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ラーベニア お菓子の詩🍰

鳥笛を薄暗い雑貨店で気にいって手にとった私は、早速ためしてみようと帰宅後すぐに庭にでた。
空が曇っていて、それでも笛の甲高い響きが先の方にまでもっと高く届かないかな。

一旦部屋に戻ってまた台所にぱたぱたスリッパで急ぎ足に向かい、買っておいた紅茶のかんかんに手をかけじゅんび。
琺瑯のヤカンは特に磨かれていませんが、毎日のようになので、習慣です――のでキレイです。

庭にある水瓶にはられた新鮮な水をちらりと見ます。今日は特に変化はないですが、半分に切った果実を用意してあげれば小鳥がよります。

湯気がもうもうと天井に吸われていくのをボーっと眺めていてうっかりでした。あわてて暗所に保管されていた【🍰】をだしましたが、先に火を止めればよかったですね。

てづくりのお菓子なのでおいしいでした。紅茶の底に沈んだてんてんを避けるのに、集中です。


おてんきが回復したので、うれしくなって、鳥笛を握りしめ庭にでました。
こんどはよく磨いたので、笛のネはもっともっと遠くまで響きます。いろんな吹き方をしました。

新しい知らない小鳥の私から、愛のうた。

あまくてステキ おかしなコエ
こんな場所ですからわたしは
だれもわたしを
なのでわたしは衣服をたたみ

こわくないよ あんしんしてね って

川のネに負けないように
もっともっとコエをあげました
わたしは ラーベニアは ここにいます

どんなに空がにごっても
ネをたてて まっています

ときおり通る【くるま】に警戒しながら

芝生の🟩
つめたい石⬜️
ながれでるみず🟦

さまざまと触れあい

とくにわたしは 思いつきで

もう半分の果汁と
  余った🍰のクリームを

それでさらに 鳥笛を吹きつづけました
とおい国からやってきて
わたしが手にとるその笛で
薄暗い雑貨店から

青空のもとへ

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