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円高への流れ?

通貨について、下記のような興味深い記事を見た。それはドル離れ、という考え方。

ドル比率がほぼ過去最低並みになった背景には何があるのだろうか。…結論から言えば、今期のドル比率低下に関してはドル安による部分が相当大きいと推測される。…過去20年余りにおける世界の外貨準備運用を一言で表すとしたら「多様化」や「非ドル化」といったフレーズが適切であろう。より具体的には、その行き先として選ばれているのがユーロや円といった主要通貨ではなく人民元を筆頭とする新興・資源国通貨であるという事実。…主要国の金利が軒並み消滅する中にあって、従来型の運用を続ける利点は薄らいでいることから、こうした多様化の流れは新しい動きとして当面継続するものと考えておきたい。さらに未来の話としては、法定通貨以外の資産、民間発行のデジタル通貨などが外貨準備運用の世界に割って入ってくる可能性も議論にのぼってくるだろう。

もちろんビットコインのようなデジタル通貨もあるだろうが、世界通貨の主戦場は米ドルではないかも、というのが重要なポイントだろう。(また同時期で日本円の比率は若干上昇もしているので、そこにも注目)

また実効為替レートをみると、足元は理論値に対して、米ドル高・円安状況にある模様。ここでも注視するのは、やはりドル側の動きに連動する、という解説内容かと。

理論値を追いかける形で急速にドル安が進む場合は注意が必要だ。ドル安と物価上昇が連動すれば、緩和継続を前提にする金融市場が動揺するリスクがある。ポストコロナの経済を占うドルの動向から目が離せない。

そして、為替に影響を及ぼすと日頃から言われる、各国債務や金利要因に加えて、ワクチン接種状況も為替に影響を及ぼしている、という話もある。

現在の金融市場の最大のテーマは「コロナ禍からの経済正常化」だ。コロナワクチンの普及や消費の戻りの強さから、米国での景気回復や金利上昇を見込む声は根強い。…カナダも米国と同じくワクチンの普及で先行し、正常化にいち早く動き出した。金利とワクチンの普及度は世界の外為相場を動かしつつある。…一方、日本はワクチンの普及で後れを取った。経常黒字や対外純資産の大きさは変わっていないが、その影響力は低下。「安全通貨」としての日本円の地位も揺らぎつつある。

日本がGW明けにワクチン輸入、そして供給量が多くなると仮定すると、ワクチン接種も進み、この度は日本側の要因で円安圧力が低減するのでは、とも考えられる。今回の経済の正常化への軌道は、日本円にとって理論上円高?に触れるはずだが、今後どうなるかは注視していきたい。



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