見出し画像

額縁庭園/紅葉/新緑「勝林院・宝泉院」北野天満宮・十一面観音あり!?呂律が回らない

額縁庭園は紅葉と新緑どっちもオススメ!仏教史上有名な「大原問答」が行われたところ。来迎院と同様に延暦寺の別院で、来迎院の呂川とここの律川から「呂律が回らない」という言葉が生まれた。

変更履歴

参拝記録
2012年、2017年4月、2021年11月

▼HP、アクセス、祭神・本尊と脇時

※後述「▼見どころ」参照

▼見どころ

 では三千院から北上しましょう!(三千院の門を出たら右。)
 途中に年中咲いている桜の名所もありますが先に人気スポットに行きます。このNOTEでは本寺・勝林院、塔頭・宝泉院順に書いていますが、参拝順はいつも逆ですね。

この橋を渡り、まっすぐ行けば勝林院。

▽勝林院

仏教史上有名な「大原問答」が行われたところで、来迎院と同じく比叡山延暦寺の別院である。
 雪の多いこの地域だがどこも仏像の保存状態がよい。300円で拝観可能。なお、延暦寺の別院らしく、境内には神仏習合が残っており「日吉神社」があった。
 来迎院の呂川とここの律川から「呂律が回らない」という言葉が生まれた。ゆったりと紅葉を楽しみたいという方にとっては穴場スポットだが、実は宝物が多い寺だそうな。ってBSのテレビ番組で言っていた。

(2021年11月)
 

 雨漏りもするぐらい経営が苦しかったが1853点の文化財から戦国武将の書状などお宝がザックザック出てきた寺で、埋もれた歴史を表舞台に出して寺でもある。

 本堂の存在感が半端なくあり、拝観せずとも写真を撮っている観光客は多い。橋を渡ると極楽浄土という設定になっている。大原で一番古い寺院で、重要文化財は鐘楼の 梵鍾と石塔のみ。梵鍾は毎年大晦日のみ除夜の鐘を突けます。

(2021年11月)
(2017年4月)
この写真は塔頭からの写真です(2021年11月)
左に塔頭がありますが拝観は入り口に戻って出ることになっています(2021年11月)
(2021年11月)


 本堂の彫刻が素晴らしく、一部の彫刻は鎌倉時代に運慶・快慶で有名な慶派仏師が好んだ玉眼仕様に見えた。

 本尊は丈六阿弥陀如来坐像。本尊は金ピカの仏像で、他にも十一面観音菩薩像、普賢菩薩像、法然上人御木像が安置されている。左前にボタンを押すと声明が少しだけ流れ出し、堂内がにぎやかになる。

  しかし、脇侍に毘沙門天と不動明王も面白い。真横から見ると本尊は前かがみである。
 本尊の納入仏に江戸時代と鎌倉時代と平安時代の阿弥陀如来坐像があった。平安時代の阿弥陀は腕は損失しているが穏やかな表情である。調査で仏像内に入ると左右に穴が開いてあるようで、これは耳なのだそうな。
 須弥壇下には涅槃図があり、釈迦の命日に掛けられるものなのだが、明治からは一度も出されたことがないとのこと。専門家もこれだけの大きな涅槃は取り扱ったかとがないとする大きなものなのだが、やはり保存状態は悪く、無理に開けられない状態だったよう。

↑2017年4月 ↓2021年11月
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

 最後に本堂についての隠れポイント!本尊右側に安置されている「十一面観音立像」は北野天満宮に安置されていた仏像である。明治の廃仏稀釈で神社を取り、仏像をこちらへ移動させたそうだ。

 北野天満宮の仏像ということは、千本釈迦堂こと大報恩寺の兄弟観音ということか!

