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画面の色と印刷の色のハナシ

こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。2022年最初の投稿です。
今年も週1ペースの更新を目標に取り組んでいきますので、よろしくお願いいたします。

さてさて、ビルドは来る2022年1月12日に、札幌の白石区合同庁舎内で開催されるらいくマーケットというイベントに参加します。
去年も参加したのですが、今回は準備期間が少しあったので、販売用の商品を新しく作りました。

\利用者さんのイラストを使用したトートバッグです!/

トートバッグ6種類の写真

描き下ろしもあれば既存イラストもありますが、6名の利用者さんからイラストを提供していただきました。

普段、印刷物はなんでも外注するタイプのビルドには珍しく(笑)内製です。無地のトートバッグにアイロンプリント……楽しかったです!秋田が。←ものづくり大好き。

利用者さんの大半は紙以外の媒体に印刷するといった作業が未経験でした。
今回のトートバッグは生成り地でしたので、パソコンの画面や白い紙に印刷したときとは色の出方が異なります。完成後は「色が違う」という部分に驚いた様子がありました。
想定よりも黄色みが強く出るのですよね。

顕著だったのはYOUさん(仮名)のイラストで…
元の絵はグレイッシュな色味のものですが

トートバッグ用イラスト
元のイラスト

実際にトートバッグにしてみると、地の色とまじりあってセピアっぽいイラストになりました(かわいい)。

実際のトートバッグの画像
トートバッグに印刷したもの

今は、気軽にデジタルで絵を描くことができるので
紙に絵の具などで直接色をつけたり、紙の色=白を残す描き方をする機会が減っているように思います。
透明水彩なら当たり前の「白くしたい部分」に絵の具は塗らず紙の白を残しておく方法も、学生時代に経験できるとしたら美術部に入っている人くらいではないでしょうか。少なくとも秋田は図工や美術の時間に使っていたポスターカラーや水彩絵の具では白い部分は白い絵の具で塗っていた記憶があります。

「一般的な印刷物で白く見えている部分は白色ではない」ということを意識できているか?
といった部分は、印刷物を自身で制作した経験が無いと知る機会が無いのですよね。

とある利用者さんが、「クラフト紙に白い模様を印刷したい!」と考え、何度も虚無をプリントアウトして「???」となっていました。

一般的なプリンターでは、白い部分を「白いインク」ではなく「何も印刷しない」ことで表現しているので、データで白くした部分に紙の地の色が出てしまいます。

白く塗った部分の説明
画面上白く塗っていても、プリンター的には透明です…

実際にプリントした際、白を指定した部分は生地の色で表現されます。
ちなみにこちらのイラストは、トートバッグに印刷される想定で描かれた描き下ろしです。

多少の色が変わるのはプリントペーパーの影響であり、基本は白い部分は生地の色が出ています。

一応、色の基本的な知識として「インクの色はCMYKの4色※白は無い」「CMYKは減法混色(色を重ねると暗くなる)」と知っていても、「白を印刷するのは特殊なインクが必要」ということを意識する機会は意外と無くて、なんとなく「白い部分は白く印刷される」と思い込んでいることが多いのですよね。
自分でグッズを作ろうとしたときに初めて経験することです。

自分で入稿する想定で調べたときに初めて知ることですが、街で見かけるおしゃれなショップカードなど、クラフト紙や濃い色の紙に白インクで印刷されているホワイトプリントは特殊な白いインクを使用した高価な方法です。
白インク印刷や箔押し、ちょっと凝った紙質の印刷物など、憧れます。
代表の名刺はホワイトプリントなんですよね...…うらやましいですね……。

ふだんデジタルで絵を描いているとき、色はRGBで表現していることが多く、ある意味自由な世界です。
どんな色も表現できるし、微妙な色合いもほとんど無限に指定できてしまいます。
一方で、パソコン画面やタブレットの性能によって色の見え方は異なります。
そもそも色の見え方自体に個人差があるので、絵描きさんが表現した色の全てが見る人に想定通りに届いているかについては誰にもわかりません。
いま使っている(見えている)その色が本当は何色なのかは、RGBやCMYKで表現された「数値」を見ないとわかりません。

同様に、印刷に出したときには印刷屋さんで使用している機械とインク、紙質、湿度等によって色の出方が異なります。
たとえばビルドのパンフレットも、最初に印刷に出した時は実際にどのような色合いで出力されてくるのか?はわからない状態でした。2度目からは、印刷所さんのクセを把握した上で少し色を調整していました。

今回初めての「生成りの生地にアイロンプリント」を経験した皆さん。
次の機会があれば、きっと「生成りの生地の色」を意識して制作してくださると思います。
次の機会がくるかは……イベントでの売れ行き次第です!

とってもかわいいトートバッグが6点完成しました。

来たる2022年1月12日(水)
札幌市白石区にある白石区複合庁舎まちづくりイベント広場にて開催される「らいくマーケット」にて、オリジナルトートバッグを1点500円(各1点もの)で販売いたします。

らいくマーケットのお知らせ
2022.1.12.
11:00~15:30
白石区複合庁舎にて

オリジナルトートバッグのほか、トリセツ!など雑貨も持って行きますので、よろしければお立ち寄りください。

トートバッグ、とってもかわいい仕上がりなので機会があればぜひ実物をご覧くださいね。


本日のヘッダー画像は、利用者のヒヨコさん(仮名)に描いていただきました。

ふりふりのドレスが並ぶトルソー。かわいい~~~。
#みんなのフォトギャラリー  にも登録しますので、皆さんよろしければご利用ください。


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