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問診するときの前置き(21)

精神科では診断や治療のために、相手のプライベートに踏み込む質問をすることがよくあります。その際には、何故その質問をするのか、それによって何が分かるのかということを、なるべくきちんと説明するようにしています。

例えば「病気の症状にはストレスが関係していることもよくあるのですが、思い当たることはありませんか?例えば仕事の内容や職場の人間関係などですが、少し詳しくお聞きしてもいいですか?」といった感じです。

問診するという行為は日常的過ぎて忘れがちですが、心の内に踏み込んでいくという意味では侵襲的介入と言えます。きちんと説明した上で検査をオーダーするとか、「これから傷口を洗いますが、少し痛みますよ」などと処置の前に声をかけるのと同じような配慮が必要です。

精神科に限らず、心理社会的背景について聴取するときなど、ぜひ一言添えていただくと、ちょっといい感じになるのではないかと思います。

文章:精神科やすだ (2006年8月18日初公開)
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