善峯寺に下鴨神社・霊木の仏像!桜・紫陽花・紅葉/京都一望「天空の寺」こと三鈷寺【京都】十輪寺【大原野シリーズ】
京都西京区の大原野にある花の寺「善峯寺」は西国三十三箇所霊場第20番札所として知られる古刹で、西山連峰に位置している。善峯寺は桜と紅葉と松で有名だがアジサイもよい感じで、実は京都でも一、二を争う規模の紫陽花の名所である。この寺に行くなら「十輪寺」「三鈷寺」はMUSTである。いや、言い過ぎた。車なら同じ道にあるので行くべし。「三鈷寺」は天気の良い日は京都を一望できます。
春と秋は行っていないので他力本願(〃艸〃)ムフッ
※行ったらブラッシュアップします。
西国三十三札所でもある。2021年に秘仏をみて納得!
変更履歴
2021/09/16 初版
▼HP
▼アクセス
善峯寺:京都市西京区大原野小塩町1372
三鈷寺:※善峯寺北門からどうぞ!
十輪寺:京都市西京区大原野小塩町481
▼本尊と脇時
善峯寺:千手観世音菩薩 ※秘仏
三鈷寺:第二世観性法橋作「佛眼曼荼羅」
十輪寺:延命地蔵菩薩像 ※8/23ご開帳
▼見どころ
▽善峯寺
善峯寺は1029年に源算上人により開かれ、自作の千手観音を本尊とした。1034年に後一条天皇より鎮護国家の勅願所と定められ「良峯寺」となる。1042年に後朱雀天皇勅命により、洛東鷲尾寺の仁弘法師御作・千手観音を本尊とする。1192年に後鳥羽天皇より現在の「善峯寺」となり、白河天皇や後花園天皇により伽藍寄進整備がなされ、後嵯峨天皇や後深草天皇など皇室の御敬をうけたそうな。この寺の一番奥に御陵があるのも納得。
--↓京都の御寺
--↑ここまで
ちなみに、この寺も応仁の乱に巻き込まれて伽藍の大半が焼失。江戸幕府第5代将軍徳川綱吉の生母・桂昌院が、現存する観音堂・鐘楼・護摩堂・薬師堂・経堂・鎮守社などを再建したので、お堂で国宝・重文は無く多宝塔のみ重文である。
では境内紹介です。未参拝の方は境内の案内は以下の公式HPの地図を参照ください。参拝した時にいただけるパンフレットと同じなので参拝時に印刷は不要です。
↑善峯寺:山門
上は山門前。下は山門から本堂途中の階段で振り返ったところ。
本来は文殊菩薩と脇侍2天が安置されているのだが、現在は宝物館に安置されている。春と秋などに宝物館は特別展を行っているので、そこで見仏可能。大きくて迫力のある山門である。
9月は秋明菊が綺麗。
ついでに本堂・観音堂から山門の写真。
↑善峯寺:本堂
本尊は仁弘法師作「千手観音立像」。脇侍は本尊よりも好き!という人も多いかもと思わせる源算上人作「千手観音立像」で、二尊形式としているようだ。本尊は西国三十三所の観音で、脇侍は洛西観音霊場一番。そして、左には「聖観音立像」がかなり前かがみで今にも動こうとしている美仏が安置されている。
2021年12月までは毎月第二日曜のみ秘仏公開でしたが、2022年から秘仏に戻るそうです。
観音堂(本堂)右側に犬3匹のオブジェがあった。本堂内は自由で入れるが厨子は閉扉になっていた。
↑本堂本尊・仁弘法師作「千手観音立像」※秘仏
下鴨神社の槻の霊木にて安居院(あぐい)仁弘法師御作と伝えられている。
この仏像の良さを分かりにくく説明すると!?、三十三間堂に安置して!さあ~善峯寺の本尊当ててみて!と、100人が回答したら正解率3%で、正解するのは寺の人しかないかと思う。というレベルの良い仏像で馴染みそうだ。しかも、良い感じで金も残っており、言うことなしですね。そして、(入山料とは別に)見仏代不要というのもありがたい!!
