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本の棚 #207 『カスタマーサクセス』

「販売して終わり」

「KPIは売上データのみ」

それでは立ち行かなくなる時代。

購入することはあくまで顧客接点のスタート。

その後の顧客の成功にどれだけコミットして

末永く付き合っていけるか。

SaaSやサブスクだけの話ではない、

それらのサービスが生まれて

そしてビジネスの中心となっている背景に

社会全体が「求めている」と考えて

間違いはないだろう。

所有ではなく利用することに価値がある。

すべてがそうとはいわないが

大半はそうなんじゃないかとも思う。

利用し続けたい、と思う商品、サービスとは

またそれを生み出し、磨き続ける方法は。

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カスタマーサクセスとは、心理ロイヤルティを生み出すための手段なのである。

まず第一に、この著書は少し難しい。

スッと入ってくる感覚ではなかった。

そんななかで

「行動ロイヤルティ」と「心理ロイヤルティ」

この話は自分の行動を振り返りながら

考えることができた。

行動ロイヤルティは、簡潔に言うと

必要に迫られている状態、

その他に選択肢がない状態。

例えばお腹が減ったからパンを買いに行く。

次のミーティングが20分後だから

近くのコンビニにいく。

別にコンビニでなくてもいいが

時間内に買えて、食べることができる、

その便利さに対する行動と言える。

その場合、会社の入り口にパンの移動販売がきていたら

そちらを選択するだろう。

では心理ロイヤルティは?

こちらを簡潔に言うと

「Macがほしい」だ。

初めてのPCを買うときに

デザイン、機能性、価格など

あらゆる比較対象があるにもかかわらず

気づけばアップルストアに到着している。

気づけばiPadで分割の申込み。

そしてその機能の10%も使用せずに

スタバでコーヒーを飲みながらMacを開くのだ。

この場合、問答無用にMacであるため

他人の意見は耳に入らない…

すべて私が体験した実話だ。

カスタマーサクセスとは

この後者、心理ロイヤルティを生み出すための手段とのことだ。

【メモ】カスタマーサクセスの特徴
①収益ドライバー
カスタマーサクセスはコスト部門ではなく収益を上げ続けるためのエンジンだ。
②能動的
受け身の姿勢ではなく、分析や予測をもとにした能動的なアクションである。
③成功重視
④分析中心
データドリブンな分野であり、根拠にもとづいた設計をする。
⑤予測性

全員に責任があるときは誰にも責任がない

カスタマーサクセスに取り組む際の

注意点として書かれている。

明確な責任者が不在、もしくは

責任者らしき人が複数人いる場合

それはだれにも責任者がない状態と言える。

最高責任者をはっきりと決める。

何かを始めるときの鉄則ではないか。


優れたカスタマーサクセスマネージャーは職務の一環として常にこう自問している。
「今、なぜこのお客様は私の助けを必要としているのだろうか。私があらかじめ何をしていれば、この仕事をしなくてすんでいたのだろう。あるいは、上流の行動をどう変えるべきだったのだろうか」

アフターサポートはその対応に重きが置かれ

その事象の発生をなくす、そのために

上流の課題に取り組むという状況にないことが多いのではないか。

しかし、真にカスタマーサクセスを願うなら

常にこの思考をもち、

そして思考の範囲をひろげて

様々な部署に働きかける必要がある。

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