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僕が君に助けてもらった話


この仕事が大好きだ。


そうやって自分に言い聞かせるようになったのはいつからだっただろう。




学生時代に巡り合った映画の影響で進んだ道。


毎日が新鮮で、刺激的で、自分の思った通りに事が進むことの方が少なくて、それが面白かった。


でもそんな毎日は数年経つと捉え方が変わった。


新鮮さは心にストレスを与え、刺激は体を疲弊させ、計画外の出来事には頭を抱えた。


それでも僕は自分に言い続けた。


僕はこの仕事が好き。


たまに訪れる嬉しさや達成感も僕の感覚を麻痺させる手伝いをした。


君のおかげで…
あなたがいたから…


そんな言葉でまた1年乗り切れた。




けれどその日は突然訪れた。


いつも通りの辛さ、いつも通りの不安定さ、綱渡りのような時間。


自分を落ち着かせるために言った。


僕はこの仕事が好き。


答えたのは僕じゃなく君だった。


もうやめよう?


何をやめるというんだ。


自分に言い聞かせるのを止めるということか、それともこの仕事を辞めるということなのか。


君は答えなかったけど、きっとどっちもだ。


今までただ頷いていただけの君が初めて言った意見を聞こうと思った。


だから僕は逃げたんだ。




今の場所には、学生時代に憧れたハプニングやアクシデントは少ないし、お腹の底から湧き出る達成感も今後あるか分からない。


でもそこには確実に落ち着いた毎日があって、未来を見ている実感がある………


と、気付けばまた僕は、今に満足していると君に言い聞かせようとしている。


こんな僕と27年一緒に生きてきた君は大変だったね。


あの忙しさや騒がしさが時に懐かしくなってしまう君がいることも分かってる。


代わりがいないと信じていたあの場所が恋しくなる君にも気付いてる。


でもね、あの時逃げようと言って助けてくれた君を今はまだ挑戦させるわけにはいかないんだ。


いつか必ず、次の夢も一緒に見ると約束するよ。


君は僕で、僕は君だから。




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みなさんお久しぶりです。

本当にとってもお久しぶりです。


前述にお話チックに書きましたが、実は転職をしました。

もうすぐ3ヶ月が経ちます。


noteを書いていない間、気付いたことがありました。

書かない時間が長ければ長いほど書くのが億劫になると思っていたのに、実際はその反対で、どんどん感覚が研ぎ澄まされて、

「この表現なら、今の感情をそのまま伝えられるかもしれない」

なんて言葉のことを考えている自分がいました。


書くなら少しでもカッコよく、表現するなら少しでもオシャレに、そんな風に思っていた僕自身からも、この機会に逃げてみようと思いました。


だから今日、この瞬間に、なんの下書きもせず、あの日のことを打ち殴りました。(書き殴るのスマホver.)




逃げることが恥ずかしい、そう思い悩んでる人に届いてほしいです。

きっとあなたにも"君"がいるんでしょうけど、稀にすごいシャイな"君"もいますから。


大丈夫です。

代わりがいないと思った仕事も、そこしかないと思った居場所も、あなたやあなたの"大切な君"が壊れてしまったら意味がありませんから。

逃げるというのは、それを守ることです。




最後に感謝をさせてください。

今日までフォローを外さずにいてくださった方、そしてこの期間に新しくフォローしてくださっていた方。

ありがとうございます。


これからは定期的に。

なんて調子のいいことは言えませんが、思ったことを思ったままに書くことを心掛けたいと思います。

よろしくお願いします。



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