 →蔵の宝物・文化財

  • 金閣寺を建てた足利義満の出家後の肖像画で、高級な銀の含量のものが発見された

  • 秘曲と言われる声明を受け継いだ系譜図がり、そこに義満が書かれている

  • 明智光秀は信長より勝林院を任されたとする書状がある

  • 浅井長政の安堵状が見つかったので、ここを支配していたとなり、信長の比叡山の焼き討ちは長政へのけん制だったのかも

  • 30体の小さな仏像は仏に使える「天女像」である

 →一千年紀法要

▽宝泉院

 勝林院塔頭で庭園が有名。部屋の中から堂内の柱を額縁にして写真を撮ると写真を撮るのが下手な私でもそれなりの良い庭園の写真が撮れる。
 樹齢300年にもなる「娑羅双樹」と樹齢700年「五葉松」が独特の存在感である。廊下に京都寺名物!?血天井があるので、そちらも見どころ。

(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

→本堂と額縁庭園「盤垣園(立ち去りがたい意)」

 宝泉院はデフォルトで抹茶と和菓子がついています。あと、勝林院との共通券もあるので、そちらで拝観するのがベストかと。

(2017年4月)


(2021年11月)

 勝林院の子院で、ここはお堂奥からの樹齢700年の松の風景がすばらしいんですよね。

2017年「春期京都非公開文化財特別公開」
初公開の茶室「日新庵」公開。ということで通常拝観料と特別拝観料を払いました。和菓子と抹茶がいただけます。

さあ~新緑と紅葉と雪化粧を見比べましょう!あなたの好みは?

○4月

(2017年4月)

 抹茶と和菓子を頂いたら、後ろから庭園を見ると絵を見ている錯覚に陥ります。この絵が素晴らしい。そして昼食時で人が少ないのもよい!!5年前は人が多くて、なかなか趣きを感じなかった。

(2017年4月)
(2017年4月)


○11月

(2021年11月)
(2021年11月)

 皇族が眺めたベストポジションには座布団が置いてあります。そこからの眺めを見逃さずに!

(2021年11月)

 額縁庭園!紅葉時期なので人が写らないポイントは無かった・・。紅葉が後ろにあるので、新緑時期のほうがよいかも。この庭は「盤垣園(立ち去りがたい意)」と称する。

(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

 額縁庭園を見るベストポジションから右に目をやると。

(2021年11月)

 宝泉院の殿様席(造語)横を振り向くと、「おっ」という感じの写真スポット発見!撮ってみると、良い感じです。部屋奥の一座に座り「水琴窟(すいきんくつ)」方向を振り向く!

(2021年11月)
(2021年11月)

→ツクバイ、水琴窟

 苔に守られたツクバイのところに2つの「水琴窟(すいきんくつ)」があります。耳を当てると水の滴が落ちる音がする。奈良・大神神社、京都・籠神社など古寺古社に良くあるものですね。ここが違うのは、滴が落ちるタイミングと音がそれぞれ違うんですよね。高さを変えている?さあ~見逃すな!

(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

 宝泉院の「水琴窟(すいきんくつ)」を堪能?した後に、宝泉院主を見るときれいに思えたので一枚いただき!!

(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

→本堂から入口中庭

 宝泉院のマイナー写真スポットかな。たぶん見つからないかもしれないですね~。たまたま雑誌を広げようと思ったら、あっ綺麗と思った写真。

(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

→そのほか

この木琴たたけます!受付で声をかけると、力強くたたくと壊れるので、優しくたたいて!とのこと。某番組でここの寺の人がやっていた、新幹線の停車案内をたたく。周りの視線を感じて逃げる!?

(2021年11月)

 宝泉院には庵があり、そこの部屋の向こう側にもちょっとした庭園がある。

(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

→宝楽園

 宝泉院の山門左のには「宝楽園」もオススメ!せっかくなので是非一度、こちらにも足を運んで散策されてみてはいかがだろうか。ちなみに寺の人と庭園の保守している人の会話では、前日の雨で結構落ちたようですね。。

(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)
(2021年11月)

▼旅行記

▼セットで行くところ

▼仏像展


#額縁庭園
#勝林院
#宝泉院
#北野天満宮
#呂律
#神社仏閣
#神社
#仏像
#京都
#京都市左京区
#京都大原シリーズ

#国宝

#紅葉

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?