↑本堂脇侍・源算上人作「千手観音立像」※秘仏
元本尊でこちらのほうが古い。ということもあり、二尊形式とも言えようか。確かに本尊・脇侍に千手観音立像ってないよなと。人によってはお前立ちと思うかもしれないかと。
きれいな平安仏ですね。古都奈良とは異なり京(京都)っぽい平安仏である。このクラスの仏像を本尊とする寺は多々あり、これが脇侍って、すごいですよね。
↑本堂脇侍「聖観音立像」
蓮華に立ち、たぶん前かがみ角度20%ぐらいかも。それぐらい前のめりである。六道にいる人々に対して、相手に合わせて変化する観音様は、いつでもお出迎えすべく前かがみが多い。
特に釈迦如来の脇侍がそうかな。代表作は京都・三千院だろうか。前かがみ、坐像は足の親指を立てて、立ち上がる姿を表現することが多いのだが、見事にその表現がされており、本来は異なる本尊がいたのだろうと想像する。
この仏像は円派、院派あたりの仏師が作りそうなイメージですね。なお、細かいところでいうと、手と足の甲ですね。ぷっくら膨らんでいます。
↑本堂から護摩堂へ
鐘を突くものが、神童寺(NOTE)と同じく自然の木?
↑善峯寺:護摩堂
新しい五大明王が安置されていた。これを見て、前回の参拝時の記憶が甦った感じがする。そうそう、この横から京都市内を見た景色が素晴らしいのですよね。こんもりした一番高いところが鬼門・延暦寺です。
↑善峯寺:多宝塔@重文
多宝塔は重要文化財に指定されている。多宝塔は金剛界式大日如来が多いが、ここは愛染明王が安置されている珍しい寺。ここからの市内の眺めも素晴らしい。
多宝塔から市内の写真です。奈良・大神神社などが日本の中心だったときも山々に囲まれた自然要塞に都があったが、平安京も同じなのがわかります。
↑善峯寺:善峯寺遊龍の松
本堂参拝後に、右手に進むと「日本一の松」の看板があり、さらに進むと、国の天然記念物にも指定されている「遊龍松」がある。五葉松という盆栽にも使われる種類の松で、樹齢600年だそうだ。幹が地を這うように伸びており、その長さは約37mもある。元々は50mだったが、松くい虫の被害で一部切断されてようだ。遊龍の松の正面には、愛染明王を祀る「多宝塔@重文」がある。
高さではなく横の長さなのがミソ。
↑善峯寺:経堂
護摩堂⇒松⇒多宝塔に進む。多宝塔から山側のお堂が経堂。ここからは多宝塔方面に戻り開山堂に行くのが良い。
↑善峯寺:開山堂
本堂(観音堂)の脇侍「千手観音立像」を彫った源算上人の117歳像!?
あれ。。2021年9月は工事中でした。
↑善峯寺:白山 あじさい苑(幸福地蔵、紫陽花園)
幸福地蔵です。ここはアジサイ園を見下ろせる場所で、京都のアジサイといえば、三室戸寺などが有名であまりここは出てこない認識だが、全盛期は一味違う綺麗さを味わえる。ちなみに、幸福地蔵は他人の幸せを願うところです。
以下の写真より実は懸造ですね。って、アジサイが邪魔で見れないでかね。
三鈷寺へは「白山 あじさい苑」を降り、以下の写真に写っている人の方向に行くと北門があるので、そのルートがベスト!
※アジサイ祭りの詳細は後述します。
アジサイ園を下ると石仏不動明王を安置しており、白山名水が流れている。少し小雨が降って来たので、ここで雨宿りさせていただいた。
↑善峯寺:鎮守社
鎮守社です。まあ~これだけ山奥なので神仏分離、廃仏毀釈も逃れたのかなとも思います。
↑善峯寺:釈迦堂
釈迦堂です。石仏釈迦です。
内陣も入ることができ、横から拝むルールになっています。本来は、車で登った道とは別の自然道にあったのかなと思います(浄瑠璃寺と岩船寺の間にある石仏の道をイメージ)。
今でも正面から仏さまを拝むのは失礼なので、開扉は横から見仏する寺があります。その習わしかも。
ここからの京都市内風景です。春は「桂昌院しだれ桜」が写真スポットです。
↑善峯寺:稲荷神社
境内の阿弥陀堂から薬師堂に向かう途中に稲荷神社がありました。しかし、稲荷信仰はどこにでもありますよね。ここ周辺でヘビ2匹を目撃しました。あまり花の近くには行かない方が良いかも。
↑善峯寺:奥の院・薬師堂
薬師堂です。季節によってはクマバチの独特の威圧感のある羽音にビクッとするかと。
本尊は「出世薬師如来」で「出世」は桂昌院に所縁があることから、そういう名称になったそうだ。珍しい薬師如来立像と日光・月光立像が安置されており、左右に十二神将も安置されている。
個人的にはこの薬師堂からの風景がきれいなんですが、天気が悪くて・・。
薬師堂から奥へ突き抜け、蓮華寿院へ。
↑善峯寺:蓮華寿院庭
青蓮院から多くの法親王が入山したため「西山門跡」と呼ばれていた。その場所で、庭だけ残っている。
↑善峯寺:けいしょう殿
アジサイ園から階段を上り、やや広場になったところに「釈迦堂」へ、さらに「稲荷社」を通過し、今度は坂を登る。薬師堂を越え少し下がると「けいしょう殿」に着く。
ちなみに御陵には鳥羽天皇皇子、後鳥羽天皇皇子、亀山天皇皇子、伏見天皇皇子、後伏見天皇皇子が眠っているのだが宮内庁管轄なので割愛。
↑善峯寺:青蓮の滝
けいしょう殿から帰り道には清水寺風味の風景がある。やはり不動明王!
