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職場のストレス評価
職場のストレス評価について
職場環境の改善
【ILO(国際労働機関)】
個人向けのアプローチの効果が一時的・限定的
職場環境などの改善を通じた対策のほうがより効果的
【厚生労働省(労働者の心の健康の保持増進のための指針)】
職場レイアウト、作業方法、コミュニケーション、職場組織の改善などを通じた職場環境等の改善は、労働者の心の健康の保持増進に効果的である
仕事のストレスの原因
1.作業内容及び方法
2.職場組織
3.物理化学的環境
【作業内容及び方法】
仕事の負荷が大きすぎる。あるいは少なすぎる。
長時間労働である。あるいはなかなか休憩が取れない。
仕事の役割や責任がはっきりしていない。
従業員の技術や技能が活用されていない。
繰り返しの多い単純作業ばかりである。
従業員に自由度や裁量権がほとんど与えられていない。
【職場組織】
管理者・同僚からの支援や相互の交流がない。
職場の意思決定に参加する機会がない。
昇進や将来の技術や知識の獲得について情報がない。
【物理化学的環境】
貴金属や有機溶剤などへの暴露。
好ましくない換気、照明、騒音、温熱。
好ましくない作業レイアウトや人間工学的環境
※出典:川上憲人・原谷隆史「職場のストレス対策第2回 職業性ストレスの健康影響」『産業医学ジャーナル』22巻5号
職業性ストレス簡易調査票
職場環境の改善を行うためには、職場環境の評価を行う必要がある
管理監督者による日常的な観察や産業保健スタッフによる職場巡視などによって現状を知ることが大切
質問紙調査もよく利用される(職場のストレス要因などの職場環境の評価)
【職業性ストレス簡易調査票の特色】
1.仕事上の「ストレス要因」、「ストレス反応」および「修飾要因」を同時に測定することができる
2.あらゆる業種の職場で使用することができる
3.57項目
【職業性ストレス簡易調査票の質問項目の内訳】
心身の症状についての項目:29問
仕事のストレス要因に関する項目:17問
上司などからの支援についての項目:9問
仕事と家庭生活の満足度についての項目:2問
ストレス簡易調査票(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/dl/stress-check_j.pdf
新職業性ストレス簡易調査票
2012年4月に「新職業性ストレス簡易調査票」が公開された
従来の「職業性ストレス簡易調査票」に新しく3つの項目を追加
1.作業レベル(仕事の意義、役割明確さ、成長の機会など)
2.部署レベル(仕事の報酬、上司のリーダーシップ)
3.事業場レベル(経営層との信頼関係、人事評価の公正さ、個人の尊重など)
3つの内容を測定できる
1.労働者の仕事へのポジティブな関わり(ワーク・エンゲイジメント)
2.職場の一体感(職場のソーシャルキャピタル)
3.職場のハラスメント
「職業性ストレス簡易調査票」による「仕事のストレス判定図」作成
仕事のストレス判定図
職場環境の評価を見える形で評価することができる
「職業性ストレス簡易調査票」の以下に関する12問の質問の回答を集計し作成
仕事の量的負担
仕事のコントロール(裁量権)
職場の支援
「仕事のストレス判定図」を作成する事業所は、少なくとも10人以上
10人を下回る場合、集計・分析の対象となる全ての労働者の同意を取得する必要がある
仕事のストレス判定図の構成(2つ)
1.量-コントロール(裁量権)判定図
2.職場の支援判定図
「量-コントロール(裁量権)判定図」の作成
仕事の量的負担、仕事のコントロール(裁量権)の職場の平均点を計算
ストレス要因について以下のどちらなのかを確認することができる
仕事の量的負担が大きいことから生じているのか?
仕事のコントロール(裁量権)が低いから生じているのか?
「職場の支援判定図」の作成
上司の支援と同僚の支援の平均点数を計算
上司や同僚の職場支援の低さによって生じるストレスの大きさを確認することができる
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