あまりにも心に突き刺さる、ある日の農家さんの独り言。「ぼくらは大切なことを忘れてるんじゃ . . . 。」
「あんなに元気だったのに、なぜ . . . 。」
身近な人の死から食べ物について考えるようになり、
食料生産者としての覚悟と使命感を強く持つ人。
そんな農家さんの独り言を、ここに書き残します。
ただの独り言なんだけど、
まるでこう問いかけられているように感じた。
*
◯ “食べ物” と “食べ方” を見直せ。
体調が悪い時やなんだか気分が晴れない時は、
「食べているモノ」と「食べ方」に原因があるという。
人間は、食べたモノでできとる。
気分がシャキッとせんときは、
変なもんを食べてるか、
よーく噛んで食べてないか、
だいたいどっちかや。
なんとなく気分が晴れないような時は、
「寝不足かな?」「疲れてるかな?」と
いろんな原因を探しがち。
でも、『栄養不足』が大きな原因の1つであり、
まずはそこを見直すべきだという。
栄養のある、安全な食べ物をよく噛んで食べているか。
「1口に30回は噛みなさい!」なんて
母親にしつけられたことも思い出します。
◯ 生きてるものは、腐って当たり前。
冷凍食品や加工食品は、とても便利。
長い期間保存ができるし、いつ食べても美味しい。
でも . . .
人間も、食べ物も同じ。
生きとるもんは腐るんじゃ。
それが、今は食べ物がなかなか腐らん。
早く腐られては困る奴らが、あれこれやっとるんだ。
そんな不自然なもんは食いたくない。
ただ「便利だから。安いから。」といって
何も考えずにものを口に入れ続けるのは
あまりにも危険な時代なのかもしれない。
◯ 安ければ、それでいいのか?
食べ物を買う時や料理を食べる時、
どんなことを基準に選んでいますか?
「美味しい」の概念がおかしくなっとる。
やわらかけりゃ、甘ければ、それで美味いのか。
安いもんばっかり求めて、それでいいのか。
つい、安いものを求めてしまうし、
味のしっかりついたものを食べてしまう。
その問いに答えられる人は、どれくらいいるのだろう。
*
以上、農家さんの独り言でした !
こういう言葉たちを耳にすると
自分の消費者としてのレベルの低さを
痛感せずにはいられない。
しかし、それは僕らだけの責任ではないという。
おれたちは食べ物がない時代に育った。
だから、子供たちには同じ思いをさせたくなかった。
一生懸命働いて、腹一杯食わせてやりたかった。
そうしたら、その子供たちはどうなった?
食べ物があることを当たり前だと勘違いして、
何も考えなくなっちまった。
そんな世代に育てられたのが、お前たち若者だ。
『ちゃんと考えるんだぞ。
自分の身体とそれを作る食べ物のことを。
そして、お前らの子供に教えてやるんだ。』
そうだ。
この僕の命は、ずっと前から今に繋がってきて
これからもずっと繋がっていく。
いま食べているものが、いま感じていることが
次の世代に繋がっているんだ。
僕らは、何を残せるだろう。
− end −
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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