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マレーシアに行くなら読んでみたい本5冊

今回紹介する本

この記事では、せっかく紹介するので、本屋さんで出会いにくいマニアックな書籍をピックアップしました。どれもマレーシアの社会や風土、歴史を感じられる内容の本ばかりです。

マレーシアに関する本のうち、ASEANの優等生として紹介する系の本は簡単に見つかりますので、皆さんの本屋巡りで直接見つけてください(当記事の一番最後に代表的な本も紹介しました)。

野村徹訳「マレーシアの歴史」

マレーシア通史の本は、あるようでありません。こちらは、貴重なマレーシア人によるマレーシア通史。ラジオ講座の内容をまとめたものなので、内容もさほど難しくありません。概要を理解するにはもってこいです。

金子光晴「マレー蘭印紀行」

詩人金子光晴が1930年代のマレーシア、インドネシアを散文詩的に記した紀行文。気取った表現が多いですが、文章から伝わってくる、ねっとりした南国の風土感は今と変わらず。これを読んでからマレーシアの地方都市に行くと、ああこんな感じ、と思うかもしれません。

マレーシアの内容はジョホールバルが中心。今住んでいる人、これからジョホールに住まれる方には興味深いかも。

松本清張「熱い絹(上・下)」

昭和社会派ミステリーの大御所、実はマレーシアを舞台の小説を書いていたんですね。リゾートとして有名なキャメロンハイランドで実際に起こった迷宮入り事件(タイのシルク王 ジム・トンプソン失踪事件)をモチーフにした長編ミステリーです。

前半なかなか話にエンジンがかかりませんが、上巻の後半あたりから話がどんどん展開して引き込まれていきます。空港の「バゲージドロップ」が「パッケージドロップ」となってたり、アルコールが禁じられているムスリムであろうマレーシア人刑事が乾杯してたり、今読むと時代感を反映していて、これまた一興です。

キャメロンに行く前に読むか?行ってから読むか? 個人的には行ってから(あるいは現地で)読む方が、風景が頭に浮かんで面白いと思います。

宇高雄志「住まいと暮らしからみる多民族社会マレーシア」

これは、本当にマニアックな本です。著者は建築学の研究者。自身のフィールドワークの話をまとめた内容です。同じ住宅でもマレー、中華、インド各民族によって間取りをリフォームした後の比較等、なかなか駐在生活くらいではうかがい知れない生のマレーシアの住宅の様子がわかって面白いです。
イラストが多様されていて文章も読みやすく、研究書というよりエッセイですね。


一般的なマレーシア紹介本を探すなら

いかがだったでしょうか? ちょっとマニアックな視点のマレーシアを知る本を紹介してきました。もう少しオーソドックスな本なら、まずはこちらでしょうか


最後に

マレーシアに関連する本は他にもありますが、今回はちょっと変わった切り口の本を紹介してみました。クアラルンプールには紀伊国屋があり、日本語の書籍もあります。特に今回ご紹介しなかった本含めマレーシア関連書籍は充実しているので、そこで直接選ぶのも方法かもしれませんね。

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