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飛んできた小鳥はどこから来てどこに行くのか。

こんにちはphotographerの安田です!毎年1月6日は京都にある五花街のうち上七軒を除く四花街で始業式と新年の挨拶回りがあります。
去年は残念ながらコロナの影響で全ての場所で中止になったんですが、今年は祇園甲部でのみ始業式が行われたみたいです。

僕も朝から祇園で待機、沢山の年配カメラマンが集結してましたね。一昨年の年末に始業式前後の芸舞妓を撮る為にFUJIFILMの70-200を買ったのに中止で落胆したので今年は気合が入ってましたw

周りのカメラマンの話してるのを聞いてると昼の12時に開始だろうとの事、置き屋から若い順なのか舞妓はん達が2.3人ずつ出て来ます。

男衆さんに帯を締め直してもらってる舞妓はん

多麻さんの所から出てきた舞妓はん達の帯を締め直してる男衆さんのお兄さんっぷりにニヤリとしちゃいましたw

新年の数日間限定で黒紋付きに稲穂の簪をしてます。意味は諸説あるのですが「今年も一年、稲穂の様に頭をたれて、謙虚に生きます」と言う意味があるそうです。
この稲穂は本物の稲穂を使って居て昨年の秋に収穫したお米から作られてるそうです、豊作と言う意味も兼ねて縁起が良いかもしれませんね!

ちなみに去年の1月に舞妓はん撮影会なるものに初めて参加しまして、当時祇園で1.2を争う人気舞妓の叶久ちゃんを撮影して、その場で舞妓の名刺の中に簪から数粒の稲を入れてもらったのを今でも大事に財布に入れてます。

一説には舞妓の名刺を財布に入れておくとお金が舞妓む(舞い込む)と言う願掛けもあるみたいですね。


ちなみに凄いカメラマンの数やったんですが、全然入り切ってませんが常時こんな感じです

多分、花見小路に100人単位で居たんじゃね?って感じですねwそして皆、ずーっとついて回るし話し掛けるんですよね。
そのガッツに気押される僕でしたw始業式終わりには贔屓のお店に新年の挨拶回りをされてます。

常に囲み取材の様な感じです、ちなみに舞妓はんのうなじ部分なんですが通常は二本線になる様に塗られてますが、新年の間だけ三本線になります。

ワクワク楽しくあちこちを歩く芸舞妓さん達を沢山撮りました📸
先程書いた舞妓の叶久ちゃん、去年の4月仕事終わりにお食事会に参加して。

お食事会だけ参加という事もあって席を決めさせてもらえたんですが、叶久ちゃんの正面に座って色々話をして、「この先、芸妓になるんやろ?」
と聞いたらはぐらかされたんですよね、その日以来僕自身も撮影会には参加しなくなって。

撮影会のお知らせを見てもパタっと叶久ちゃんの名前が無くなったんですよね
始業式を撮影した事もあって、叶久ちゃんがどうしてるのか気になって検索したら引退したと・・・

事情は解りませんが、突然6月を気に何かあって舞妓を辞めて故郷に帰ったみたいですね。
僕には舞妓を呼べるお座敷に入るコネもないし、ましてや舞妓を呼ぶ甲斐性もないです。

昔、働いてた所の上司の友達が置き屋を営んでて、ある日友達達とそこで飲んでたそう
そしたら舞妓はんが帰って来て少し話したら10万請求されて払ったけど、後で「なんで自分達で呼んだ訳でもなく帰って来た所で少し会話しただけで10万も取られるんや」

と怒り心頭やったそうですがそれを聞くととてもとても呼べないですねw
とまぁ、僕なんかでは舞妓はん達へのお手伝い(お金)なんて出来ても撮影会に参加する程度です。

そもそも舞妓はんはどれだけ仕事したってお給料って多分出ないですからね、1人の舞妓を育て上げるのに大体400万はかかるでしょうし
衣食住にお稽古事まで全ての面倒を見るですから当然かもしれません、今って芸舞妓もコロナ禍でお座敷が減って。

僕の様な市民にはありがたい事ですが、色々な安価で触れ合えるイベントってあるんですよ
バスガイドの真似事を舞妓はんがしたり、沢山の観光客が来る飲食店でイベントしたり。

彼女達がどう言う思いでどう言うモチベーションで舞妓になる為に置き屋の戸を叩いたかなんて知る由もありません
大変な制約を超えて舞妓になったものの、コロナ禍でやりたい仕事ではなく、僕も舞妓はんを気軽に見れるのは良いと思うけどどこか一見さんお断りの大人の飲み屋さんでお金だけでは会う事の出来ない特別感がある種舞妓を神格化してる良いスパイスだと思ってます。

それなのに生きる為ですが気軽に会えてしまう事へのギャップってのは舞妓や僕達お互いに何か心に腑に落ちなさを感じさせるのかもしれません
年々舞妓になりたいと言う少女は減少してる様で上七軒は去年聞いた話じゃ1人しか舞妓が居ないと言う事でしたが。

確か年末近くに1人舞妓デビューしたと言うのを見た記憶がありますがそれでも凄い少ないし
久しぶりに花見小路を通った時に置き屋さんの前を通ったら沢山舞妓の名前が飾られてた置き屋さんの所も数人分減ってる事に気が付いてなんとも言えない気持ちになりました。

故郷に帰ったとされる叶久さんが故郷の美容室のカットモデルで載ってると言う
のを見てリンクを見たら髪の毛をバッサリ切った彼女が居て
先ず思った事は元気そうでよかった、僕はたかが数回撮影会で会っただけですが。

凄く大人っぽさと時折見せる等身大の子供っぽさに人気になる理由が解る女の子やなと感心した思い出があります
人と人と言うのは自分が繋がってたいと思ってるだけでもあかんし、相手が繋がってたいと思ってても自分がそう思えなければ続きません。

結局人1人が消えてしまおうと思ったら、他人にはどうする事もできないんです。
僕は叶久ちゃんがどんな選択をしても、彼女が幸せで過ごしていける選択なんだったら全力で肯定したいと思います。

舞妓はんの写真をeditしながら複雑な少し寂しい気持ちになりました、僕も日々自分が何を撮りたいのか
今の感じで将来があるのか?興味があるモノばかり撮るより興味がなくてもニッチな路線を撮るのが良いのか?ぐるぐる答えの出ない問答を繰り返してます。

ポートフォリオサイトあります!

今日載せた写真以外をInstagramに載せてますので是非!

撮影依頼はメールでも受け付けております1

shogo.yasuda1985@gmil.com

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