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起承転結で戦略思考を構築する際の注意点

「プレバト」というテレビ番組がスキでよく見ているのですが、
その中で、夏井先生という俳人が著名人の俳句を査定するという
コーナーがあります。
そのコーナーを見るたびに、夏井先生が修正する俳句が秀逸で確かによくなるということに感動しているのですが、その修正の中で多いのが、
俳句としての視点はいいけど五・七・五の順番の問題で、
季語をちゃんと立たせるためには俳句の順番が大切であると指摘される
ような場面です。
これはプレゼンの場面でも最も言いたい1ページのために
全体のストーリーを検討し、いれるべきデータを検討しながら企画書を作っていくということに近いことかなと思います。

上記のような企画書や戦略の資料を作るときには、
論理的なストーリー展開を考えていくと自ずと起承転結のような
流れで企画書を作成してしまうことがマーケティングやコンサルなどの
仕事をされている方は多いと思います。

例えばですが、
起・・・現在の市場や商品の現状分析など前提の情報を展開
承・・・状況を踏まえた問題点から課題抽出や問題提起
転・・・その問題に対する具体的な解決法や新しい視点の提供
結・・・最終的な結論や具体的な方針の提示

という感じで企画書を書いていくととてもわかりやすい企画書には
なると思います。

ただし、題名にあるようにこのような起承転結の流れの
企画書やプレゼンには実は落とし穴があるんじゃないかなと思っています。
特にコロナを景気とした仕事環境の変化以降のビジネス環境では。

どのような落とし穴かというと大きくは3つあっつて

①自分の思考順路でのプレゼンになってしまう
 起承転結の順番は基本的には自分の思考順路に近い流れになっていることがおおく、論理的には勿論破綻はしていないし、流れとしては正しいけど、
元々自分が考えているからわかる(いっぱい考え尽くしたからこそわかる)
流れであってもはしめて聞く人間としてはなぜその流れで、他の要素が排除されてしまっているのかわからないなど自分本位の企画書になってしまうことがある。

②言いたいことがプレゼンの途中で先読みされてしまう
正に、起承転結の流れでありわかりやすい流れになっているからこそ、
聞いている側が結論を推測できてしまい起承転結の「転」など
プレゼンのクライマックスの部分が盛り上がらず、すごくいいことや新しいことを言っていても想定よりも驚きや発見感のあるように思われないことがある。

③リモートプレゼンで話す側も聞く側も環境が変わっている影響が出る
コロナ前は、起承転結でも直接プレゼンできるので、相手の顔や表情を見て
その反応に合わせながら手振り、身振りをあわせてみたりなどプレゼンの中で状況に合わせた対応ができました。ただ、今コロナ禍でリモートでの会議やプレゼンも増えており、今後もこのような状況が一定量ある可能性がある中では、相手の反応も中々見ることが難しく、聞く側も直接ではなく、
様々な環境の中でプレゼンを受けていおり、正直面白くないプレゼンや、
結論が推測できるようなプレゼンの場合は途中で飽きられてしまってしっかりプレゼンに集中して聞いてもらえない可能性があります。

このように企画書の流れ自体もそうですし、更にコロナ禍でのプレゼンという環境の変化という意味でも起承転結での企画書の流れは今までにはなかったような罠が隠されています。
(もちろん、起承転結での流れで良い、面白い必要のないものもあります)
ではこのような特にリモート環境の中での戦略構築、企画書作成、プレゼンはどうしたらよいのでしょうか?

これに対する対処法というのは人それぞれあるレベルに数多あるかと思いますが、とりあえず3つ紹介できればと思います。

起承転結の順番を入れ替える
最もオーソドックスなのは結論を先に言って興味を喚起してから
具体的な理由を伝えていくパターンです。ただ、このパターンは良く言われるのですが、この場合も結論の理由がさとられた瞬間に
飽きられるので注意が必要です。(そんなに起承転結と変わらないかも)

振り子型でストーリーを展開する
振り子型というのは2つあって一つは右脳と左脳の両方を交互に相手に使わせながら聞いてもらえるような企画書にするようなパターンです。
そして、もう一つが「ただし」など肯定的な流れの中に問題点などを入れ込むことで相手の感情をポジティブな状況とネガティブな状況にしていき
相手の感情を振り子のように左右に揺らすことで常に集中して聞いてもらえるような環境を企画書づくりとプレゼンで作っていく方向です。

ズレをつくりだす
これは振り子のパターンと近いのですが、僕も一応コミュニケーションに携わる人間でクリエイティブな仕事もすることがあるのですが、
相手が期待していた流れとズラすことで印象を強めたり短い時間で面白さを表現するような手法を使うことがあります。
(クリエイティブ研修では必ず習う手法です)
このように相手が期待していた、予測していたものとズラす瞬間を定期的に作り出すことで興味を常に喚起するという方法です。

あとは枚数を極端に少なくしたり動画で説明などもあります。
企画書の流れやプレゼンの仕方までコロナの影響を受けるよな
時代ですが、その状況に適応できるように自分のスタイルを変えていくということを楽しみたいなと思います。
(言っている自分の記事が一番起承転結のパターンなのが残念です・・・)

最後まで読んで下さりありがとうございます。


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