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これからの小売と消費【八百屋から見た“食”no.12】

ここ2年、食品小売業界に訪れた「巣ごもり消費」という名のフィーバー。
今、ようやく平常運転と感じています。

日本社会≒個人消費がゆるやかに(やがて急激に)老衰するのは自明。

今フィーバーしている業態も、じき落ち着きます。
どの業態の消費も、コロナ禍でゲームルールの一時変更があっただけ。
老化・縮小・減退・関心の分散と低下は進み、今後さらにしぼみます。

じゃ、どーするか。
広告で(買いに来ない領域含め)多くの人に知ってもらう
ストーリーでむやみにざわつかせる
安易な文脈(いわゆるコダワリ)に頼る
ウチは安全/ヨソはキケンと比較優位をつくる
(値段の)安さ・(時間の)長さ・(量の)多さに任せる…
そんな昭和平成時代の展開は有り得ません。10-50年前の過去。
“消費を喚起する”ワードそのものが時代遅れです。

(コロナ禍)以前と同じ業態
(コロナ禍)以前と同じモノ/サービスの提供
(コロナ禍)以前と同じ方法論、1~2年で廃れます。

世界情勢も絡み、運営コスト・製造コスト・商品原価は上がり続けます。
いつまでも同じモノ・同じ価格などありません。

「消費者ニーズの中身」もひと昔前&コロナ禍前から変わりました。
安さに応えるのではなく、消費者に価値を提案することが求められます。
作る売る側の覚悟だけでなく、買う側の理解(ある種の覚悟)も必要です。

・変わる=ブラッシュアップする/楽しみを増やす
・安さで得することはひとつもない
・商品を好きになる瞬間(ファンの醸成)を作り出し続ける
・まず目の前の1人に喜んでもらう
・できることできないことを明確化する/ご要望という無理難題に執着しない
・ダントツかつ安定のモノサービス提供を続ける
・商品価値を落とさないモノサービス提供を続ける
・コストカットしない営業を続ける
・ゲーム展開を変えるか終える

今はそんなことを考えつつ店舗運営という綱を渡り続けています(._.)
八百屋通算20年目かー。なにやってんだろ(笑)

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