「先人の言う事に間違いはねえ！」類は友を呼ぶ意味を考える。

唐突だが私は発達障害である。分類するとアスペルガーらしい。
薄々は気づいていた。

銀行に行った帰りに、気付くと銀行に車を忘れていた。
博多で会議がある時、新幹線に乗り駅を降りたら何故か広島だっ
たというような話は、六法全書の厚さ位に例がある。

歳を取ってそうなったか、と思う人もいるかもしれぬが、15歳の
時、サングラスを1時間探していたら、自分がハメていた、という
事もあった。

18歳の時、山口県下関の先輩に「迎えに来い」と言われ、気づく
と福岡県古賀インター。

はやい話、上りと下りを間違え博多方向に行っていたと、この類の
話をするときりがない。

アスペルガーを決定づけたのは私の第二の故郷、大阪だった。

数年前の事だが、甲状腺の病にかかり、医者から薬をもらうと2ヶ
月で治った。

しかしその半年後、頭痛が続き頻脈となり、人間ドックや血液検査
に行っても健康だと言われ、納得できず知人の紹介でロシアの医学
を受けに大阪へ行った。

クリニックのボスである女医さんから受診され、こう言われた。

「アナタ、アスペルガーですよ」と。

咄嗟に「貴女もそうでしょ？」と言い返そうとしたが、張り倒され
たら嫌なので止めた。

5回ほど通ったが、結論から言うと私は右脳型だそうだ。しかし右
脳の回転が早すぎて、左脳も同時に働き、おまけにチャクラなる物
が7個開いてる、と言う。

「チャクラ？何ですか、それ。一つ閉じてもらえませんか？」。

そう言うと、常に美しく物事に動じないその女医は、こう言った。

「ここに来る人は6個目のチャクラを開かせてくれ、と、お金を払
って来るのにアナタは何て事言うんですか！」。

所謂「刑事の第6感」というのは、第6チャクラが開いてるから勘
が働く。だから6感と言うらしい。

普通の人は皆、５個しか開かない。それが7個も開いてるのは凄い
事だと言う。

よく分からんが、なんだか儲けた気がした。

そう言えば女医に「本を出す予定がある」と言うと「ゴーストライ
ターを立てろ」と言われたので、即座に嫌だ、と言った。

物書きの方なら分かると思うが、自分の文体を変えられる事は、我
のアイディンテティを否定される程の屈辱に近い。

その後、本を2冊出したが、やはり朝起きると頭が割れそうに痛か
った。

これを言うと、視床下部という、脳と目を繋ぐ箇所があり、物事を
考えると私の場合、右脳と左脳が人の何十倍も働く。

すると文字を書いて考える時、脳と目を酷使する。私の場合普通の
人の数十倍、目に疲労が来て、頭が痛くなるらしい。

だから自分で書いちゃダメと書く前に予言したのだから、この女医
とそれを調べるイミディスという機械は大したものだ。

この女医に「両方の脳を使う人って、他にもいるんですか？」と聞
くと「私のクランケでは、ある寺の僧侶とビル・ゲイツ。アナタで
3人目だ」と言って胸を張った。

ビルゲイツと同じとは満更でもないな、と想い、大阪から北九州に
帰った事をよく覚えている。

そう言えば昔、こんな事があった。

キックボクサーで、今は神戸の板宿という所で、焼肉屋を経営して
いる後輩がいる。

もう15年近く前の事だが、彼が板宿で店をオープンする前の事。

彼が兵庫県の郊外で焼肉屋を開いていた時、2人で腹がちぎれる程
カルビやビビンバを食べ「さあもう深夜だ。帰ろう」となった。

「少し歩きますよ。五分位歩かなタクシー、こうへんのですわ」。

そう神戸弁で言うので「ああいいよ」と言い歩いていたら、ふと
気になる家が目に映った。

「あの家にはお金貸せんなあ」。

私がそう言うと、キックボクサーが笑う。

何がおかしいのか聞くと「ホンマは知ってるんでしょ？」と言う。

知るも何も歩いていて左を向いたら、数十軒の家があり、よく分か
らんが暗雲が立ち込めた様な家があった。

だからその家を指差して、そう言っただけの事である。

キックボクサーが「具体的にどの家ですか？」と聞くので、左から
何番目の、上から何列目のあの家だ。

そう言うと「その家は少年Aの家ですよ」と言う。

そんな事を言われても困る。確かに小学生が殺された猟奇事件があ
った。その時の犯人が住んでいた家だそうだ。

この話を女医に言うと「霊媒師が霊を見る様、アナタは元々は金融
屋だからそう言う事がわかるのよ」。

そう言われた時、過去の自分の頭と行動が、何故普通じゃないか、
何となく分かった気がし、また儲けた気がした。

NPO法人YANAGIHARAホールディングス警ら活動

それはさておき、うちのジムやオフィスには様々な方が来る。
選手や後輩、友達や先輩も来るし経営者も来る。

そして車椅子に乗った、体に障がいのある人もよく来る。
だから、車椅子を見ても違和感はないし、可哀想とも思わない。

少なくともこの方達から、自分は不利だの不自由だの、何でこんな
目にならねばならないのか、等という愚痴を私はかつて一度も聞い
た事がない。私も苦労があるか？と聞かない。

愚痴や不平を言う人は、大概自分が起こした事が跳ね返って来てる
事を認めない、理解しようとしない。

只々政治が悪い、あいつが悪い、と何かのせいにし過去の自慢や、
たられば論を言う。

政治や宗教、啓発本に頼る前に、まず自分で考え行動しない限り、
誰も貴方を助けてくれない。

日本という国は好きだが、最近どんどんつまらなく、子供達がのび
のびと育たない国になった。

コロナが来てロシアが戦争し、仮想通貨の会社が倒産した事を、只
の偶然だ、俺たちの時代は不幸だ、と思う事が間違いだと思う。

この世に誰かが警鐘を鳴らしている。そう思えば、自分は何をして
社会に何ができるかを考えるチャンスである。

人の揚げ足をとったり世の中を舐め、お金を舐め道徳を教えない
今の教育を、何故おかしいと思わないのかさっぱり分からん。

分からんが、まず私は北九州市、YANAGIHARAボクシングジム
にNPO法人YANAGIHARAホールディングス、当社がコンサルを
している会社や人達。

こういう方や障がいのある方と共に、何ができ、何をするかを死ぬ
まで考え続けていこうと思う。

少なくとも現状を維持するという事はしない。

私のジムやオフィスに、障がいのある人達が来る理由を考えた。

この人たちはいつも苦しい顔一つ見せずせず、常に真剣に深くもの
を考える。私と議論もする。

おそらく彼ら彼女らは、体が不自由だと考え、嘆くと泣いてしまう
から、命があってよかった、さあこれから楽しもう。

そう思い楽しい事や、人の為になる事、自分が人の為にできる事を
考えているんだと思う。

そう考えると楽しくなる。必ずそうなる。

嘆いたら泣いてしまうから真剣に議論をし、時に真剣な、時に笑う
のではないか。

そして同じく、人生を同じく考え、好きに生きる私の所に来るので
はないか？

少なくとも私はアスペルガーだろうが、両方の脳が動き、頭が痛か
ろうが、辛いとは思わない。

一度に何個の事を考えられ、一度に何個の仕事が捌ける便利な病。

それがアスペルガーだとするなら、本当に幸せだと思う様な同じ思
考の方が集まって来るのだろ思う。

類は友を呼ぶ、という諺があるが、先人の教えに間違いがあろう筈
はない。