アースデイ!
雑誌The New Yorekerの記事を必ず毎日1つ読むというノルマはほぼ継続できている。ここのところトランプ前大統領に関する裁判の話題を追いかけていて、ここで取りあげようと思っていたけど、記事を読んでも、まとめるタイミングを逃し、しばらく投稿が途絶えてしまっていた。
今日の記事は、Elizabeth Kolbert女史の記事だ。Kolbert女史と言われても知らないだろう。私は、彼女の本を以前読んでいて、環境問題に関して鋭い指摘をしているので注目している。
彼女の最新作も、雑誌Natureのお勧めで取りあげられた時に読んでいる。アメリカを中心に、オーストラリアやグリーンランドまで取材旅行を広げ、世界に広がる環境問題の実例を紹介しながら、温暖化の差し迫った危機を伝えている。途中で読むのを止められなくなる緊迫感、ミクロな視点で取り組む人の頑張り、マクロな視点で取り組む事の難しさが見える。そして、こういう環境問題に関する本を読めば読むほど、温暖化を止めることはできないと確信が持てるようにもなる。どの国の気候学者は温暖化は事実であると伝えても、陰謀論を唱え信じる人が余りにも多い。
今日の記事も英語の勉強なので、知らない表現だけピックアップしていくつもりだが、気候問題への私見も満載になってしまいそうだ。
「ice sheet」という単語、調べなくても意味は分かる。しかし、学術用語として日本語で何というのかちゃんと知っていないと日本語訳にはできない。「氷床」のことだ。
「The patient is not well.」という使い方も少し気になった。この「patient」の使い方、「ice sheet」の事を指しているが、「困難を耐えている患者」というmetaphorだろうか?それとも一般的な表現?
さあ、英語の表現で気になったら、どうやって調べる?そうですよね。ChatGPTですね。訊ねてみたら次の様に答えてくれました。
まあ私にとって、英語勉強に関してリアルな英語の先生は要らなくなりました。文法的な問題、表現の問題を含め、本当に的確な返事が返ってきますよね。日本語で訊ねてもかなり正確な返事をするようになったと言うことは、英語で訊ねれば、もっと的確に返事してくれるって事ですよね。
「follows close on the heels of another study」という表現!ここで「heels」の表現法は解った!「踵」という意味だけでなく、動詞で「後を付いていく」という意味を知っていたので、「他の研究に続いて発表された」とう感じだろうと考えた。調べて見ると、「follow on the heels of」とか「「follow close on the heels of」という表現がありましたね。「follow」と組み合わせて表現することを覚えておこう。
「oceanographer」は海洋学者。
「sum up」は、「thumb up」とは違う。発音も異なるけど、片方を知らなかったら勘違いする可能性がある。一瞬取り間違いそうになった😓
「South Pole to Planet Earth: Drop Dead.」なんと衝撃的なまとめ方なんでしょう。
このセンテンスに、彼女の本音が少し見え隠れするような気がした。「unwilling」、温暖化問題に取り組みたくない国や人々が多いから変化することはできないかもしれないという彼女の諦めを含んでいるような…
自分自身の事を考えれば分かりやすい。電気を使えば温暖化が進むからといって、今の生活から電気を排除できる?電気の無い生活で生計を立てられる?理想と現実の乖離を埋める手立てが無い現状で、どうやって温暖化を止められるのだろう。
アースデイの話に戻ろう。アースデイ発足の1970年は、共和党も民主党も熱狂的に支持をしていた。当時の共和党の大統領であったニクソン氏が「Clean Air Act」に署名し、2年後に、両党の大多数の支持のもとに法案が通過した時代だった。
しかし、発足をピークに、両党の対立は深まるばかり。共和党は「let them eat oil」の姿勢を取るようになり、環境問題に関する法案は次から次へと否決される状況になっている(現バイデン政権が承認したThe Inflation Reduction Actは例外的な法案で共和党からの反対が無かったけど、今週になって彼らは、これを覆す他の法案を提出している)。
気候問題は誰が取り組む問題なのだろうか? 政府? 企業
? 個人? 取り組まなかった時のペナルティーは? この罰は人類滅亡だろう。簡単に解決できない問題を先送りにするのが人の常だろう。同様に気候問題も先送りにして、10年、20年後の世代に託していく気がする。誰もが今の生活を壊したくないと思っている。しかし、今の生活を守りたい人の数も減っていると思える。気候問題も含め、人口が増えすぎた事による経済問題からくる貧困の問題は大きくなっている。ウクライナ戦争を見ても分かるように、世界中で紛争も常態化して難民は増え貧困者の割合は増えているのだろう。どの国を見ても極右翼的な人々の台頭があり政治も混沌として、拠り所の無い人々は宗教団体に流れるだろう。ということは、鬱積した人々が世界中で増え続けているのだろう。そんな世界の中で、気候問題に取り組めるとは思えない。どうなってもいいと思う人に気候問題を考えろって言える? そういう人が一定多数になれば世界は滅亡に向かって進むと思える。というか、もう既にその閾値を超えているのかもしれない。そうなれば、後はカウントダウンだけなんだろうね。
では最後に、現在アメリカが抱える環境問題で私が気になっていた所を紹介しよう。
実は、ここで取りあげられているミード湖とパウエル湖の問題は、昨年、次の記事に書いてある。
実は、この記事で書かれている内容に関して、その後が気になっていた。コロラド川の水利権に関する取り決めは、毎年1500万 acre-feet以上の水の供給があった20年前のものだったけど、昨年、その供給量は380万 acre-feetまで落ち込んでしまった。供給を受ける権利があっても足りない水をどうやって分けるのか? 供給を受けている州が作るCRWUAは独自に削減目標を掲げたが、130万 acre-feetの削減しかできなかったため、米国政府は、更に200万から400万 acre-feetの削減案をまとめるように指示していて、削減案の合意が得られなかったという話しだった。
今回の記事をみると、米国政府は、アリゾナ州、カリフォルニア州、ネバダ州に対して、650ビリオン・ガロン(200万 acre-feet)を削減する計画を発表したそうだ。国が無理矢理削減案を出したみたいだ。さあ、この3州、今後水問題に対してどのように対処していくのだろう。
英語の勉強に関して言えば、この記事ぐらいのレベルなら自然に読めるようになった。1年前に比べてかなり英語の読解力はついたように思える。やっぱり年を取っても単語を覚えるという作業は重要。子ども達(中学生と小学生)は父親の英語力なんて抜き去りたいと思っているから、彼らに抜かれないように、いや抜かれた時に彼らの英語力が世間で通じるようにするために勉強を続けようと思っている。
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