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番外編.勢いがあった時代の日本のTVとロック

今回は番外編、TVからこんな音楽が流れてきたら度肝を抜かれただろうな、というシーンを集めてみました。まずはSuper Junky Monkey。これはいつの映像だろう。「あ・い・え・と・う」のリリース当時、1995年かな。こんな映像が流れてきたら目を疑いますね。

元気があったころのTV、ロック。もちろん今も面白い番組や凄いバンドはいるのだけれど、80年代、90年代の社会全体のバブルによる浮かれ騒ぎと、まだいろいろと社会の混沌やグレーゾーンが許容された時代だからこその爆発力は、改めて今見ると新鮮で衝撃的かもしれません。それでは次の映像。

じゃがたら(JAGATARA)のTV出演時、途中でパンクスが乱入して乱闘になります。乱入者はGIZMの横山サケビらしい。テロップで「暗黒大陸じゃがたら」と出てくるので1980年代初頭だろうか。調べてみたら1982年だそう。

10月6日:三越銀座スタジオ、東京12チャンネル「ヤングタッチ」本番生撮り中、突然パンクバンドGISMの横山SAKEVIらが乱入、アケミと乱闘になる。テレビ局側にはじゃがたらが仕込んだ演出と思われ、面白がるように撮影される。唖然としたまま止めに入らなかったメンバーに対して、アケミは少なからず不信感を抱くようになる。 

出典:じゃがたら略歴

とのこと。演奏が止まらないのがすごい。

続いて筋肉少女帯、一応デビュー後なのでナゴム時代よりは常識的ですがやはり鬼気迫るものがあります。こういうのが今TVで流れてきたら驚くだろうなぁ。メジャーデビュー時なので1988年ごろの映像でしょう。バンドブームの勢い。大槻ケンヂはオールナイトニッポンのパーソナリティにもなり、一時期久本雅美と深夜番組(筋肉少女帯の深夜改造計画)の司会をやったりもしていたんですよね。あと、抱かれたい男No1に大槻ケンヂが選ばれたこともあったとか。本人がずっとネタにしていますが、なんというか面白い時代です。後、RADWINPSの野田洋次郎さんって若いころのオーケンにちょっと似てませんかね。少し不審な感じとか含めて。

続いては戸川純。こちらもお茶の間に一定の露出があり、釣りバカ日誌にも出演する女優でもありましたが音楽性は尖鋭的。このビデオは最初に一瞬歌った後、資生堂のCMが入りますがその後が本編です。女性の生理を歌にしたというなんというか大胆極まりない歌。後にも先にもこの存在感は唯一無二。そういえばオーケンと久本雅美の番組にゲストとして戸川純が来た回もありました。

続いてはスターリン。スターリンをご存じない方のために、まずは普段のライブをご覧ください。

豚の血を観客席にぶちまけるとか、全裸になるとか、いろいろなエピソードがある伝説のパンクバンドですが、TV出演時は別の意味で伝説的。

観客がなんというか、まったく違う客層なんですよね。抽選でスタジオ観覧に来ただけと思われて、スターリンはもちろんロックとかパンクもあまり知らないんじゃないかと思われる。むしろこの観客席との対比によってパンクというものの本質が洗い出されるというか。それでも30分の間自分の音楽をぶちまけていくスターリンは凄いなと思いますが、これはTV局側も絵面には困ったと思われる。これも先ほどのじゃがたらと同じく82年の映像ですが、バンドブームが来る前の時代、アンダーグラウンドなロックバンドがTVに出るというものの黎明期の映像です。まだ予定調和がなく、スリリングな分いろいろなトラブルがありますね。こうした試行錯誤があって冒頭のSuper Junky Monkeyのような、「とがったジャンルのアーティストを呼ぶときはそのジャンルの客を入れる」というセオリーが出来上がっていったのだと思います。

最後は、この時代であってもTVでは放映できなかったであろう内容を。電気グルーヴ(当時は「人生」)のナゴム時代の映像です。

断っておきますが、見て不快になる方もいると思うので自己責任でどうぞ。

それでは良いミュージックライフを。

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