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いい感じな関係を築くコミュニケーションのヒント・復刻版

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精神科医である私が、2006年5月から2008年1月にかけて勤務先の研修医にむけて一方的に勝手に送りつけていたメールマガジンです。ほぼ当時の原文のまま再掲してご紹介いたします。
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2020年11月の記事一覧

「あなたはどう思いますか」(27)

主治医は患者さんに対して疾患や治療についての質問や相談があれば親切に分かりやすく答えなけ…

やすだ
3年前

質問するときの注意(26)

質問することはコミュニケーションの基本技術と言っていいでしょう。あれこれ自分で考えるより…

やすだ
3年前

質問することの意義(25)

相手に質問するという行為は強い力を発揮します。「無知の知」を説いたソクラテスのディベート…

やすだ
3年前

自分はこう思う(24)

心に壁を作って弱みを見せようとしないタイプの人がいます。自分の辛さや苦しみを認めようとせ…

やすだ
3年前

分からない人にも説明する(23)

認知症の患者は、言われた内容や起こった出来事などは片端から忘れていきますが、その時々で受…

やすだ
3年前

ニヒリズム(22)

高齢の患者さんが戦争中の体験を話してくださることが時々あります。共感的に理解しながら拝聴…

やすだ
3年前

問診するときの前置き(21)

精神科では診断や治療のために、相手のプライベートに踏み込む質問をすることがよくあります。その際には、何故その質問をするのか、それによって何が分かるのかということを、なるべくきちんと説明するようにしています。 例えば「病気の症状にはストレスが関係していることもよくあるのですが、思い当たることはありませんか?例えば仕事の内容や職場の人間関係などですが、少し詳しくお聞きしてもいいですか?」といった感じです。 問診するという行為は日常的過ぎて忘れがちですが、心の内に踏み込んでいく

共感と小説(20)

どうしたら相手の話をうまく共感的に聴くことができるか。小説を読んだりするときのことを考え…

やすだ
3年前

共感の2段階(19)

病気に苦しむ人の辛さに共感し、慰めるときには2つの段階があると思います。その1段目は症状…

やすだ
3年前

パーソナルスペース(18)

心理的な距離を適切にとることは大事なことですが、物理的距離にも同じことが言えます。 どん…

やすだ
3年前
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間接的に批判する(17)

相手の意見を批判したいとき、率直に自分の意見を述べることも大切ですが、少し相手の出方を見…

やすだ
3年前

共感と子供(16)

共感とは何かと考えると難しくなりがちなので、こんなことを考えてみました。 子供は親に向か…

やすだ
3年前

「そこが聞きたい」(15)

ジャーナリストの田原総一朗が討論番組の司会をしているのを見たことがあるでしょうか。パネリ…

やすだ
3年前

相手の長話にイライラするとき(14)

相手の話を聴くことが大事だと分かっていても、まわりくどい話を長々と聴かされることになっては、こちらもイライラもしてくるし、相手に対して拒否的な感情を抱いてしまったりもします。 しかし、考えてみれば相手だって嫌がらせのつもりで話しているわけではないのです。ひとつ留意したいのは、患者さんや家族は、何をどれくらいの分量で話したら良いのか、けっこう分かっていないものだということです。 何を話していいか分からないから、思ったことを全部話そうとしてとりとめがなくなってしまうし、どれだ