↑阿弥陀堂
薬師堂から降りてくる途中に「青蓮の滝」があり、稲荷社の前に戻ると「阿弥陀堂」に来ます。宝冠阿弥陀如来を中心に、徳川家や桂昌院ゆかりの人々の位牌や棟札などが公開される。2021年は工事中?でした。
では観音堂へ戻る。
↕季節により違う。
本堂への戻り道。
高野山?
↑善峯寺:文殊寺宝館(春秋限定公開)
春秋は宝物館がある。その前で、着物モデルと写真家の撮影が行われていた。なんじゃ?そのポーズと思ってしまうが、雑誌に載るといい感じなんでしょうね・・。
▽三鈷寺
善峯寺のバス駐車場から熊野に来たような苔むした参道からもよいですが、善峯寺北門から抜けることができる。帰りは善峯寺北門から入山券を見せると再入場可能である。
一応住所は「京都府京都市西京区大原野石作町1323」です。妻がパーンパーンと手をたたき音を出しだす。。理由は次の写真の通りです。。
駐車場はないので、善峯寺の駐車場を利用するしかない。本堂・客殿入館料500円で、京都では珍しい説明付となっている。
1074年に善峯寺の観音堂本尊を作った源算上人が草庵をむすんで北尾往生院と号したのが始まり。二祖観性法橋、三祖慈鎮和尚(慈円)と入寺された。
三千院・大原野・南山城あたりは説明がある寺があるのでありがたい。
本来の御本尊は第二世観性法橋作「佛眼曼荼羅」だが、寄託中のためお前立を本尊としている。本尊は金色不動明王で、脇侍は左に阿弥陀如来像、右に十一面観音像である。
京都市街を一望できるその眺めから、別名「天空の寺」とも。あいにくの曇り空・・・。
景色がダメダメですね。。ということで人だよりw
善峯寺のバス駐車場から熊野に来たような苔むした参道ルートときれいな風景は以下で確認ください!
▽十輪寺
京都府京都市西京区大原野小塩町481 。
善峯寺への参拝時に通るところ。平安初期の歌人「在原業平」が晩年を過ごした由緒ある寺院として知られ、通称「なりひら寺」とも呼ばれている。
そんな歴史ある寺であるのだが、四季折々に美しい御朱印が授与されることでも知られている。看板猫の「序音(ジョネ)」をモチーフとした御朱印は、季節によって色やデザインが変わるようだ。 最後に、本尊は「延命地蔵菩薩像」で、8月23日のみ御開帳する。
▼善峯寺のアジサイ祭
境内の南面に位置する「白山・桜あじさい苑」では春は枝垂れ桜が、そして初夏にはあじさいがなんと一万本という規模で咲きます。
幸福地蔵を安置する懸造のお堂から道を下ると、あちこちにアジサイが咲き乱れていた。
ここが一番きれいなアジサイでした。紅葉、桜もそうですが、行く時期ってすごい大事ですよね~。
白山・桜あじさい苑から坂を登り、阿弥陀堂へ向かう途中は紫のアジサイが咲いている。アジサイは漢字で書くと「紫陽花」だから、本来の色はこれなんですかね。
▼セットで行くところ(旅行記)
↓大原野のメインスポット
↓大原野と長岡京
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