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建築に込められた想い。時代をこえて受け止めたい

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建築には、それらを作った人の思いが詰まっている。そんな思いを感じることができればと、建築を見に足を運びます。
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#建築

枚方宿鍵屋資料館の隣には

週末には小さな旅を。今回は大阪の枚方市へ。以前の旅 の終わりには、枚方市総合文化芸術センターを訪れた。 枚方市にある枚方宿は、東海道の品川宿から数えて 五十六番目の宿場町。江戸時代に枚方宿で繁盛した 船待ちの宿の鍵屋の主屋と、昭和初期に建てられた 別館を利用した枚方宿鍵屋資料館を楽しんだ。そして その隣の枚方鍵屋別館という名の建物に立ち寄って。 くらわんこは枚方文化観光協会のキャラクター ここはgreen建築工房という設計施工の会社 5階にはセルフフォトスタジオ

記憶をつなぐ建物は街並みに溶け込んで

奈良公園の気になるものをたどりながら 奈良の街歩きを楽しんで。飛鳥園仏像写真ギャラリー を後にし、前の道を東へ進むと、ほどなく奈良の街並み に溶け込む建物が見えてくる。通りに面した瓦葺きの 屋根のゲートをくぐると、外壁には焼杉板の仕上げの 落ち着いた雰囲気。和の要素を持ちつつ、内外をつなぐ 大きなガラス面を持つデザインの建物をたのしもう。 こちらの動画でその仕組みがよくわかる ボタンを押すと地震時の揺れの違いがよくわかる このCMでは奥村記念館の風景も 100周年を

奈良県庁の隣に建つ建物は

奈良県庁を後にして、また旅の続きを楽しもう。旅と いえば電車の他にも様々な交通手段がある。奈良県庁 の隣に建つのは奈良公園バスターミナル。奈良公園は 東大寺や興福寺、春日大社や若草山など、古刹や自然 までを内包すると、その面積は660haに及ぶという。 建物は奈良の魅力を発信するためとして、またバスに よる渋滞の緩和を目的として、2018年に建てられた。 いざいざ奈良。私の奈良への旅もまだまだこれからだ 屋上庭園のデッキの先に奈良県庁舎と 水平ラインがつながる建物のデザ

鷺池と木々と鹿と博物館の間を抜けて

 奈良の旅では日本庭園にも出会って 奈良の街や公園をめぐり、日本庭園を楽しんで、まだ その先へ。鷺池にかかる橋を渡り、にぎわう浮見堂を 過ぎ、奈良公園の木々と鹿々の間を通り、国立博物館 にもちらりと立ち寄って、次の目的地を目指して進む。 いつものように建物を楽しんで 風景は時間帯や季節によっても様々で 桜の季節を楽しみながら 奈良県立美術館での展覧会は、まだ開催前だったけど 飛鳥園仏像写真ギャラリーへ。飛鳥園は動画で仏像も 大御堂観音寺の十一面観音像や 酬恩庵

奈良公園の南側に広がる庭園へ

離れの宿の間を縫うように過ぎて その先に広がる池のほとりへ。池に浮かぶように建つ 浮見堂の回りでは、手漕ぎのボートでにぎわっている。 その楽しげな様子も眺めつつ、池に沿って先へと進み、 奈良公園の南側で一般に公開されている日本庭園へ。 この建物は前回の旅で通りがかった、ふふ奈良に 付属する滴翠という名のレストラン棟。設計は本棟と 同じく隈研吾氏に手掛けられているようで 前回の奈良の旅はJR奈良駅からで、今回は近鉄奈良駅 を出発点としての旅。奈良公園の南側に広がる瑜伽

連なるデザインの中心に位置する建物へ

コンクリートの屋根や庇や手すりが連なるように それらは高さを変えつつ、連続した街並みを作り出し、 中心に位置する建物へとやってきた。奈良県文化会館、 奈良県立美術館、奈良県警察本部、そしてその中心に 建つのは、シンボリックな形の塔屋を持つ奈良県庁舎。 1965年に建てられた奈良県庁舎はドコモモにも ドコモモといえば佐賀県立図書館や 前川國男が手掛けた岡山県庁舎。庁舎建築といえば 1965年に竣工の奈良県庁舎は、当時の庁舎建築の流れ をくみ、コンクリートの打ち放しの水

建物の水平ラインの連なりに導かれて

またいつものように週末の日帰り旅を続けよう 前回の奈良の旅で出会った建物も振り返りつつ また奈良へとやってきた。旅では、建物が建つ風景を 楽しみ、建物自体が目的になることもある。でも旅では あまり下調べせず、なるべく気ままに風景を眺めつつ、 そこに身をおいては、建物のデザインを感じるように。 三角や四角だけでなく多角形も楽しんで 建物のをたどる旅。以前に訪れた建物も振り返りつつ 建物のデザインのつながりも楽しんで 水平ラインのデザインに導かれ、奈良県庁へとたどり

