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2022年初投稿!中央銀行の政策転換から

明けましておめでとうございます。2022年も三日坊主を少しずつ更新していく予定ではいますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2022年一発目の投稿は昨年末から書こう、と思っており、書けていなかった、2021年末にかけて見られた、物価上昇(所謂インフレ)に対抗するためのFEDを始めとする、世界の主要中央銀行による金利上昇(もしくはそれに向かった政策)になります。

丁度一年強前には、上記投稿のように各中央銀行が大胆な金融緩和政策を打ち出しており、既に金利上昇・量的緩和縮小加速といった反対方向に向かっている様子は、スピードの速い方針転換といえるでしょう。

「労働市場がさらによくなる可能性を排除するわけではないが、これだけインフレが高まればリアルタイムで政策を決定していかなければならない」。…新型コロナウイルス危機からの経済再開で生じた需給の不均衡は物価を約40年ぶりの「未知」の領域に押し上げ、11月の消費者物価指数(CPI)は1年前から7%近く上昇した。…FRBは11月から緩和縮小に着手したばかりで、一足飛びに政策金利を引き上げれば市場は混乱する。額を絞りつつ追加緩和を続けるテーパリングをまず終える必要があり、14~15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の購入月額の削減ペースを2022年1月から2倍にすると決めた。

またいち早く英国の中央銀行(BOE)はちゃんとシグナリングしていたように、2021年最後の会合で利上げに動きました。

グローバルで密接に繋がっていたサプライチェーンがコロナ禍で決裂してしまい、コロナ発生から2年経った現在でも完全復旧へとは至っていない点、そして脱炭素シフトによる原油等への投資額低下を通じた供給制限されたような状況を被った資源価格高、それらに伴いモノやサービスの価格がコストプッシュという形で上昇してきている現象は、インフレが過去20-30年全く見られなかった、とされる日本でも着実に出てきているようです。

政策要因が大きい携帯値下げの影響を除くと2%を超える勢いとみられる。景気の回復で先行する米欧の5~6%前後の高インフレとはなお差がある。…足元で物価を押し上げているのはエネルギー関連だ。…インフレ圧力はすぐには衰えない。原油価格は数カ月遅れで電気代などに波及する。エネルギー価格の上昇傾向は続く見通しだ。マヨネーズなど一部食料品は22年以降、業界大手を中心に値上げの予定が相次ぐ

そして物価のインフレは人材価格へも既に転換が始まっているわけです。

フード系バイト・パートの平均時給は、…ここにきて時給の上昇ペースに拍車がかかっている。背景には、最低賃金の引き上げと、緊急事態宣言解除後の飲食店の営業拡大がある。

ただ一方で日本の物価上昇率は他国の上昇に比べてまだマイルドであり、加えて一般的な賃金上昇への大きな力となってはいないため、下記記事のように日本を目指す外国人人材も、給料安であることから、更に減少傾向へ、という流れの模様。

日本のインフレ率が低い現象は、私がアナロジー的な比較で使う『追い風20mの状況下で、日本人選手で100メートル走を9秒8台かそれより良いタイムで走って』、と言われている一方で、他国選手が9秒5や6台で既に走っていける状況に似ているのかな、と感じます。日本のアンダーパフォームはどこまで続くのか、今後の国力にボディーブローのように効いてくると感じています。

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