見出し画像

アートな名建築ホテルというランキング

ホテルという建物が好きだ。歴史的なホテル、建築家に
よって設計されたホテル。そこには非日常的な空間が
広がり旅を彩る。旅の途中に、ホテルがあれば立ち寄り
建物を楽しんでいる。また泊まりの旅も計画しよう。

アルド・ロッシ氏の遺作となった旧・門司港ホテル

大正ロマンの面影を残す門司港の街並みを楽しんだ

博多にあるイル・パラッツォもアルド・ロッシ氏の設計

ホテルの内部に広がるエキサイティングな空間

2020年リニューアルの旧ハイアット・リージェンシー福岡

外観もさることながら、その吹き抜けの空間も圧巻だ

博多駅すぐ側に立つ都ホテル博多。緑をまとう特徴的な外観

都心の中のリゾート空間。屋上に開放的なスパもある



今年の2月のことだが、NIKKEIプラス1のなんでも
ランキングでアートな名建築ホテルの特集があった。

九州で出会ったホテルは、含まれてはいなかったが
クラシックホテルも含んだ10位までのランキングで
あるので仕方ない。ランキングの方法は、宿泊施設や
建築に詳しい10名の専門家の協力を得て、まず25ヶ所
をリストアップし、その後で、建築としての美しさや
建築的価値、宿泊施設としての快適性、施設と宿泊料金
のバランスなどの観点から、各専門家の評点を集計し
ランキングされている。11位から25位までも、気に
なるところだ。さて、10位から順に振り返ってみる。



10位  ザ・プリンス箱根芦ノ湖

    (神奈川県箱根町)400P

1978年に建築家の村野藤吾により設計されたホテル。
芦ノ湖のほとりの木々の中でのたたずまいが印象的。
建物は円筒状で、部屋は放射線状に配置されている。

村野藤吾のデザインにより有機的な雰囲気に
曲面天井のあるロビーの空間もまた味わいたい



9位 ホテルニューグランド
  (横浜市)410P

関東大震災からの復興の象徴として1927年、横浜に
開業したホテルニューグランド。設計は渡辺仁。いまだ
訪れたことがない横浜。いつかの旅行で宿泊しよう。

もうすぐ100年の時を刻むホテルの歴史を感じる

ホテルニューグランドに置かれる佐賀の日本酒の東長



8位 東京ステーションホテル
  
(東京都千代田区)450P

1914年東京駅開業から1年後の1915年に、このホテル
は開業した。様々な人が集い、物語が生まれた東京駅。
松本清張の小説「点と線」の着想も、このホテルの客室
から見渡せたプラットフォームを見ていたときのこと
だったという。その他にも、川端康成、江戸川乱歩、
内田百閒などの文豪達のエピソードも残るとのこと。

東京ステーションホテルの風景。設計は辰野金吾



7位 ホテル川久
  
(和歌山県白浜町)455P

子供がまだ幼い頃、和歌山の白浜への旅で立ち寄った。
アートな名建築ホテル、にふさわしい建物と空間だ。

フラナガンのうさぎはここにも

屋外彫刻を訪ねる旅もおもしろい

ホテル川久には想像を絶する空間が広がっている




6位 SHONAI HOTEL SUIDEN TERASSE
  
(山形県鶴岡市)465P

スイデンテラスの名称そのままに、水田に浮かぶよう
に建つホテル。2018年、建築家の坂茂氏の設計による。

山並み、水の風景、広い空、この場所へ行ってみたい

坂茂氏といえば、大分県に建つ建物を思い浮かべる



5位 ザ・プリンス京都宝ケ池
  
(京都市)475P

こちらも村野藤吾による設計。最晩年の建築で、曲線、
楕円状の外観、中庭、らせん階段、有機的な曲線美、
村野藤吾のデザインが随所に散りばめられたホテル。

京都をめぐる際に立ち寄った
楕円形の建物の中に広がる中庭




4位 奈良ホテル
  
(奈良市)590P

関西にあるクラシックホテルといえば、奈良ホテル。
子供が幼い頃から、何度か宿泊の計画をしていたが、
結局まだ訪れないままに。また、ゆっくりと訪れよう。

日本クラシックホテル協会というものがあり、9つの
ホテルが加盟していて、奈良ホテルもその内のひとつ。
ホテルニューグランドも、東京ステーションホテルも
含まれる。ちなみに九州にあるのは雲仙観光ホテル。
また雲仙への日帰り旅も計画中。その時に立ち寄ろう。

1909年創業の奈良ホテル。こちらも辰野金吾の設計



3位 白井屋ホテル
  
(前橋市)695P

訪れたいホテルはたくさんあるが、一番訪れたいのが
白井屋ホテル。建築家の藤本壮介氏の設計によって、
2020年にオープン。2008年に廃業した白井屋旅館を
リノベーションした計画で、既存の建物に新しい空間
が組み込まれる。アートと一体の空間を体感したい。

群馬県は訪れたことのない県の一つ。まずは前橋から




2位 富士屋ホテル
  
(神奈川県箱根町)785P

1878年創業の日本を代表するクラシックホテルで、
約7600坪の敷地に、明治から昭和の建物がつらなり、
1891年建築の本館など計5棟が、登録有形文化財に
指定されている。2018年から行わなれた耐震改修の
工事を経て、2020年リニューアルオープンしている。

いつかは訪れてみたい憧れのホテル

2年間にわたるという改修工事。動画をみて納得




1位 ベネッセハウス
  
(香川県直島町)870P

そして1位は直島にあるベネッセハウス。アートの島、
直島のシンボル的な存在である。建築家の安藤忠雄氏
の設計で、オーバル、パーク、ビーチ、ミュージアム
という4つの違うタイプの宿泊施設が点在している。

子供が幼い頃の旅行で泊まったパーク棟
眼の前は瀬戸内海。向うには草間彌生さんのかぼちゃも


ホテルを調べる程に、また旅への思いがつのってくる。
一度泊まったホテルでも、再度訪れれば異なる印象に
なるに違いない。旅やホテルとの出会いは一期一会。
時々で印象もかわってくると思う。日帰りも楽しいが、
やはり旅はホテルに泊まり、その空間を味わうのも
大きな楽しみの一つ。また泊まりの旅も計画しよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?