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【読書メモ4】「僕たちのチーム」のつくりかた メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ

「「僕たちのチーム」のつくりかた メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ」を読んだのでメモしておく。


■リーダーには「志(想い)」と「チームをゴールに導く行動」が必要

自分の「志(想い)」を育む

  • 志=「自分は何を成し遂げたいか」という想い

【志を持つべき3つの理由】

  • 1.志を持つことで、「主体性」を発揮できる

    • リーダーの主体性はメンバーを動かす

  • 2.志が、明確な「判断材料」になる

    • 一つ一つの意思決定に、悩まなくなっていく

    • 軸が明確だから、後悔も少なくなる

  • 3.志があれば、「仕事が楽しく」なる

    • 志を持つと、つらいことも、つらくなくなる

    • (「まぁ、志のためなら仕方ない」と思えるようになる)

チームに働きかけてゴールに導く

  • リーダーの役割は、チームをゴールに導くこと

    • 仕組みや環境をつくり、チームメンバーのモチベーションをあげるようにはたらきかけ、チーム一丸となってゴールを目指す

    • 「①ゴール」「②導く」「③チーム」の働きかけが重要

  • ①ゴール

    • チームには「共通のゴール」がある

    • まずは、メンバー全員がゴールを共有することから始める(例:キックオフ会議など)

  • ②導く

    • メンバーの進捗を聞きながら、鼓舞し続けてゴールに向かうプロセスをリードし続ける

  • ③チーム

    • ゴールとプロセスだけ提示しても、うまく回らない

    • メンバーが成長し、チームとして目標に向かって進んでいく環境を整える必要がある

出典:出版社ディスカヴァー 「僕たちのチーム」のつくりかた 伊藤 羊一 (著)

■フラットなチームをつくる

リーダーの役割は「ファシリテーター」

  • 主役はメンバー。あくまでリーダーはファシリテーター

  • ファシリテーターとして「チームの力を最大化する」

    • 一人ひとりの想いを引き出す

    • 一人ひとりが成果を出すべく、サポートをする

  • ファシリテーターとしてのリーダーには、以下の2つの役割がある

    • ①環境づくり(心理的安全な環境)

    • ②チームメンバー一人ひとりの才能と情熱を解き放つ

リーダーの役割①:環境づくり(心理的安全な環境)

【来たくなる場所にする】

  • ポジティブな思考や明るい話題、自発的な行動ができるような空気感をつくる

    • 例)今日の会議でこのネタをチームのみんなに話そう!

    • 例)久しぶりにオフィス出社!みんなをランチに誘ってみよう!

【来たくなる場所になっているかを確認する方法】

  • チェックイン(一人ひとりに「今の気分」を聞く)を行い、表情を確認

  • 話すことへの抵抗や、つまらない表情をするメンバーいたら要注意

【言いたいことが言い合える】

  • 意見が言いやすい空気感をつくる

  • それぞれのメンバーがお互いにリスペクトしている場にする

  • (信頼関係・リスペクトがあれば、意見や主張がしやすい)

【言いたいことが言い合える状況になっているかを確認する方法】

  • 会議中に出てきた意見に対して「反対意見はないか」と聞きつつ、会議後の反応にも意識を向けることで確認

  • 会議後、裏で反対意見やいろいろな声が上がってきたら要注意

リーダーの役割②:チームメンバー一人ひとりの才能と情熱を解き放つ

  • 一人ひとりに働きかけ、それぞれの強みを引き出す、活かす

  • 一人ひとりに寄り添うことが大切

  • 相手との関係性が良くない(気が合わない)場合は、たくさん話す

  • 気が合う合わないかかわらず、リーダーはメンバーのことを良く知るように努力する


■「指示」より「聴く」が大切

1:1の時間をとり、「話を聴く」

  • 1:nでチーム全体に対してコミュニケーションを行うと同時に、1:1で話を聴く

  • 一人ひとりは能力、経験が異なる、同じことを言われても受け止め方が異なるため、1:1で相手の状況を理解することが必要

    • 例)1on1ミーティング

1on1でメンバーの「もやもや」を解消する

  • メンバーは一人ひとり異なる「もやもや」を抱えながら仕事をしている

  • リーダーは、その「もやもや」に寄り添い、解決をサポートしていく必要がある

  • メンバーから気軽に相談・話す場として、あえて1on1ミーティングの時間をとる

1on1の基本(ヤフー事例踏まえ)

  • 1on1の定義

    • マネジャー(リーダー)がメンバーのために定期的に時間を割き、メンバーの話に耳を傾けることを通して、目標達成と成長を支援する場

  • 1on1のポイント

    • ポイント①:リーダーがメンバーのために、定期的に時間を割く

    • ポイント②:メンバーの話に耳を傾ける

    • ポイント③:目標達成と成長を支援する

  • ポイント①:リーダーがメンバーのために、定期的に時間を割く

    • 1on1はメンバーのための時間(「リーダーのための時間」ではない!)

