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本の棚 #129 『健康という病』

『健康という病』
五木寛之 

「白米、白砂糖は危ない」

「アルカリイオン水を飲め」

本を読み、YouTubeを見て、試す。

そしてぼくは気づいた…

これは「健康思考過多状態」に突入しているのではないか?

行き過ぎた健康思考により

生活が窮屈になってはいないだろうか?

いま一度少し客観的に「健康」について

考えさせてくれる、そんな著書。

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治療よりも養生
養生の第一歩は、体が発するメッセージを的確に受けとることなのだ。

自分の体が発するメッセージを

どれくらい感じることができているか?

「ちょっと頭が痛い」

「首肩が少し重い」

最初のうちは感じていたのに

放置している間にその状態に慣れてしまい

回復する間もなく、どんどん悪化する。

限界値を越えて体が悲鳴をあげてから

ようやく病院にいく。

それではもう遅いのだ。

最初の違和感を大切にする、

その時点で回復に努める。

これが養生するということだと思う。

ぼくはPC作業時間が長くなって

4~5時間をこえたあたりから

「頭が痛くなる信号」が発せられる。

それを感じたら、できるかぎりPCは触らず

アナログでできる仕事に切り替える。

そうすることで、寝込むほどの頭痛に

発展することは防ぐことができる。

風邪と下痢は体の大掃除。難しいのは、上手に風邪を引き終える、ということだ。

上手に引き終える、とは?

1日か2日でパッと治すことだと著者は言う。

ダラダラと1~2週間も熱を出したり

咳き込んだりしていてはよくない。
(そりゃそうだ)

ぼくは疲れが溜まると熱が出る。

突然出るからびっくりするけれど

ちゃんと寝たら1日で復活できる。

上手に風邪を引き終えているのだろうか。

ただ重たい身体を引きずって

中途半端に働くと、風邪も長引く。

やはり少しでも不調を感じたら

休めるような状態にしておきたい。

ずるずると長引かせるのは嫌だ。

健康ノイローゼだけは避けたい

医学の博士たちは、平気で真逆のことを言う。

「白米より玄米のほうが体にいい」

「いやいや実は白米がいいんだ」

おそらく論文を読めば読むほど

この罠にハマっていき、

なにが正解かなんてわからなくなってくる。

そりゃあそうだ。

絶対的な正解がない、というのが健康の世界だ。

最終的には自分で試してみて

自分に合っているものを選んでくれ、

というスタンスがいいと思っている。

「命よりも健康が大事」

なんて言葉があるようだけど

みんな何かしらの病を持ちながら

生きている、とも思う。

過度に健康を求めることのほうが

なんだか精神の健康を損なうような

そんな気がしている。

なんでも極端にやりすぎること、

それだけは不健康への第一歩かもしれない。

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