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私が考える2050年の社会(NISTEPの分類に沿って)(2023年5月20日項目6追記)

はじめに 

私が考えている、2050年の社会を以下に記載しておきます。思いつきのレベルなのでディスカッションしてブラッシュアップしたいのですが、なかなかその機会に恵まれないまま3年ほど経過しています

NISTEPの、未来予測「重要課題」分類に沿った未来社会予測と
「ムーンショット」 課題に沿った未来技術予測を述べます

どちらもコメントなどを参考に随時追記・修正をしていきます

NISTEP分類に沿った社会予測

NISTEPの、未来予測「重要課題」分類に倣って考えた、未来社会の予測内容です。理想社会と最悪社会を対比しています

日本AEM学会誌27巻4号「インフォモーション学におけるアクチュエータ」(2019年)3.2 2050年の理想社会を予測する」および電気学会産業応用部門大会シンポジウム「アクチュエータの将来動向を予測する〈3・2〉2050年の理想的な社会(2022年)」に追記・修正した内容です。
随時追記・修正していきます

1) 国際社会(国境・人権・戦争)

理想

2030年:ロシアのウクライナ侵略により一時的に世界が分断されたが,いっぽうで国際協調の重要性が再認識され,EUの結束が強まった。アジア,オセアニア,南北アメリカにもユニオンが結成される。メタバースに仮想国家と仮想通貨が誕生し,結合の緊密化が加速し,必然の帰結として世界は融合に向かう。

2050年:メタバースに国際統一政府が誕生する。地域間紛争が消滅し,軍隊が不要になる。軍事にかかっていた社会資本が民生に回り,消費財・文化財が潤沢になり,生活支援サービスが充実する。

参考:楽園追放 (電脳都市ディーバ)


最悪

2030年:バブル経済がはじけ、各国が保護主義に走り、世界が分断される
2050年:地域間紛争が激化し、貧富の差が広がる

2023年1月8日


2) 住む(住居・住環境・近隣社会)

理想

2030年: 生活必需品から趣味の品までシェアリングが一般的になる。街中から駐車場と車道が一掃されコンパクトシティが実現する。メタバース住人が増加し,所有物もメタバース化が進む。メタバースにおける交流が進む。

2050年: リアルもメタバースもコンパクトシティごとに特色ある文化が形成され,文化の多様化と融合が進み,先端テクノロジーの享受やスローライフの満喫など個人に合った生き方が選択可能になる。

最悪

2030年:個人が分断され、コミュニティーが破壊される
2050年:究極の監視社会が到来する

参考:サイコパス (犯罪者の事前排除)

参考:マイノリティ・レポート (犯罪予知)

3) 交わる(婚姻・地域交流・社会活動)

理想

2030年: リアル,メタバースを問わず各自が多様なコミュニティで活動する。低収入による生活苦や多忙から解放され,特技を活かして社会活動にかかわるようになる。

2050年: 物欲は消滅し,承認欲求を満たすため芸術・スポーツ・学問などで自己研鑽に励むようになる。

(上記より抜粋)
全体にニコニコ動画や超会議の文化は、人類の未来に益するのだろうか?
 このことは何度も自問して、結論は出ている。答えはノーだ。人類にとってニコニコ文化はなんの益にもならない。
 だがこれは、まず設問がおかしい。文化を利益で評価するなど貧しい発想だ。
 「社会に益する仕事」など雑用にすぎない。誰かが公園を清掃すればありがたがられるが、それは文明が未熟だからであって、いずれロボットなどを使って自動化すべき課題だ。
 雑用がすべて片付いた暁には、必要なものはすべて自動的に与えられ、遊んで暮らせる世界ができあがっている。もはや人類に「益する仕事」は残っていない。世界がそうなることは時間の問題だと、本シリーズ第6回で述べた。
 そのとき人類は何をするのか
**********

2023年1月10日
こういう調査に精を出す人が爆発的に増えるといいな

最悪

2030年:ギグワークが広がり、貧困率が高まる
2050年:不満が蓄積され、衝動的な犯罪が増加する

参考:時計じかけのオレンジ (薬物矯正)

4) 癒す(医療・保険・福祉サービス等)

理想

2030年: がん,心臓病,脳卒中が完治でき,平均寿命が90才に延びる。

2050年: 細胞再生技術により若返りが図れるようになり,寿命という概念がなくなる。リアルでもメタバースでも生活空間を自由にデザインし,死期を自分で選ぶようになる。