    • リーダーが矢継ぎ早に質問したり、案件や進捗を詰める場ではない

    • 定期的に1on1の時間を設定する

  • ポイント②:メンバーの話に耳を傾ける

    • メンバーは話すことで思考が整理されていく(具体的な形になっていく)

    • メンバーに気軽に話してもらうように、普段の職場でしっかり人間関係を構築しておく

    • 姿勢や表情、うなずきなど会話術を使って「聞いています」サインを送ることが大切

  • ポイント③:目標達成と成長を支援する

    • 「気づきを得る」→「実行する」→「振り返って新たな気づきを得る」というサイクルを回していく

    • 5W1Hを使った質問(以下例)

    • 5W1H(How):やってみてどうだった?

    • 5W1H(Where):どこがうまくいった/うまくいかなかった?

    • 5W1H(Why):それはなぜ?

    • 5W1H(When/What):いつ・何をする?

    • 1on1のときには間を取ってメンバーが考える時間を与える


■「会議」でみんなが主体的に話せるようにする

フラットな会議のステップ

  • ①事前準備としてイシューを共有する

  • ②アイスブレイクをする

  • ③全員に「結論」と「根拠」を聴く

  • ④ピラミッドストラクチャーをすり合わせる

  • ⑤話し合い、全員がコミットできる結論を出す

フラットな会議のポイント

  • みんながフラットに議論できるようにリーダーはファシリテーションに徹する

  • 活発な意見がでるような和やかな空気感をつくる(最初のアイスブレイクが重要)

  • 人の意見を否定しない。馬鹿にしない

  • 会議で「結論を出す」ことだけけでなく、「結論に対するメンバーの納得度」も大切


■チームでゴールを決める

ミッションを決める

  • ミッション=自分たちのチームの使命・役割。このチームは何のために存在するのかということ

  • チームのミッションは「やること」「やらないこと」を決めること

ビジョンを決める

  • ビジョン=ミッションに基づき行動した結果。実現すべき未来の姿。

  • チームのビジョン=ゴール

  • チームのビジョン(ゴール)は「長期」「中期」「短期」の3つの軸で設定する

  • チームのビジョン(ゴール)と、数値目標を一致させる

  • チームのビジョン(ゴール)と、数値目標の差は、新しい仕組み・仕掛けを実行し埋める(新しいチャレンジ)


■みんなで踏み出す

踏み出すための2つのポイント

  • ポイント①:小さく踏み出す

  • ポイント②:みんなで踏み出す

成果を生むためには、行動し続けることが大切

  • 継続するために必要なものは「志」と「振り返り」

  • 成長実感を持てるようにチームでの振り返りを習慣化する


■リーダーの振る舞い

  • チームを俯瞰、マクロの眼を持ちながら、チーム一人ひとりの状況や動きをミクロの視点で毎日見続ける

  • リーダーとして、常に「自分なりの答え(仮説)」を先回りして考えておく

  • リーダーの信頼は「メンバー一人ひとりと真摯に向き合う」「チームの成長を考え実行していく」ことで得られる

  • (「指示がどれだけイケているか」で得るものではない)


■まとめ

リーダーとして、チームをつくっていくときに大切なこと

・リーダーは、メンバーを活かすのが仕事
・そのために、フラットな場をつくる
・そして、メンバーの想いや考えを聴く
・会議の場でもフラットに意見を出し合う
・チームはゴールを共有しているからチームなのだ
・そして、それは組織をまたがる場合も同じ
・踏み出し、続けることが大事

出典:出版社ディスカヴァー 「僕たちのチーム」のつくりかた 伊藤 羊一 (著)

リーダーのスタンス・マインド

・ヒエラルキーではなく、フラットであれ
・自分ではなく、メンバーを活かそう
・そのために話を聴こう

出典:出版社ディスカヴァー 「僕たちのチーム」のつくりかた 伊藤 羊一 (著)

■コメント

「1分で話せ」の著者「伊藤羊一さん」が書かれた本。

「フラットなチーム」というテーマをもと、リーダーが「チームの成果を最大化」を目指すために行う手法や実践的な行動・考えが書かれている。また、マネジメントの側面に関する説明もあるため、本の内容としては幅広いと言える。本のボリュームはそれほどないため、リーダーシップやマネジメントについて、広く知りたいビジネスマン向けという印象。

リーダーのポジションに就いている方はもちろんのこと、リーダーを目指す方にもおすすめの一冊。逆に、リーダー、その上の管理者クラスにとっては、やや物足りないものと言えそうだ。

チームを成功に導く説明において、以下のような内容があるため、人間臭い印象を受けるが、私は逆にそれが良いと思えたし響いた。
・メンバー一人ひとりに向き合う/寄り添う
・信頼関係が大切
・気が合わない人とはとにかく話す
・etc...

我々はロボットと仕事をしているわけではなく、人間と向き合って仕事をしている。そう考えると、チームを成功に導くということは、ロジカルな手法・仕組みで解決が正攻法というわけではなく、割と人間じみた行動があって然るべきなのでは?!と改めて考えさせられた。

全体的に、文字量も適切で図解説明もあるため、比較的簡単に読める本。
リーダーシップやチームマネジメントについて、勉強・おさらいしたい方におすすめの一冊と言える。

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