東京海上日動火災保険に入社
(Twitterはこちら → @yanagi_092)
私は、2005年4月1日に東京海上日動火災保険へ入社しました。大阪生まれで学生時代も京都で過ごしましたので、正直なところ田舎者です。東京の方の「ウェーイ、トキオマリィーン!」的な感じに付いていけず、オドオドしていました。
入社式は、東京海上の本館(赤レンガの方)の11階の大会議室で行われました。社長、副社長、専務等の偉い人達もご登壇され、「私も社長になるぞ!」と夢を膨らませていました。
入社式が終わると、1階に移動してバスに乗せられます。「ん、どこ行くのだろう?」 人事の人「栃木にある自治医科大学前駅の近所にある研修所へ連行します(行きます)」
んーと、何でそんな遠方に研修所を建てたのかしら・・・
損保あるある:変な場所にある研修所や運動施設
これは、取引先の企業等が遠方の土地開発をすることも多く、損保会社に対して「ちょっと土地買って何か建ててくれやぁ~、あぁん?」とのご要請を頂戴します。損害保険って、結局のところ中身に大差はないので、この要請にお応えしないと、保険の取引量を減らされたりして、結果的に大損となることもあります。
会計的な話で言うと、資産を買うためにお金を使ってもすぐに損益には効いてこない(減価償却を通じて徐々に)けど、保険取引量が減ったらダイレクトにその年の損益に影響する、といった観点もあります。
いずれにせよ、各損害保険会社の研修所とか運動施設とかの場所を見ると面白いですよ。「何でそんな場所に建てたの」って思うものが多いですから。ほとんどが営業要請です。あと損保各社は合併を繰り返していますので、旧会社が持っている謎の建物が混在しているケースも多いですね。最近は、さすがに清算も進んでいるようですが。
かくして、入社式が終われば、栃木県の自治医科大学前にある東日本研修センターに連行されます。遠いです・・・
とっても退屈な新入社員研修
私の時代のカリキュラムはこんな感じでした。
4月:座学、4月下旬~5月上旬:現場研修、5月中旬~下旬:座学
座学で保険のことを学ぶのですが、これがまぁ退屈でした。しかしこれは仕方がない面もあると思います。東京海上は徹底した「自前主義」でして、社外へ外注をするのが苦手です。
新人研修の開催にあたり、人事企画部が本社の各部門に講義の依頼をします(例えば、個人商品業務部に「ちょっと自動車保険のことを講義して」との依頼する)。しかし、本社部門の人達のプレゼンスキルはびっくりするぐらいバラバラです。それはそうで、人前でプレゼンをすることを本職としていない人も多く、そのような人に「新人研修よろしく頼むわ!」とっても無理があります。
パワーポイントの原稿を棒読みする人、パワーポイントの内容が10年以上前のもの(使い回し)、質問に答えられない人(講師に若手をアサインした部署)、難しすぎて何を言っているか分からない人(数理系の話とか)、、、まぁ色々です。
そして、人事企画部からの依頼を受けて、各部署は講師役を誰にするか検討するのですが、往々にして完璧にできる人ではなくて、「頑張ればできるかなぁ」という人にストレッチな課題を振りたがります。個人の成長を考えればそうなのでしょうが、そのようなアサインをすると、講師側の知識が完全ではないので、講義用のパワーポイントをアップデートする技量もない訳ですし、受講生からすれば様々な思いが交錯します。
このような経緯から、私はほとんどの座学をガン寝していました。たまに役に立ちそうな授業は聞いていましたが、パワーポイントの資料を貰って、夜に自習をしていました。だって、パワーポイントを棒読みするだけだし・・・
筋肉質な新入社員
私が入社したときは、総合職(いまはグローバル型と言う)で200人弱が入社していたのですが、そのうち半数は体育会系出身者です。「お前ベンチプレス何キロ?」が合言葉の世界で、夜は毎日ロビーで飲み会をしているような感じです。
研修所の前にジムがあるので、そこに入会する人、自治医科大学のキャンパスをガチで走っている人、隣のグラウンドでガチのサッカーをする人、そして挨拶は餃子の王将のようにデカイ声で!、、、とにかく体育会系 or パリピな人が目立つコミュニティで、私は早々に「このノリに順応するのは無理やわぁ・・・」と諦めました。
地獄の現場研修
このように、退屈な授業、ウェーイなノリに合わせられない自己嫌悪といった具合に「やばい、会社ミスったか!?」と真剣に悩みましたが、4月下旬から始まる現場研修で更なる地獄を見るのでした・・・
(続く)
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