本の棚 #101 『「福」に憑かれた男』
『「福」に憑かれた男』
喜多川泰
〜福の神にできることは「素敵な出会い」を与えることだけ〜
喜多川さん2連続。
貧乏神に憑かれる、みたいな話は
聞いたことがあるけれど…
福の神?
それも憑かれるには条件があるらしい。
こういう視点が喜多川さんの本が好きな理由だ。
そして大体良いことを言ってくれる
優しいおじいちゃんが出てくるのも
なんとも心温まる。
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「人はどうして本屋に来るか分かるかい?自分の内面を磨きたいからだ。心の掃除をしたいんじゃよ」
まさにそのとおりだと感じた。
ぼくはネットで本を買うことはほぼなく
本屋にいく。
本屋さんにはそれぞれ色があって
選書はもちろんだけど、
並べ方やPOP、ランキングなどを見ているうちに
普段なら選ばない本に出会えることがある。
その出会いが心を磨いてくれる。
整理整頓してくれたり、ときには掃除もしてくれる。
有難い、これからも本屋さんにいきたい。
「目の前のお客さんが払ってくれるお金に興味を持つのではなく、目の前の人そのものに、その人の人生に興味を持たなきゃダメだよ」
商売をしていると誰もが経験するのではないか。
目がお金になる=目金(メガネ)をかけてしまう。
だめだだめだと碇シンジのようにぼやいても
そんな考えが頭をよぎることはある。
けれどもそんな考えのときには
成果は出ない…おそろしいほどに。
一見遠回りに見えるが
来店されるお客様に感謝して
その人のことに興味を持って話を聞くと
いつの間にか、相手が心を開いてくれて
いつもとは違う世界が開けてくる。
お客様から「アドバイスがほしい」と求められたりする。
そんな接客はこれからも生き残るだろう。
「おまえさんが、自ら生きる目的をしっかり持ったとき、手に入るものすべてはそれを実現するために必要な道具になる」
最近よく「使命」ということばを耳にする。
それを考えなさいよ、という神様からのお告げかも
なんて考えたりもする。
命を使う目的が決まったなら
あらゆるものの見方が変わってくる。
成功も失敗もなくなり、
それは目的にたどり着くまでの
良い経験となる。
そして、命の使い方は誰かに決めてもらうことはできない。
自分で決めるのだ。
そんなにすぐには決まらないかもしれない。
でも実はすでに心のなかにはあるかもしれない。
「あっ、これだ」
という瞬間が、やってくる。
福の神が憑いている人にはきっと
そのタイミングがやってくる。
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