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ポジショニングにおける軸の決め方〜マーケティングマネジメント第16版を読む

コトラー&ケラー&チェルネフのマーケティングマネジメントを読みながら気づきを記しています。

ポジションングのおける軸の決め方の要素となる潜在的な差別化ポイントと類似化ポイントの特定についてです。

前回の記事、ポジショニングとは?その1はこちらです。

ポジショニングにおいては次の2点が行われます

1 ターゲット市場およびその市場における競争の性質を明確化し、参照枠を選定する
2 参照枠を元に、最低化した類似化ポイントと差別化ポイントを特定する

では、順番にいきましょう。

参照枠の選定

参照枠とは、”顧客が製品・サービスのベネフィットを評価する上で、一種のベンチマークとするものの”ことです。

参照枠は、どこをターゲット市場とするかで変わってきます。

例えば、コーラ市場であれば、コカ・コーラとペプシがメインで出てきますが、清涼飲料水の市場であればミネラルウォーターや他の炭酸飲料水のカテゴリーも含まれてきます。

顧客価値を設定したときに、どのカテゴリーが参照枠となるのかを決定する必要があります。

差別化ポイントと類似化ポイントの特定

差別化ポイント(POD)は、”他のブランドでは同程度のものは見つからないと信じている属性またはベネフィット”のことです。

差別化ポイントは、ブランド連想となって顧客のマインドに刷り込まれます。
メルセデスベンツであれば、”最高級”や”安全、丈夫、重厚”などでしょう。

差別化ポイントの選定においては、以下の3つの点を検討項目とします。

1 消費者にとって望ましいものか
2 企業による伝達が可能であるか
3 競合他社と差別化できる独自性があるか

類似化ポイントは、”必ずしもブランド固有のものである必要はなく、むしろ他のブランドとは共通する属性またはベネフィットの連想を意味する”としています。

他のブランドの差別化ポイントなっているものを類似化ポイントでほぼ「五分五分」にすることができれば自社の差別化ポイントにより優位に立てるようになるということです。

類似化ポイントには、以下の3つの形態があります。

カテゴリー類似化ポイント:ブランドを選択する際に必要不可欠なものと思われているものです。”あって当たり前”のものがしっかりと付いてますよ、ということですね。

相関的類似化ポイント:肯定的なブランド連想の存在によって生じる可能性のある否定的なブランド連想です。安いというイメージがつくと「安かろう、悪かろう」という印象を想像して品質は劣ると思われてしまうようなことです。

競争的類似化ポイント:競合ブランドの差別化ポイントの観点から自社の弱点となる部分を打ち消すために設計されたブランド連想です。他社の「売り」を自社も十分備わってますよ、ということを訴求することです。

最後までお読みいただき有難うございます。


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