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経験からの学びを最大にする為には、リアルタイムに振り返る

人が成長するのはどんな時か?
多くの会社が人を採用して育成することに
多大な力を注いでいるけれど、
これらに成功している会社は限られていますね。

近年では採用に苦労しますが、
苦労して採用した人々を戦力化する為には
人材育成が欠かせません。
どうすれば人は育つのでしょうか?

研修か?

中途採用された社員は、
まず入社時の導入研修に参加して、
日常業務をこなす上で必要なことを学びます。
そして節目節目で集合研修を受けますね。

その仕事をこなす上で必要なスキルを学ぶ研修、
昇進した時に受ける管理職研修、
海外駐在前に受ける海外赴任研修などなど。
会計士など知識のアップデートが
常に必要な仕事の場合は会社(会計事務所)に
多数の講座が用意されています。

これらの研修は、ハードスキルや知識の獲得や
意識変革などの効果があり貴重なものですが、
受講したらすぐに成長する訳ではありません。
学んだことを日常業務の中で使って、
自分のものにしていく必要があります。

また、何よりも学びは自ら進んでやることで
なければ意欲も効果も殆どないものです。
ある本を薦められても読むことは殆ど無いのと同じです。

どれだけ良い研修を受けたとしても、
自ら経験して、自ら学ぶことが成長には欠かせません。

経験しながら学ぶ

人は経験しながら学ぶものです。
新しい仕事に就いた時、新しい業務に取り組む時、
過去にやったことはないけれども、
手順通り、基本通りに取り組んでいって、
基本の型をマスターします。

そうやって仕事に習熟すれば、
次第に自分の色を出せるようになって、
時に自分ならではのやり方で成果を出すことが
出来るようになります。

まさに、守破離ですね。

いくら個人の学習や座学で学んだとしても、
やらないことにはスキルとして身につきません。
実践して経験しながら学ぶのです。

では、経験からの学びで抜きん出るには
どうすれば良いのでしょうか?

「その場での気づき」が成長につながる

人は経験しながら学んで成長しますが、
同じことをやっていても差が出るのはなぜでしょうか?

同じように忙しく働いて、
同じように遅くまで残業をして、
同じように隙間時間に勉強して、
同じように頑張っているのにも関わらず、
実力や成果に差がついていきます。

卓越している人、
普通に出来る人、
あまり出来ない人、、、
この差が生まれるのはなぜでしょうか。

経験をしながら、どんどん成長する人は、
仕事の現場でその場での気づきを得ています。

この「その場での気づき」を如何に得るのか、
これが経験しながら学び成長する為のポイントです。

リアルタイムの振り返り

では「その場での気づき」を得る為には
どうすれば良いのでしょうか?

取りあえず沢山の経験をしていけば、
気づきがあるだろうと思って、
積極的に行動している人も多いでしょう。

ただし、あることがなければ、
経験をしながら「その場での気づき」を
繰り返し得ることは出来ません。

あることとは、リアルタイムの振り返りです。
自らリアルタイムで振り返りをすることで、
その場での気づきを得ることが出来ます。

意図的に問いを発して考える

リアルタイムの振り返りは、
どうすれば良いのでしょうか。

それは、経験をしながら、自らに問いを発して
考えていくのです。

例えば、何かの出来事が発生した時は、
単にそれに対処するだけでなく、

「この出来事は何を意味しているのだろうか?」

そして、対処している途中でも、

「この経験をどのように振り返れば、
自分にとって課題や学びを見出せるだろうか?」

辛い仕事やトラブルに遭遇しても、

「この状況で最も生産的な考え方は何だろうか?」

自分の仕事の経験の全体を見渡して、

「自分はこの経験から、何を学んでいるのか?
仕事について、自分について、人間関係について、
何を感じて、何を学んでいるのか?」

などと、リアルタイムで自身に問いを発して、
それらの問いを考えていくことで、
「その場での気づき」を獲得できます。

「その場での気づき」を得る為には、
リアルタイムでの振り返りが必要です。

そして、その為の効果的な方法は、
意図的に自らに問いを発して、
自分で考えることです。

このリアルタイムの振り返りはお勧めですので、
ぜひ時間を確保して取り組んでみて下さい。

(2023年2月6日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士

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