建物は軽やかに素材をまとう
JR奈良駅から建物をたどり、また次のデザインへ
はぐくみホールを後にして、しばらく進むとJR奈良駅
の近くに、軽やかに素材をまとう建物が見えてくる。
ガラスのカーテンウォールの外側に設置されたのは、
デザインされた木調のアルミのルーバー。それらは
一つ一つが踊るかのように、動きを持ち連続している。
この建物の名前は、DMG森精機奈良商品開発センタ。
最先端の金属加工技術を持つという同社の開発拠点が
2022年竣工した。設計は隈研吾建築都市設計事務所。
ルーバーで覆われた建物デザインは過去にも訪れた。
エントランスの壁面には、DMG森精機の工作機械
を用いて切削されたアルミ板の木目パネルの設置も。
金属にも素材感が与えられて。建物は様々な素材で
無機質になりがちな建物に、ルーバーによって有機的
な表情が与えられた建物。見る角度によってルーバー
の重なりはずれて変化し、内側のカーテンウォールは
見え隠れする。動きを与えられた外観は、街並みの中で
踊るように。1300年の歴史の延長線で、変化していく
街並みに建つ新しいオフィスのデザインを楽しんだ。
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