出張の後は、いつものように旅に出て

出張も旅のうち。どんな機会も楽しんで 出張が終われば日常に戻り、またいつものように週末 の日帰りの旅。今度の旅はどこに向かおうかと、思い ふけるのもまた楽しい。そして今回訪れたのは、千年 を超える歴史を持つ街。前回の旅の続きを楽しもう。 奈良には、古きから新しきまで様々な建物がある。 そんな建物や空間の元へと、期待を胸にもう一度。 前回の旅でも、いろんな鹿に出会い せんとくんは奈良を代表する存在に 祈りの地が広がる長崎への旅を思い出す いつものように建物に散りばめ

奈良の旅を振り返って

京都の旅の振り返り。今度は奈良へ 旅が終われば、旅の振り返りを。旅の最中はもちろん のことで、旅を振り返る時間もまた楽しい、旅の途中 で気づかなかったことは、また次の旅へとつながって。 関西に戻って、京都には何度か訪れたが、奈良の街も 楽しもう。今回はJR奈良駅から建物をたどる街歩き。 ①ホテル日航奈良 今回は奈良の街への旅は ②なら100年会館 今回の旅は奈良に建つ建物をたどりながら ③はぐくみセンター 建物の周囲をぐるりとめぐり ④DMG森精機奈良商品開発

建物は異なる時をつむぐように

中川政七商店の空間を楽しんで 時間の流れの異なる建物で構成された中川政七商店。 次は茶論でひと休み。茶論の名は、栄西の「喫茶養生記」 から引用された 「以茶論美(茶を以て美を論ず)」を 由来とするという。その奥に広がる豊かな空間へ。 茶論は茶道文化への入り口に 美しいものに美意識を感じて 建物の奥には思いがけない空間が広がり、建物の細部 や設えを存分に楽しんだ。その時は、私一人で贅沢にも 貸切のような状態で、隅々まで目をやって。ゆっくりと 穏やか流れる時間を楽しんだ。

建物は昔ながらの街並みに連続するように

楽しい奈良の街歩き。道中の気になるものをたどる旅 元は酒蔵であったNIPPONIA HOTEL奈良ならまちを 後にして。九州で出会った日本酒の楽しみを関西でも 続けていこう。この旅で知った奈良豊澤酒造の豊祝。 駅の立ち飲みに置かれているようで、いつかまた。次は 商店街を抜けて、昔ながらの街並みに連続する建物へ。 ふうせんかずらは無人&シェア型の書店 中川政七商店と茶論。そのロゴマークには様々な意味 が込められている。創業時の時を伝える「享保元年」、 取り扱う商品の「麻も

建物は軽やかに素材をまとう

JR奈良駅から建物をたどり、また次のデザインへ はぐくみホールを後にして、しばらく進むとJR奈良駅 の近くに、軽やかに素材をまとう建物が見えてくる。 ガラスのカーテンウォールの外側に設置されたのは、 デザインされた木調のアルミのルーバー。それらは 一つ一つが踊るかのように、動きを持ち連続している。 この建物の名前は、DMG森精機奈良商品開発センタ。 最先端の金属加工技術を持つという同社の開発拠点が 2022年竣工した。設計は隈研吾建築都市設計事務所。 ルーバーで覆われた建

建物の立体的なデザインとつながりと

日帰りの旅で、各地にある建物や風景をめぐっている。 訪れるほどに、あらたな発見があり、また別の切り口 で旅をしたくなる。なら100年会館にある倉俣史朗の デザイン。今までの旅で出会うことはなかったが、ここ 奈良でつながった。8月中旬まで京都国立近代美術館 にて倉俣史朗の展覧会も。また京都の旅も楽しもう。 いつものように、案内図にて建物の構成を確かめる。はぐくみセンターは奈良市の庁舎で、保健所や教育 センター、また子育て支援の施設が設けられている。 はぐくみセンターを手掛け

建物をたどって始める奈良の旅

今度の旅の目的地は奈良。刻まれた時間を楽しみに 奈良駅のすぐ側のホテルの先に建つ黒いシルエット。 なら100年会館は、奈良市が市制施行100周年を記念 して建設した建物で、礒崎新が手掛けたもの。九州に 単身赴任に行く前には大阪に住んでいたので、奈良に も何度か訪れたが、JR奈良駅の西側は初めてのこと。 まずは予想以上のボリュームで存在している建物へ。 以前に籔内佐斗司氏の作品にもふれた 倉俣史朗の展覧会は、次は京都へ 規模は違えど、以前に訪れた美術館を思い出す 磯崎