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パーソナルスペース(18)

心理的な距離を適切にとることは大事なことですが、物理的距離にも同じことが言えます。

どんな人にも“むやみに近づいて欲しくない”と感じる距離があり、そう感じる領域をパーソナルスペースといいます。ガラガラに空いた電車で見知らぬ人が自分の真横に座ったらとても落ち着かない気分になるというのもそのためです。

パーソナルスペースの広さには個人差があり、また相手との関係によっても変わります。統合失調症患者はパーソナルスペースが広いという説もあります。

往診でベッドサイドに向かう時など、こちらには予備知識があり、相手との距離を近くとってしまいがちですが、自分にとって適切と感じる距離は相手にとってはそうではないかもしれません。

不用意に相手のパーソナルスペースに踏み込んでしまわないよう、関係を作りながら間合いをはかりましょう。ベッド上の患者さんは逃れようにも逃れることができないわけですから。

文章:精神科やすだ (2006年8月1日初公開)
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