め、断ち切る。そういうことが大事だって大人になればなるほど気づく。大人になるってそういうことだって言うの。

今はまだ若いから立ち止まることもあるかもしれないけど。ステップアップするにはもう乗り越えていい頃だよって、大人は言うのね。

そっかあ、って思ったの。確かに、なんでも悲しいことや過去の自分に引っ張られるの嫌だしなあ。ずっともがいてるなあ、そこから出たいなあって思ってるよ。

でもね、大人たちにそう言われる度にちょっとモヤモヤしてて。あんまり考えないようにしてたんだけど、昨日やっと自分の気持ちを問うてみたんだよね。

その時に気づいた。「わたしの中ではまだまだ終わってないんじゃない?」って。あと、「それって必ずしも終わらせないといけないもの?」とも思った。

意識して自分の言動変えることって、出来ないことないけど、すべきことでもないと思う。自分の中を意識的に変える時って、間に「否定」って行為が入っちゃうから、わたしにとっては苦しい。

「考えないようにしなきゃ」「悲しい方にいかないようにしなきゃ」「次に進まなきゃ」って、意識することは出来ても、雁字搦めになっちゃって息が詰まる。

あと、「自分を律するのは甘えを断ち切ることに似てる」って言われたのがどうしても引っかかってて。

なんで自分をそこまで律しなきゃいけないの?なんで甘えを断ち切らなきゃいけないの?なんで弱いままの自分じゃダメなの?

多分、悲しいことに引きずられることも、過去に囚われることも、これからも起きてしまうと思う。でも、現状でも随分昔より頻度が減って、前を向くことが増えて、過去に囚われることが減ってきている。だからこれからも、時が経つ毎に、新たな経験を重ねる毎に、わたしは過去より今を生きるようになっていくんだと思うよ。

周りにとっては、大人にとっては焦れったいんだろうね。そして、過去のわたしに比べてかなり回復してきているから、希望も感じてるんだろうね。

でも、みんなが思うよりわたしはまだまだ傷も痛みも抱えてるし、それ込みでのわたしなんだよ。必ずしも、完全に回復しなきゃいけないことはない。回復するにしても、それは意識してするんじゃなくて気づいたら回復してるものなの。

回復しなくても生きてていい。傷だらけでも、弱くても、過去に戻ることがあっても、それでもいい。だって、それだけじゃないもんわたし。たまたま、時期や場合によって見え方や言動に負が漂うことがあるだけで、わたしを構成してるのはそれだけじゃないもん。

これは、わたしにも、みんなにも言えるんだよね。

あと、大体わたしに言ってる人が、そういう状態だったりする。自分に言い聞かせるように、他人に言う人も沢山いる。わたしもそういうところある。人間の性だと思ってる。

だから、わたしも、あなたももっと自分を許してあげて欲しい。ネガティブなままでも、上手くいかないままでも、そのままでもいいんだよって周囲もそう思って寄り添って欲しい。

うまく言えないんだけど、別に「こうであるべき自分」はなくない?と思って生きてる。

主に母に対して思ってた。母は「病気である自分」がとことんダメだと思ってたし、そうなってしまった自分の生い立ちや過去や自分自身をずっと責め続けていたんだけど、わたしにとっては「病気である自分」込みでの母だから、別にそれは気にしてなかった。
嫌な言動も、未だに脳裏に焼き付いてるトラウマもあるけど、それは母を責めてるわけじゃなくて。症状があなたにとってもわたしにとっても辛かったのは事実だけど、「病気である」事自体は悪いことじゃないし、その病を患ってる母も悪くないんだよ。

母はわたしが家を出たのと同時くらいに社会復帰をした。過去の母を知ってるからこそすごいと思うんだけど、「病気じゃなくなったからすごい」んじゃなくて、過去の苦しくてどうしようもなかった母がここまで来たことがすごいと思ってる。

こういうことを、わたしはみんなに言いたい。自分にも言いたい。

社会や他者から見たステータスや価値観で「すごい」とか「だめ」とかって思わないで。自分自身を見つめて、「すごい」自分を褒めてあげて、「だめ」な自分も許してあげて欲しい。

わたしも、自分を許してあげたい。
甘えかもしれない。でも、別に自分くらい自分を大事に抱えてあげてもいいじゃない。

あと、わたしの抱えてるものをあなたの物差しではからないで。あなたの抱えてるものも、同じく人の物差しではからないで。どんな痛みも経験も、誰かと比べるものじゃなくって、自分が感じたものが全てだからね。

何より本人が、過去を引きずることも、そんな自分も嫌だと思ってるんだから、周りは何も言わんで!うるさいよ!!

本当に人間ってとやかく言うんです。あーした方がいい、こーした方がいいって、自分の基準で言うんです。ただ、これはわたしの人生なのでね。耳を傾けることがあっても、決めるのも感じるのも選ぶのもわたしだから!

やっぱり、自分のことをいちばん知ってて、自分ことをいちばん愛してるのは自分自身だと思いました。人間も、わたしもね。

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