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本の棚 #75 『7つの習慣ー第1の習慣 主体的であるー』

『7つの習慣ー第1の習慣 主体的であるー』
スティーブン・コヴィー

この時期になると新入社員に

「何かおすすめの本はないですか?」

と聞かれることが多くなる。

「ない、以上」

これが、ぼくのこたえだ。
※本当にこの文字どおり、抑揚もなく伝える

「ここにある本はなんでも持って帰っていい」

ここというのはぼくがお店のバックヤードに

勝手に設置している本棚のことで、

実際に自分が読んできたものだ。

「えっ…それでもおすすめないですか?」

そうやって食い下がってくる後輩に対して

最終兵器として使うのが『7つの習慣』だ。

あれは大学3年生の引きこもりシーズン…

「しなければならい」という外圧、固定観念から

逃れようとしていた時期だ。

「こんな人を殺せそうなほど分厚い本、誰が読むんだ…これは正真正銘の武器だ、盾にもなる」

この著書の第一印象だ。

結果としてこの「武器になる」という思考は、

あながち間違っていなかったように思う。

第1の習慣「主体的である」から振り返りたい。

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刺激と反応の間には選択の自由がある

人間を人間たらしめる要素の一つに

自分の感情や気分や思考を切り離して考えられる

というものがある。

これが人間と他の動物との決定的な違いで

他の動物は刺激と反応の隙間がない。

危険を感じたら攻撃する

お腹が減ったら目の前のものを食べる

しかし人間はそうではない。

刺激を受けたときにどんな反応をとるか

自分で選ぶことができる生き物だ。

もちろん「やられたらやり返す。倍返しだ!」

と好戦的な人もいるけど…

何かされたら「なぜ相手がそれをしたのか」と

少し考えてみることで世界は、変わる。

嫌なことを言われて腹が立つ、怒るという人は

自分でそういう態度を選択したのだ。

相手がどんなことをしたのか、何を言ったのか、

ということではなく

それに対して自分がどう反応しているのか

客観的に眺めてみよう。

「あぁ〜、今イラッとしてるな、自分」

「ん?緊張しているな、自分」

それを自覚することが、反応を選択することの

スタート地点である。

人間として、自分の人生の責任を引き受けること

主体性とは、自発的に率先して行動することだけを

意味するのではない。

今の自分があるのは、自分の過去の選択の結果だ。

どんなことが起きようとそのことを

「どう捉えるか」は誰にもコントロールできない。

雨が降ったときに

「あーぁ、外に出れないし気分が落ち込むなぁ」

と悲観的に捉えるとか

「よし、家で本をじっくり読める!」

と捉えるのとでは、どちらの選択がいいだろうか。

こんな小さな「捉え方」の積み重ねが

思考の習慣となり、その習慣は行動につながり

その人の人生をよいものに変えていく。

決して「誰かのせい、環境のせい」にせずに

自分の選択、自分の人生に責任を持とう。

関心の輪ではなく影響の輪に働きかける

自分の時間とエネルギーを何にかけているか?

関心のある分野のなかで、

自分がコントロールできるものとできないものが

あると思う。

コントロールできるものを影響の輪と著書では

呼ばれている。

関心の輪と影響の輪、どちらに自分のパワーを

注いでいるか…

そう、主体的な人の答えは「影響の輪」なのだ。

それに比べて受け身な人は影響の輪の外に

いつも気を払っている。

「この組織の考え方は、おかしい…」

「この先コロナはどうなるんだろう」

例えばヒラのサラリーマンがこんなことを考えても

それは影響の輪の外だ、あまりにも外だ。

けれども、こんなことを考えたり、不満を言ったり

することに時間を使っていないだろうか。

生き方を見直すきっかけをつくるにはまずは

自分のパラダイム、ものの見方を振り返ることから始めたい。

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