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本の棚 #240 『採用に強い会社は何をしているのか』

採用に強い会社。

これは単に人気がある企業という括りではない。

事業が拡大するときに

人を惹きつけることができなければ

空中分解してしまうこともある。

採用してもすぐに退職…

入口ばかりに労力をかけても

うまくいかず負のループに入りがちだ。

成長している企業はこのあたりを

どのように設計、運用しているのだろうか。

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応募前より内定後に熱心に情報収集する傾向があります

これは内定辞退についての話だ。

内定をもらったあとのほうが

「本当にこの会社で大丈夫なのか」

という不安から本気で情報を集めだす。

そりゃそうだと思う。

内定まではリアリティが薄いのだから。

そんなときにアクセスできる情報を

設計しておくことは大切だ。

例えばブログの蓄積をしておくと

リアリティが湧くだろうし

動画でもいいのかもしれない。


業務・カルチャーから選考設計まで一貫性を持たせる

一貫性がぼくの最近のキーワードだ。

違和感やザラつきがなく

それでいて芯が通っているものは

多くの人の心を動かす。

業務・カルチャー
→人材要件
→期待行動

この流れやつながりに一貫性があるかないか

設計する際にはこの尺度ではかりたい。


面接官同士の主観をすり合わせ、時間をかけてそれらを「組織の主観」としていき継承していくこと

組織の主観という視点。

これがシェア、継承していけるか。

また面接官として学生の何を見るのか、

ということだけでなく

面接官そのものが何を表現できるか。

言葉で伝える以上に、伝わるものがある。


採用担当者に求められる素養
ことばをうまく使える
自己開示できる
疑問が湧く
バイアスに負けない
質問をチューニングできる

ぼくは自分の生き様以上のものは

相手には伝わらないと考えている。

生き様を常にアップデートしていく

そうすればチームがアップデートされ

組織がアップデートされる。


内定辞退の現状
仕掛けが遅い(口説くタイミング)
情報が浅い
技術が拙い
内定が軽い
スタンスが狡い
戦略が粗い
チームが弱い
フォローが弱い

何が原因か、というよりは

どうすれば辞退を減らせるかと問い

各々の強みを伸ばし、弱みをチームで補う

そんな組織が最強だ。


人事にとって重要な3つの問い
①事業特性
自社の事業の構造・メカニズムは?自社の事業はどうすれば成長していくのか
②組織能力
「事業特性」を踏まえた際に、自社にとって必要となる組織能力は何か?
③人事施策
「組織能力」を実現させるために何をするか?採用は施策のうちの一つに過ぎない

採用という手段に固執しすぎると

組織の目的とずれることがある。

施策はあくまで手段のひとつ。

必要な組織能力は?という問いは

人事にとっての「領域展開」に不可欠。

この組織能力を思い描き、人と向き合い、

仕組みをつくり、実行していく。


リクルート人事の真骨頂は、「OUT」の人事施策群をベースとした人件費の調整能力にある

組織が一つの生命体だとしたら

そこには健全な新陳代謝がある。

「out」が悪ではない。

しかし「out」のときに生きていける力は

身についている状態を設計したい。


〈memo〉

採用担当者が発揮すべき21の行動指針
dive deep
勝ち筋の設計
相場の熟知
気持ちシミュレーション
投資と回収の意識
いい空気づくり
ストーリーテリング
全身全霊クロージング
言葉を知る
主観を磨きこむ
美意識を鍛える 
データドリブン
道具を磨く
工程の徹底改善
苦手の克服
healthy suspicion
自学自習
当たり前のホスピタリティ 
見られ方も大切にする
ないものはつくる
have fun



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#推薦図書 #リクルート #採用

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