最悪

2030年:富裕層のみが先進医療の恩恵を受ける
2050年:医療費が高騰し、医者にかかれなくなる

参考:わたしをを離さないで (臓器提供)

5) 育てる(育児・教育・教育施設・進学等)

理想

2030年: 夫婦による子育ての概念から解放される。国が育児・教育に全責任を持つ。地域全体が大家族のようなシェアリング社会になり,家族や育児形態が多様化する。

2050年: 出産と育児は全く異なる概念となる。デザイナーベビーや人体改造によるアップデートが一般的になる。

最悪

2030年:合理化により競争が激化する
2050年:誰も子どもを産み育てなくなる

参考:GATAKA (遺伝子操作)

6) 遊ぶ(休暇・余暇・余暇施設)

理想

2030年: ワークシェアリングにより1日3時間労働,年間180日の休暇取得が実現する。余暇を学習・趣味・社会貢献活動に充てる人が増加する。

2050年: 労働はAIとロボットが担うようになり,労働や休暇という概念がなくなる。承認要求が満たされる芸術・スポーツ・学問・社会貢献活動が労働に取って代わる。

参考:HER(AI)

参考:エクス・マキナ(AI)

参考:iRobot (ロボット)

参考:AI (ロボット)

最悪

2030年:ギグワークにより余裕がなくなる
2050年:遊ぶ余裕がなくなる

7) 働く(賃金・労働時間・就業機会・労働環境等)

理想

2030年: AIとロボットが担えない労働が若干残るが,生産性が上がり必要なものは無料で手に入る。生活のための労働はなくなる。

2050年: 知的作業も含めてAIとロボットが行うようになり,労働および貨幣の概念がなくなり,「誰でも欲しいときに欲しいものが欲しいだけ手に入る」社会が実現する。人間は人生を存分に楽しむようになり,芸術・スポーツ・学問が飛躍的に発展する。

2023年3月29日

2023年3月29日

2023年3月26日

2023年3月7日

最悪

2030年:ギグワークにより、一生労働する社会になる
2050年:合理化と監視により労働密度が際限なく上昇する

参考:1984 (監視社会)

参考:マトリックス(管理社会)


8) 費やす(収入・支出・資産・消費生活)

理想

2030年: 資産のシェアリングと有効利用が進み,個人資産の考えがなくなる。誰でも必要に応じて必要なものを安価か無料で使用・消費できるようになる。

2050年: 「誰でも欲しいときに欲しいものを使用・消費できる」シェアリング社会が実現し,貨幣の概念がなくなる。冒険家は最後のフロンティアである宇宙・深海・地底に乗り出す。

最悪

2030年:富の集中が進む
2050年:寿命までもお金で買えるようになる

9) 学ぶ(大学・生涯学習・文化・学習機会)

理想

2030年: メタバースにおけるコンテンツが充実し,誰でも自分の興味に即した講義を受けることができるようになる。人類の知的水準が大幅に向上し,芸術・スポーツ・科学技術の進歩が劇的に加速される。

2050年: 頭脳がメタバースに直結し,知見・知恵を欲するものは誰でも即座に理解可能になる。意思疎通が瞬時に行われ,世界が時空を超越した一体の多細胞生物状態になる。

最悪

2030年:意図的に従順な大衆を大量に生み出す
2050年:貧困者は学習できなくなる

実現可能性と懸念


上記は理想社会であるが,理想社会実現に向けたテクノロジーの「きざし」はすでに多数存在し,毎日のように生まれている。

たとえば,「仮想国家」の「きざし」はエストニアなどにすでに存在しており,世界中の誰でも仮想国家住民の登録が可能である。ソーシャルアパートメントのような新しい概念が次々と登場している。サブスクリプションはデジタル空間から「定額衣装」「定額居酒屋」など,「もの」や「コト」に広がっている。

いっぽう,バブル崩壊や戦争,あるいはSF「一九八四年」のような超管理社会の実現により暗黒社会が実現する可能性があり,これらのイレギュラーな事態を事前に防ぎ,失速を招かないようにする注意が必要である。

あとがき

理想の未来社会を想像し、その創造に向けてロードマップを作成し、実行することが重要である。

理想の未来社会もロードマップも複数考えることが重要だ。
NISTEP主催の国際フォーラムで、カナダでは首相直結の未来予測部門があり、1000以上のシナリオを検討しているとの講演があった。

私も日本機械学会技術ロードマップ委員会の一員として、より良きロードマップ創造に向けて貢献したいと考えています



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