ハラスメント
ハラスメント概要
ハラスメントの実態
民事上の個別労働紛争相談件数は年々増加傾向
「いじめ・嫌がらせ」に関する相談件数が8年連続トップ
ハラスメントの種類(3つ)
パワーハラスメント
上下関係などを利用し、精神的身体的苦痛を与える行為を行うこと
セクシュアルハラスメント
性的な行為や性的な発言をすること
マタニティハラスメント
妊娠・出産を原因とする嫌がらせ行為を行うこと
ハラスメントによる損害賠償責任
不法行為責任
上司の部下に対するハラスメント行為により、部下が人権や財産の侵害を受けた場合、「法行為責任」を根拠として上司に対して、損害賠償が請求されることがある
使用者責任
上司は会社に使用されている身分
「使用者責任」を根拠として、使用者である会社に対して、損害賠償が請求されることがある
債務不履行
使用者は、労働者に対して安全配慮義務がある
使用者は、ハラスメント防止のための措置を講じる義務がある
「安全配慮義務違反」を根拠として、使用者である会社に対して、損害賠償が請求されるこがある
事業主が講じる4つのハラスメント防止対策
1.事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発
2.相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
3.職場におけるハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応
4.プライバシーの保護
パワーハラスメント
職場におけるパワーハラスメントを満たす条件
1.優越的な関係を背景とした言動
2.業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
3.労働者の就業環境が害されるもの
1~3の要素をすべて満たすものがパワハラ
労働施策総合推進法では、事業主に対して雇用管理上必要な措置を講じなければならないと定めている
当該労働者からの相談に応じる
必要な体制の整備
雇用管理上必要な措置
パワーハラスメントの行為(6種類)
1.身体的な攻撃
暴行・傷害
2.精神的な攻撃
脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい言動
3.人間関係からの切り離し
隔離・仲間外し・無視
4.過大な要求
業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害
5.過小な要求
業務上の合理性がなく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
6.個の侵害
私的なことに過度に立ち入ること
パワーハラスメントによる心理的負荷の強度「強」
上司等から、治療を要する程度の暴行等の身体的攻撃を受けた場合
上司等から、暴行等の身体的攻撃を執拗に受けた場合
上司等から、精神的攻撃が執拗に行われた場合
心理的負荷としては「中」程度の身体的攻撃、精神的攻撃等を受け、会社に相談しても適切な対応がなく、改善されなかった場合
セクシュアルハラスメント
職場におけるセクシュアルハラスメント(2種類)
対価型セクシュアルハラスメント
環境型セクシュアルハラスメント
対価型セクシュアルハラスメント
職場におけるセクシュアルハラスメント
職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受けるもの
環境型セクシュアルハラスメント
労働者の意に反する性的な言動により労働者の就業環境が害されるもの(不快、能力発揮に重大な悪影響など)
セクシュアルハラスメントによる心理的負荷の強度「強」
強姦や、本人の意思を抑圧して行われたわいせつ行為などのセクシュアルハラスメントを受けた
胸や腰等への身体接触を含むセクシュアルハラスメントであって、継続して行われた場合
胸や腰等への身体接触はないが、発言の中に人格を否定するようなものを含み、かつ継続していた場合
会社に相談しても改善されない場合
会社に相談したら、職場の人間関係が悪化した場合
マタニティハラスメント
職場におけるマタニティハラスメント(2種類)
状態への嫌がらせ型
制度等の利用への嫌がらせ型
マタニティハラスメント(状態への嫌がらせ型)
妊娠したこと、出産したこと、妊娠・出産により体調不良になったこと等に関する言動によって就業環境が害されるもの
制度等の利用への嫌がらせ型
妊娠、出産、育児に関する制度を利用したことに関する言動によって就業環境が害されるもの
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